エイサー【旧盆特集-5-】
2023年07月18日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。最近は「晴れていたのに、急に雨が降り出す」事が多いです。ついさっきまで太陽の光がまぶしかったのに、5分後には曇り空になっていてザーザーと雨が。
かと思えば、5分後にはまた晴れている。沖縄の言葉で、局所的に突然降り出す雨の事を「カタブイ」と言います。この「カタブイ」がここ数日、よく起こっています。今朝もそのカタブイがあったため、洗濯物を干す判断が難しいですね。
不安定な天気が続いているという事で、外出時は傘を持っていった方が良さそうです。蝉の鳴き声が元気よく聞こえてきますが、空模様はしっかり確認しましょう。
さて、確実に旧盆が近づいています。今年は8月下旬にやってくる旧盆ですが、すでにその準備で忙しくしているマルキヨ製菓です。来月やってくる旧盆の前に、この行事についていろいろ学びましょう。
バックナンバー
2023年、旧盆の日程は「新暦8月28日(月):ウンケー」「新暦8月29日(火):ナカビ」「新暦8月30日(水):ウークイ」となっています。
⇒【今年(2023年)の旧盆】
目連は死後に餓鬼道へおとされた母親を救うため、師匠である釈迦に「どうすれば母親を救えるか」を聞きました。釈迦のアドバイスとは?
⇒【釈迦の教え】
盆は中国から伝わった行事です。日本へ伝わったのは今から1400年以上も前の飛鳥時代です。
⇒【盆は中国から伝わった】
「エイサーの祖」と呼ばれる袋中上人(たいちゅうしょうにん)は、福島県出身の僧。エイサーのルーツは、福島の「じゃんがら念仏踊り」にありました。
⇒【袋中上人】
エイサー
前回、エイサーのルーツとなる福島県の「じゃんがら念仏踊り」についてお話ししました。袋中上人がこの踊りに経文をつけて広めたのが、今のエイサーにつながります。
しかし、「エイサー」という呼称はどこから来たのでしょうか? かつては、「おもろさうし」にその記述がある集団舞踊「ゑさおもろ(エサオモロ)」が「エイサー」という言葉の由来である… という説がありました。
「おもろさうし」とは沖縄最古の古謡集で、16~17世紀に琉球王府によって編纂されたものです。本土の歌謡や和歌とは異なる音階の謡(うた)が収録されており、それらは琉球独特の文化となっています。「おもろ」は「歌謡」を表す言葉です。
この「おもろさうし」の中に「ゑさおもろ」という記述があり、それが表す踊りもまたエイサーの原型だと言われ、「エイサー」は「ゑさおもろ」を由来にしている… そう言われていた時期がありました。
ただ、今の琉球芸能の研究者の多くは、この説を否定しています。では、「エイサー」という呼称はどこから来たのでしょうか? エイサーは「念仏踊り」にそのルーツを見いだす事が出来ます。
「七月念仏」という念仏歌謡があり(孝行念仏、無蔵念仏、かなし念仏等もあり)、その歌詞の中に次のような囃子詞(はやしことば)があります。
「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」
「囃子詞」とは、リズムに合わせて歌や踊りの調子を整えたり、盛り上げたりするためのかけ声の事で、その言葉自体には意味はありません。この囃子詞に出てくる「エイサー」が、その踊りの呼称「エイサー」になった… こちらの説が有力のようです。
もし、この説が正しいなら、「エイサー」は特に意味のない言葉という事になってしまいます。それはそれで、面白いかなと思います。
ちなみに明治時代の新聞では「ヤイサー」や「エンサー」という記述が残っているようで、現代の「エイサー」という言葉が定着したのは、割と最近の事のようです。
チョンダラー
袋中上人が琉球に来たとき、福島の「じゃんがら念仏踊り」に経文をつけ、エイサーの起源となる踊りを創作しますが、実際にその踊りを踊って広めた団体は、本土から琉球に渡ってきた念仏僧と呼ばれる人達でした。
念仏僧達は親孝行を説いた「継母念仏(ママウヤニンブチ)」の念仏歌も創作しています。その内容は、現代のエイサーでも歌い継がれていますよ。
エイサーを踊る集団の中で、ひときわ目立つ踊り手がいます。白塗りメイクと面白い動きで笑いを誘う「チョンダラー」で、漢字では「京太郎」と書きます。「京太郎」は「京からやってきた者」という意味で、特定の人物をさしているわけではありません。
※実は「京太郎」という人物がいて、念仏踊りなどの芸事を創作したという説あり。
全体の流れをとらえつつ、踊りのリズムやその場の空気を乱さずに場を盛り上げる。そんなチョンダラーはかなり難しいポジションなので、実力のある踊り手がその役を担います。チョンダラーを見る機会があれば是非、その動きに注目して下さい。
全島エイサー祭り
沖縄にはたくさんの青年会があり、この青年会単位でエイサーを踊ったりします。そんな彼らがエイサーを大々的に披露する機会が「全島エイサー祭り」です。その前哨戦とも言えるのが「エイサーナイト」と呼ばれるイベントです。
コロナの影響で中止していたこれらのイベントですが、去年から復活し、今年も開催されます。「エイサーナイト」は6月13日から8月13日の期間、沖縄県内各地域にて行われます。気になる方は「エイサーナイト」で検索しましょう。
そして、旧盆が終わった次の週に行われる「全島エイサー祭り」。去年は「エイサーナイト」は開催したものの、「全島エイサー祭り」は延期の末中止となっていました。2023年は4年ぶりに開催されるようです。
コザ運動公園で行われるこのイベントですが、オリオンビアフェストも同時開催。サブグラウンドでオリオンビールを購入し、メイングラウンドでエイサーを見る。コロナ前は沖縄の夏の一大イベントでした。
お酒を飲めない私ですが、このイベントには参加した事があります。グラウンドではエイサーが披露され、その周りではビール片手に観客が盛り上がり、たくさんの笑顔が見られます。非常に熱気があり、とても盛り上がるイベントです。
興味がある方是非、参加してみてください。そして、チョンダラーにも注目しましょう。かなり目立っていて、クスッと笑っちゃいますよ。
暑い日が続いています。エイサーを踊る人達はたくさん練習もするでしょう。暑さにやられないよう、水分補給を忘れず練習を頑張って下さい。そして、そのダイナミックな踊りで沖縄を盛り上げて欲しいです。
マルキヨ製菓も暑さに負けず、引き続き旧盆用のお菓子の準備を頑張りたいと思います。
今回はこの辺で。
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