三度目の正月
2024年02月16日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。気がつけば、2月も半分が過ぎちゃいましたね。今日は前日に比べ気温が落ち、曇り空で風も冷たいため、少し肌寒く感じる金曜日です。
ただ、週明けには最高気温25度の日が続きますので、キャンプで来沖しているプロ野球選手の皆さんは、かなり汗を流すことでしょう。個人的にはアメリカ大リーグ、ドジャースが気になる毎日です。
最近のマルキヨ製菓は相変わらず忙しくしています。その理由は「ジュウルクニチー」という行事に向け、行事用お菓子をたくさん作っているからです。
たびたびこのブログでは「マルキヨ製菓三大忙しい行事」として、「旧盆」「シーミー」「ムーチー」の3つを取り上げています。これに続く忙しい行事がいくつかあり、その中に「ジュウルクニチー」が入っています。
今回はその行事についてのお話です。
ジュウルクニチー=16日
「ジュウルクニチー」は旧暦1月16日に行われる行事です。「16日」という事で「ジュウルクニチー」と言うわけです。今日は新暦2月16日ですが、旧暦だと1月7日。年が明けてまだ1週間ほどです。
旧暦1月16日は、新暦2月25日にやってきますので、行事まで10日をきった状態となっています。では、この「ジュウルクニチー」とは、いったいどんな行事なのでしょうか?
正月の終わりはいつ?
旧暦1月1日は旧正月と呼ばれ、沖縄でもお祝いする家庭がたくさんあります。一般には「正月三が日」という言い方があるように、正月は3日間という認識の方も多いでしょう。しかし、旧暦の正月だと少し様子が違います。
地域によって「正月飾りを片付ける日」は異なっており、例えば旧暦1月7日、14日、15日、20日という所もあります。
3月3日の桃の節句や5月5日の端午の節句など、「節句」には5つあり「五節句」と呼ばれます。この「五節句」の1つに、1月7日の「人日(じんじつ)の節句」があります。その日は春の七草を具材にした「七草がゆ」を食べ、無病息災を祈願します。
このブログが更新されている旧暦1月7日、沖縄ではヒヌカンや仏壇にジューシーをお供えし、豊作や健康祈願をする「ナンカヌシク(七日の節句)」という行事があります。
本島中南部や久米島などでは、この日を区切りとして「正月の終わり」とみなし、正月飾りを外したりします。また、多くの地域では、旧暦1月14日(または15日)を正月の終わりと考えます。
その日は「ソーグヮチグワァー(小正月)」とよばれ、特に「生きている人の正月は終わり」とされます。正月などの飾り付けを外し、片付けをしたあと仏壇に手を合わせます。
「今日をもって私達の正月は終わりです」とご先祖様に報告し、そこからは正月明け、通常生活に戻ります。実はこの正月が明けるまでの間、例えばヒヌカンが家に降りてきますが、そのおもてなしをしっかりしなければなりません。
正月が明けるまでは神様に対して粗相のないよう慎ましく生きる必要があり、その間はご先祖様の墓参りなども基本NGとなっています。正月が明けた旧暦1月16日以降ようやく、ご先祖様の墓参りが解禁となるのです。
旧暦1月16日、ご先祖様の墓参りをしたり仏壇に線香をあげる際は、正月用の御馳走もお供えします。「ジュウルクニチー」を「グソーヌショウグヮチ(あの世の正月)」や「仏の正月」と呼んだりするのは、そのためです。
新暦元日に行う通常の「正月」、旧暦元日に行う「旧正月」、旧暦1月16日に行う「あの世の正月」という事で、「沖縄は正月が3度やってくる」と言われる事もありますね。
シーミーとジュウルクニチー
沖縄には「シーミー」という行事があります。二十四節気の1つである「清明(シーミー)」の時期、ご先祖様のお墓参りをする行事です。
同じ時期にたくさんの人がこの行事を行うため、マルキヨ製菓としては行事用お菓子をたくさん作らなければなりません。それゆえ、三大忙しい行事の1つに数えられるのです。
多くの人が参加する「シーミー」ですが、行わない家庭もあります。ただ、「シーミー」を行わなくても「ジュウルクニチー」は行う、という家庭も多いのです。
首里に近い南部の人は「ジュウルクニチー」を行わないか、行っても小規模にする家庭が多いです。一方、首里から離れた北部地域などでは盛大に行事を執り行う所が多いです。
沖縄本島北部や宮古・八重山などの地域では、シーミーよりもジュウルクニチーの方に力を入れている所が多いと言われています。島を出ている人も、この日は島に戻ってきてご先祖様に手を合わせたり、親戚付き合いをするという方も多いですよ。
また、それらの地域では「ジュウルクニチーをやるので、シーミーはしない」という家庭も少なくありません。
もともとシーミーは首里を中心に広まった行事であり、首里に近い地域の人々はシーミーの方を盛大にお祝いしました。首里から遠い地域になるほど、行事の規模は縮小していきますが、この現象はシーミーに限らず、首里発祥の行事ではよく見られますね。
シーミーに力を入れるところは、同じご先祖様に手を合わせる行事であるジュウルクニチーは小規模になるのです。逆にシーミーがあまり浸透してこなかった地域では、ジュウルクニチーの方に力を入れるというわけです。
首里に近い地域ほど
「ジュウルクニチー(十六日祭)」 < 「シーミー」
首里から遠い地域ほど
「ジュウルクニチー(十六日祭)」 > 「シーミー」
となる傾向が強いのです。あなたの地域はシーミーをしっかりやる方ですか? それともジュウルクニチー?
というわけで、マルキヨ製菓は「ジュウルクニチー」に向け、ご先祖様にお供えするお餅やお菓子を全力で製造中です。
レモンケーキやかるかんは人気商品なので、是非、これらをお供えしていただけたらと思います。
「ジュウルクニチー」が終われば「ひな祭り」、それが終われば「春彼岸」「シーミー」と、行事はまだまだ押し寄せてきます。沖縄の行事を支えるマルキヨ製菓をどうぞよろしくお願いします。
今回はこの辺で。
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