尚円王④　～農民から国王になった男～｜マルキヨ製菓

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今日は雲が多く、その流れも早いです。台風３号が沖縄南西の海上にいて北上中。明日までには温帯低気圧に変わる見込みですが、明日以降の天気予報は雨が多く、今が梅雨の時期だった事を思い出させます。

 

最近は県外向けお菓子の発注が多いマルキヨ製菓。おかげさまで忙しくしております。来週は「ユッカヌヒー」という行事がやってくるので、その行事用お菓子作りも頑張ります。コロナ関連も気になるので、しっかり対策して仕事を頑張りたいと思います。

 

さて、今回のブログは前回に引き続いて尚円王について。ドラマ「尚円王」に沿ってお話ししてきましたが、今回が最終回となります。農民出身だった金丸は紆余曲折を経て、ついに国王になりますよ。

 

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金丸を取り立ててくれた尚泰久王。彼が亡くなる所からドラマはスタート。跡継ぎは尚泰久の三男・尚徳。若い国王は側近の国相・程茂（ていも）と共に、金丸に反発する姿勢を見せます。

 

程茂はライバル視する金丸を追い詰めようと無理難題を押しつけますが、金丸は知恵を振り絞って困難を切り抜けていきます。

⇒【尚円王①　～農民から国王になった男～】

 

命を狙われた金丸は隠居する事で難を逃れます。しかし隠居後の尚徳王や程茂の国民に対する仕打ちがあまりにもひどいと怒りを覚えます。

 

さらには自分を取り立ててくれた護佐丸に謀反の罪をきせて殺したのは尚徳王だと知った金丸。護佐丸のため、琉球国民のため、金丸はついに行動する事を決意。

⇒【尚円王②　～農民から国王になった男～】

 

尚徳王を久高島へ誘導したのを見計らって、うまく首里城へ侵入した金丸一行。そこへ現れたのが、かつて尚泰久王や護佐丸の元で苦楽をともにした大城賢雄（うふぐすくけんゆう）。

 

鬼と例えられる猛将相手に苦戦するも、何とか金丸が彼にとどめをさします（史実では違います）。最後に程茂を討ち取り、金丸らは首里城をおさえました。

⇒【尚円王③　～農民から国王になった男～】

 

尚円王

程茂を討ち取った後、周りから「新たな琉球国王」になるよううながされる金丸ですが、「農民の私は王になる事は出来ない」と拒否。

 

「王とは、ただ親から受け継ぐものではない」

「国を富ませ、国民に食べるものと着る服を与え、皆を導ける者が王だ」

「農民の出だからこそ、民の心がわかるはず」

 

と、周りは金丸を説得します。一方、久高島にいた尚徳王は、自分は王の器ではなかったと弱音を吐いているところで、金丸反乱の知らせを聞きます。ドラマではその後、久高島で討たれる事になります。

 

わずか２８年の生涯でした。享年２９と表記される事もありますが、それは当時の数え年によるもの。いずれにせよ、２０代でこの世を去った事は間違いありません。

 

尚徳王の最期に関しては、クーデター後に自ら兵を挙げた喜界島に流されたとも、久高島から首里へ戻る際、金丸反乱の知らせを聞いたあと絶望し、海に身を投げ入水自殺したとも伝わります。

 

こうして完全にクーデターに成功した金丸。周りからの強い説得により、国王になる事を決意します。三山を統一した尚巴志がうちたて、尚泰久王が守った琉球を受け継ぐ意志を表に出すため、「尚」の名を継ぎます。

 

こうして「金丸」改め「尚円王」が誕生しました。ドラマはここで終了となります。尚円王は、尚巴志の血筋は受け継いでいないため「第二尚氏初代国王」と位置づけられる事になります。

 

尚徳王

さて、ドラマではクーデターにより尚徳王は討ち取られることになっていますが、実際は違うよという話を少し。

 

尚徳王はわずか２１歳で王になります。第二尚氏が後に誕生した事で、史料では悪く書かれる事が多いのですが、個人的にそれは少し可愛そうな気もします。

 

他の史料を読み解くと、弓の名手で喜界島遠征では自ら軍を率いるなど剛胆な一面がうかがえます。また、直筆の立派な漢文の書も見つかっており、教養もかなり高かったようです。

 

奄美周辺の領有を巡って関係の悪化していた薩摩の島津家には何度も手紙を送ったり、贈り物をするなどして関係改善をはかっています。力一辺倒でなく駆け引きする一面も見られ、２０代の若さにしては、評価される面もたくさんあるようです。

 

ただ、絶対に過ちを認めない性格だったようで、これが周りとの確執を深める大きな要因だったようです。彼はクーデターとは関係なく、２９歳で急死。毒殺説もありますが、真相は不明です。

 

先に述べた「クーデター後に喜界島に流された」「久高島から首里へ戻る際、海に身を投げ入水自殺した」というのは久高島に伝わる伝承であり、琉球王国の正史では１４６９年に薨去（こうきょ）したと記されています。

 

クーデターが起こるのは尚徳王の死後、世継ぎをどうするかの時。金丸のクーデターにより、王子らは殺されてしまいます。このクーデターにより、第一尚氏の血筋が絶えたわけですね。

事実だけを淡々と眺めると、「ひょっとしたら金丸の方が悪者なのでは？」と思える一面もあります。果たして、真相はどうなのか？　自分なりに想像するのが、歴史の楽しみ方の１つですね。

実は今回、オギヤカについても書きたかったのですが、また長くなりそうなので別の機会で書こうと思います。金丸と年の差婚（年齢差３０歳）しただけでなく、後の国政にも関わってきますからね。

 

熱中症にも気をつけましょう

私事（わたくしごと）ですが、最近、自宅のクーラーが動かなくなってしまいました。この時期にまさかの故障。室外機がウンともスンとも言わなくなってしまったので、土日でクーラーを新調しようかと思っています。

 

今は扇風機で過ごしていますが、家の中でも熱中症になるケースは多いと聞きますので、水分をしっかり補給して、体調を崩さないようにしたいと思います。

 

県立学校は２０日まで臨時休校を要請されるなど、コロナ関連でもまだまだ予断を許さない状況。マスクや手の消毒など個人が出来る事をやって、こちらの方もしっかり対策を意識したいと思います。

 

今回はこの辺で。

 

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