ヒヌカンへのタブー
2021年02月12日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。昨日は暴風なみの雨と風でしたが、今日はだいぶ落ち着いてきた沖縄。日中の最高気温も22度まで上がるようで、気温的にも暖かく過ごせそうです。
今日は旧暦1月1日。旧暦の世界でも、新しい年が始まります。というわけで、明けましておめでとうございます。今年もマルキヨ製菓をよろしくお願いいたします。
そして今日から3日後の旧暦1月4日、新暦で言うと2月15日の月曜日は、ヒヌカンウンケーという行事がやってきます。今回はこの行事に関連したお話になります。
ヒヌカンウンケーとウチャヌク
この行事は、【ウガンブトゥチ】と対になる行事です。旧暦12月24日、家庭を見守っていたヒヌカンは天へ戻っていきます。その10日後にあたる旧暦1月4日、ヒヌカンは各家庭へ舞い降り、再び約1年間、その家の事を見守り続けます。
この日は家の台所がある場所に線香をたて、酒やお供え物を用意し、家族の健康や繁栄をお祈りします。この行事でヒヌカンにお供えするお菓子の1つが
【ウガンブトゥチ】の時と同じ、ウチャヌクです。マルキヨ製菓は
砂糖なしウチャヌク&砂糖入りウチャヌク
タンナウチャヌク
コンペンウチャヌクの4種類をリリースしていますので、お好みのウチャヌクをご購入下さい。これらウチャヌクについては、こちらでしっかりレポートしていますよ。
⇒【ウチャヌク4種類を紹介!】
今回のブログでは、さらなる「ヒヌカン(火の神)」情報をお教えいたしましょう。
ヒヌカンへのタブー
沖縄の行事に付きものと言えば「タブー」。漢字で書くと「禁忌」と表したりします。この行事の日はこういう事をしてはいけない、あれを行う時にああいう事はダメ、という禁止事項になります。
「ヒヌカン(火の神)」に対しても、いくつかのタブーが存在しますが、最もやってはいけないものと言えば「不平不満を言う事」になります。
ヒヌカンは旧暦12月24日に天へ戻ります。そして、自分の上司である天帝様に、自分が見守っていた家庭の事を報告します。もし、ヒヌカンに家庭の不満などの愚痴をこぼしていたら、それも天帝へ報告される事になります。
ただ、ついポロッと家の中で愚痴を言ってしまうのが人間。常に家を見守っているヒヌカンはそれを聞き逃さないでしょう。
ヒヌカンを通して、天帝には「悪いことは報告されないようにする」ため「ウブク」と呼ばれるご飯を小盛りにしたものもお供えします。これを食べたヒヌカンは口の中がネバネバして、天帝に悪い事が報告できなくなる、そんなアイテムでした。
ここから読み解くに、天帝へ家の不平不満が伝わると、家庭には何かしら禍(わざわい)がもたらされるという事かもしれませんね。
「禍福は糾える縄の如し」という言葉があります。縄を結んだ形のように、幸福と不幸は交互にやってくるという意味です。家庭の禍福を握っているのは、天帝なのかもしれません。
少なくとも「ウガンブトゥチ」や「ヒヌカンウンケー」、そして月に2回、ヒヌカンに手を合わせる時は、不平不満を言わないよう気をつけましょう。
ヒヌカンを祀る場所を、頻繁に変えてはいけない
ヒヌカンに関してのタブーについて、もう1つ紹介しましょう。各家庭で、ヒヌカンに手を合わせる場所は決まっていると思いますが、その場所を頻繁に変える事はタブーとされています。
これはヒヌカンを祀る場所に限らず、仏壇やお墓などもそうです。ヒヌカンやご先祖様が降り立つ場所にあたりますから、その場所を頻繁に変える事は失礼にあたるため、タブー行為とされています。
もし、これらの場所を変える場合は、それなりの手順というものが存在します。地域によって、その土地のルールや手順がありますので、しっかり調べておく必要があります。
ただ、旧暦の7月7日だけは、そのタブーを気にしなくてもよいという特別な日も存在します。
というわけで、ヒヌカンを祀っている場所を頻繁に移動させる事はタブー。覚えておきましょう。
ヒヌカンを祀る方角
ヒヌカンに関するタブーとして、「ヒヌカンを祀っている場所と、門(玄関)を向かい合わせにしてはいけない」というものもあります。沖縄では厄除けの行事も多数ありますが、この厄にあたるものがマジムン(悪いもの)です。
人に悪さをする妖怪だったり、悪い流れだったり、これらは家の門(玄関)から入ってくるため、そこから一直線でヒヌカンの祀る場所へ行けるようにしてはいけないのです。なので、玄関から見える位置にヒヌカンを祀る場所を設置しないようにしましょう。
そして、ヒヌカンを祀るのに「良いとされる方角」「悪いとされる方角」というのもあります。良い方角は「午(うま)」、すなわち南にあたります。逆に悪い方角とされるのが「申(さる)」で、これは西南西にあたります。
「午(うま)の方角」は、豊穣(ほうじょう)の神が住む場所とされているため縁起がよいとされているのですが、「何故、申(さる)の方角が悪い方角なのか?」は、諸説あるようです。
従って、ヒヌカンを西南西の方角に祀る事は、これまたタブーとなるわけです。沖縄の人はヒヌカンに手を合わせる家庭がかなり多いと思いますが、このタブーの事まで知っているという方はそれほど多くないのではと思っています。
ヒヌカンに手を合わせていてこのブログに眼を通したという方は、ヒヌカンに対してNGになる事をしていないか、自分なりに調べてみるのもいいかもしれませんね。
ヒヌカンウンケーの次はジュウルクニチー
すでに旧正月用のお餅は作り終え、今はヒヌカンウンケー用のウチャヌク、そしてジュウルクニチー用のお供えお菓子を作っています。もう少しすると、今度は新暦の行事「ひな祭り」の準備にも取りかかります。
とにかくタフな日々が続いているマルキヨ製菓。雨の日も風の日も、頑張って美味しいお菓子を作り続けます。
今回はこの辺で。
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