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「ウガンブトゥチ」とは?

2021年02月2日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。2月最初のブログ更新になります。早いもので12ヶ月のうち1ヶ月が過ぎ去ってしまいました。今日は節分ですが、それに関してはこちらをご覧下さい。

⇒【恵方巻はセブンイレブン発祥?

 

とにかく今週のマルキヨ製菓は大忙し。金曜日にやってくる「ウガンブトゥチ」という行事があるからです。10年前と比べると、この行事を執り行う家庭がかなり増えている印象があります。

 

その根拠は、この行事用のお菓子である「ウチャヌク」の注文がかなり増えているから。「ウガンブトゥチって何?」と個人的によく聞かれますが、みなさんはこの行事のこと、ご存じですか?

 

毎年この行事に関してお話ししてはいますが、神様がからむとても大事な行事なので、何度でもお話しします。「ウガンブトゥチ」がよくわからない方は、この機会にしっかり学んでおき、神様に失礼がないようにしましょう。

 

ヒヌカンと天帝

沖縄では毎月(旧暦の)1日と15日に「ヒヌカン(火之神)」という神様を拝んでいる家庭がたくさんあります。ヒヌカンとは、火のある所にいる神様で、沖縄では古くからカマドのある台所に鎮座し、その家を守ると信じられてきました。

 

沖縄に仏壇が入ってくるのが17世紀ごろ。ヒヌカンに手を合わせる風習は、それ以前から沖縄にあったそうです。沖縄固有のヒヌカン信仰、その由来は諸説あるようですが、中国の道教とも深く結びついています。

 

ヒヌカンへの行事を行うのは女性です(地域や家庭によっても相違あり)。台所は女性が守るものという古くからの考えにより、基本的に男性はNGなのです。個人的には今の時代、男女関係なくでもいいのではと思っていますが。




ヒヌカンのいる場所、いわゆる台所にお供えや手を合わせる場所を設け、そこにチャーギと呼ばれる植物の葉やお酒等を定期的にお供えし、手を合わせる。これが一般的なヒヌカン信仰の形となります。

 

神である「ヒヌカン」は旧暦の1月4日に天から地上へと降りてきます。それぞれの家庭の台所のある所へやってきて、その家を約1年間見守り続けます。旧暦12月24日になると天へ戻り、上司にあたる天帝様に、その家の1年間の様子を報告するのです。

 

天帝とは、中国の道教における最高神「玉皇大帝(ぎょっこうたいてい)」の事。玉皇大帝は、全ての支配者であり、天界だけでなく地上に住む我々や地底に住むあらゆるものを支配しています。

 

我々の家庭の財政や禍福(かふく=不幸と幸福)をもたらすだけでなく、地上のありとあらゆるものを支配する、まさに「全てを支配する神の中の神」なのです。

 

ヒヌカンに手を合わせていても、その上司が神の中の神であるという事を知らない人、多いのではないでしょうか。

 

「ウガンブトゥチ」は「拝みを解く」

旧暦12月24日には家を清め、お供え物を新しくし、「この1年間、ありがとうございました」と、家を見守ってくれたヒヌカンに感謝して手を合わせる。これをもって、その年のウガミ(御願)を解く。それが「ウガンブトゥチ(御願解き)」という行事です。

 

ウガミ(御願)を解く際、ヒラウコーという平らな形の線香を焚きますが、この煙と共にヒヌカンは天へ昇っていくのです。旧暦1月4日になると、ヒヌカンは天から降りてきて各家庭の台所あのある場所へ鎮座し、再びその家庭を1年間見守ります。

 

この旧暦の1月4日は「ウガンブトゥチ(御願解き)」と対(つい)になる「ヒヌカンウンケー(火之神迎え)」と呼ばれる行事の日になっています。

 

悪い事を報告されないように

旧暦12月24日に天へ戻ったヒヌカンは、上司である天帝に自分が見守った家庭の事を報告するわけですが、必ずしもその家庭にとって「いい事」ばかり報告するわけではありません。そう、「悪い事」も報告してしまうのです。

 

ヒヌカンの上司は全宇宙を支配する天帝様ですから、何か悪い事を報告されると災いがもたされるかもしれません。「悪い事も報告するので、しっかりしなさい」という教訓もあるかと思いますが、そこは未熟な人間。「報告されたらマズい事」もあるでしょう。

 

でも大丈夫です。「あのアイテム」があればね。ヒヌカンに手を合わせる時、ご飯を円すいの形に盛ったウブク「(御仏供)」というものをお供えするのですが、このアイテムの役割の1つが「悪い事は報告しないで下さい」なのです。

 

ウブクを口にしたヒヌカンは口の中がネバネバして、悪い事が告げられなくなると言われています。個人的には「いい事も告げられなくなるのでは?」と思ってしまいますが、そっとしておきましょう。

 

中国でもカマドの神を信仰する風習がありますが、あちらは「ウブク」でなく「飴」をお供えするそうです。やはり口の中を粘らせて、悪い事を告げ口しないようにという事らしいです。

 

悪い事は、どうか告げ口しないで欲しい。どの国の人も、思いは同じようですね。ちなみに私ですが「報告されたらマズい事」、山のようにあります。笑

 

かつて人々は火が燃える様子を見て畏怖の念を感じ、そこには神がいると信じてきました。「カマドは食事を作る所であり、日常生活に関係が深い」という事で、カマドの神様は天帝に使える神という位置づけです。

 

この中国のカマドの神信仰と、沖縄固有のヒヌカン(火の神)信仰が融合し、ウガンブトゥチ(御願解き)という行事が生まれたと考えられているそうです。




旧暦12月24日は「ヒヌカンを天へ送り出す」ということで、今やこの「ウガンブトゥチ」は大事な行事の1つとなっているのです。

 

ウチャヌク

この行事でお供えするお菓子と言えば

0_0116_12「ウチャヌク」です。コロナ禍にあっても、このお菓子の注文だけは去年よりかなり増えています。先週からマルキヨ製菓はスタッフ一同フル回転で、このお菓子を製造中。現在、県内各スーパーでも、「ウガンブトゥチ」セールをやっているところです。

 

今年から毎週火曜日・金曜日更新の本ブログですが、次回は金曜日でなく明後日の木曜日に更新します。木曜更新の記事にてマルキヨ製菓のウチャヌクをたくさん紹介し、販売促進につなげたいと思います。

 

お供え用としてだけでなく「3時のおやつ」としても美味しい商品なので、店頭で見かけたら是非、手に取って下さいね。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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