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泡盛 ~前編~

2019年12月9日

こんにちは。マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。先週の木曜日・金曜日はずっと雨が降っていましたが、ここ数日は実にいい天気。青い空、白い雲、まぶしい陽光。そして、気温もまた上がり、暖かくなっています。
 
12月も1週間が過ぎ、そろそろ「忘年会」という単語が会話に出てくる時期ですね。飲み過ぎ・食べ過ぎには気をつけたいところです。飲み過ぎ注意と言えば「お酒」ですが・・・
 
「沖縄のお酒」と言われて、多くの人が「泡盛」を思い浮かべるのではないでしょうか。今や沖縄県外の人にも広く知られている「泡盛」。みなさんは、このお酒のルーツなどご存じですか?
 
今回は、忘年会での話のネタに使える「泡盛」について、お話ししてみましょう。
 

ルーツはタイ?

 
琉球王朝時代、中国皇帝の使者である冊封使(さっぽうし)が琉球を訪れます。琉球側は彼らを丁重におもてなしするため、色々な食べ物やお菓子などを振る舞いました。



振る舞われたものの中には、琉球独特のお酒もありました。映画「君の名は」にも出てきた【口噛み酒】は、冊封使達には不評だったようですが、「サキ(酒)」は喜んで貰えたようです。



「サキ」は、いわゆる「泡盛」の事であり、冊封使だけでなく、イギリス海軍の【バジル・ホール】やアメリカのペリーが琉球に訪れた時にも、サキが振る舞われました。
 
「きわめて質がよく、強いられなくても杯が交わされた」(バジル・ホール)

「芳醇(ほうじゅん)であり、フランスのリキュールに似ていた」(ペリー秘書官)
 
彼らの残した記録から、サキは非常に好評だったようです。
 
1534年に琉球を訪れた陳侃(ちんかん)という冊封使は、「琉球国王が勧めてくれた酒は清くて強烈だった。その酒は暹羅(しゃむろ)からきたものであり、作り方は我が国(中国・明)の蒸留酒と同じである」という記録を残しています。
 
「暹羅(しゃむろ)」とは、タイの事です。この記録が書かれた約400年後、東恩納寛惇(ひがしおんなかんじゅん:1882~1963)という歴史学者が、「泡盛雑考」を執筆。
 
戦前に東南アジアを訪れ、タイで飲まれる「ラオロン」という焼酎が、味も香りも泡盛と同じであるだけでなく、泡盛を蒸留させるのに使う蒸留器の形も、沖縄のそれとよく似ていたと記しています。
 
諸説ありますが、タイの焼酎「ラオロン」が泡盛のルーツであるというのが、有力な説となっています。
 

かつての琉球には「200年もの」のクースがあった?

 
泡盛は、ある程度の時間寝かせてから飲まれる古酒(こしゅ)です。沖縄の言葉で「クース」と言いますが、ここで第1問。
 
問題「どれだけの時間寝かせたものを、クースと言うでしょう?」
 
答えは「3年以上」。「泡盛の表示に関する公正競争規約」による「クースの定義」がそうなっているのです。
 
琉球では、15世紀の中頃にはすでにクースが作られていました。「3年以上寝かせたものをクースとする」定義は現代のものですが、かつての琉球では何と100年以上、いや200年以上育てたクースが数多く存在したと言われています。
 
残念ながら「100年もの」「200年もの」のクースは、戦争によって失われてしまったそうですが、戦後、再び「100年もの」のクースを作り始めている所もあります。
 

銭(ぜに)とは?

 
先頃大火事に見舞われた首里城ですが、城内に「久慶門」という門があり、その内側には「銭蔵(ぜにくら)」の跡地があります。ここで第2問。
 
問題「かつて存在した【銭蔵】に収められていたものは何でしょう?」
 
答えは「泡盛」。「銭蔵」というからには、そこに収められているのは「銭」、いわゆるお金かと思いきや、実はそこには甕(かめ)に入った泡盛が収蔵されていたのです。
 
首里城内では「銭=泡盛」であり、銭蔵は「酒蔵」の事を意味していたのです。
 
話が長くなってきましたので、泡盛の話は次回に続ける事としましょう。
 

謎の人物

 
今は首里城近くにある「瑞泉(ずいせん)酒造」さんが、泡盛を寝かせています。家が近くにある私は、この瑞泉酒造さんのある通りをよく歩いています。酒の香りが強烈に漂ってくるんですよね。香りだけで酔っ払いそうです。
 
余談ですが、瑞泉酒造さんのある通りに

lonlyboy彼がいます。たまに、身につけている物が変わっているのですが、彼の正体は未だに不明。もし、詳細をご存じの方がいればご一報下さい。
 

来週は夏日?

 
先週は最高気温20度なんて日もありましたが、今日は22度、明日は24度、週末に至っては25~26度まで気温が上がり、いわゆる夏日となる予想も出ています。今年のクリスマス、ひょっとしたら暑くなるかもしれませんね。
 
暑くても寒くても、年末の仕事の忙しさは変わりません。寒暖差で体調を崩さぬよう、正月用お菓子やムーチーをたくさん作りたいと思います。
 
今回はこの辺で。

 

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