スタッフブログ

針突①

2023年10月3日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。ブログを書いている今は晴れていますが、今週は台風の影響でずっと天気の悪い沖縄です。先週から「洗濯物を干そう」と思ったら雨が降り出したりする事数回、今週もしばらくは不安定な天気が続く見込みです。

 

今回は10月最初のブログ更新となります。9月は「敬老の日」「秋彼岸」「シバサシ」「十五夜」と、4つの行事に対応していっぱいいっぱいでした。10月にマルキヨ製菓が対応する行事は月末のハロウィンだけとなります。

 

なので10月の前半は行事に追われることなく、平常時のお菓子をたくさん作る予定となっています。行事があると、どうしても行事用お菓子が優先となり、それ以外のお菓子製造は縮小されますからね。

 

沖縄の行事を支えているという自負はありますが、平常時でもたくさんご愛顧いただけるお菓子作りを頑張りたいと思います。

 

さて、今回は最近ちょっと話題になった「針突」についてお話ししようかなと思います。皆さんはこの漢字「針突」、なんと読むのかわかりますか?

 

ハジチ

「針突」と書いて、読み方は「ハジチ」となります。「ハジチ」とは、かつて琉球や奄美に住んでいた女性が手の甲や指にほどこしていた入れ墨の事です。いつだったか忘れましたが、「ハジチをした女性はもう存命していない」という話題を耳にした事があります。

 

では、その「ハジチ」についてその歴史を軽くお話ししてみましょう。まず「ハジチ」の起源ですが、正確にはよくわかっていないそうです。文献によると、1534年に冊封使(さくほうし、さっぽうし)の陳侃(ちんかん)という人物が、ハジチに関する記録を残しているようです。

 

1つ1つ丁寧にいきましょう。まず「冊封使」の「冊封(さっぽう)」について。かつて琉球で国王が替わると、それを中国の皇帝に認めてもらう習わしがありました。それを「冊封(さくほう)」と言います。

 

この中国皇帝が諸外国の国王を認可する体制を「冊封体制(さくほうたいせい)」といい、琉球だけでなくアジア圏の国々は冊封体制をしいていました。そして、中国から琉球へ派遣された「国王の代替わりを認める使者」を「冊封使」と言います。

 

ちなみに、あの尚巴志も冊封を受けていますよ。尚巴志が三山を統一して約100年後の1534年、冊封使の陳侃が沖縄に訪れ、第二尚氏王党第4代国王となる尚清王を新たな琉球国王と認めています。

 

尚清王は首里城の守礼門を建立した事でも知られています。当時は「待賢」という扁額(へんがく)が掲げられていたため、「待賢門」と呼ばれていたようです。

 

尚清王の冊封使だった陳侃は、当時の記録を残しており、その中に「琉球の人の手には入れ墨がある」という記述もあります。陳侃が琉球を訪れたのは1534年ですから、その当時はすでに「ハジチがあったのではないか」と言われています。

 

めちゃくちゃ痛い

「ハジチ」は「針突」と書きます。文字通り針を指や手の甲にぶっさして、そこへ色素を入れながら円や線などの幾何学模様を描いていきます。想像する事しか出来ませんが… おそらく、めちゃくちゃ痛いでしょう。

 

自分はハジチを入れた事がなければ、タトゥーを入れた事もありません。タトゥーも入れるのは痛いと聞きますから、ハジチを入れる際は想像を絶する痛みに襲われるかもしれません。

 

そこで、不思議に思うわけです。何故、女性はそんな痛い思いをしてまでハジチを入れるのか? その理由にはいくつかあるようですが、中には「え? どういう意味?」という理由もあるようです。

 

ヤマトに連れて行かれないため

ハジチは不思議な幾何学模様だったりで、現代のように文字がタトゥーされるような事はありません。円だったり、細長い鏃(やじり)のようだったり、そのデザインは様々で、オシャレに感じる人も多いでしょう。

 

では、女性は何故、自らの手や指にハジチを入れるのでしょうか? 理由はいくつかあります。人によってその理由は異なりますが、その1つに「結婚」をきっかけにというのがあります。

 

結婚した後にハジチを施すことにより、「私は既婚です」と見た目でわかったもらえるわけです。さらに結婚後のハジチには、それを入れる際に感じる痛さを我慢するように、姑付き合いも忍耐強くできるようにという意味もあったようです。

 

嫁姑問題はいつの世にもあるようですね。そして単純に「オシャレだから」という理由で、ハジチを入れた女性も多いようです。現代でいう「オシャレなタトゥーを入れる」感覚で、ハジチにあこがれて施した女性もいるというわけです。

 

さらに、次のような、一見すると「?」な理由もあります。「ヤマトへ連れて行かれないために」。「ヤマト」とは、いわゆる本土の事です。かつての琉球は「国」であり、日本とは違う国でした。

 

琉球の女性が、本土へ連れて行かれないようにするためにハジチを入れる。いったい、どういう事なのでしょうか? この話はちょっと長くなるので、次に持ち越したいと思います。

 

現代のハジチ

実は1899年、明治政府によってハジチが禁止される事になりました。今年は2023年ですから、禁止から124年になります。明治政府により、ちょんまげや帯刀が姿を消しますが、その中に「ハジチ」もあったんですね。

 

ただ、一度入れたハジチは一生もの。なので禁止令が出される前にハジチを入れていた人は、その命が尽きるまでハジチと共にいました。沖縄では1990年代までハジチをしていた女性が見られていたようです。

 

さすがに当時のハジチをしていた女性はもう存命ではないでしょう。そんな「ハジチ」に代わり、現代では「ジャグアタトゥー」という、ボディアートでハジチをイメージする事もあるようです。

 

植物性染料で肌を染め、危険性もなければ痛みもないのが「ジャグアタトゥー」。約2週間で消えるため、気軽にオシャレとして楽しめるようです。

 

次回は、女性がハジチを入れる理由の1つ「ヤマトに連れて行かれないため」に関して、もう少し掘り下げた話をする予定です。お楽しみに。

 

今日はなんだか無性に

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「黒糖かすてら」を食べたい気分。昼ご飯をしっかり食べ、3時のおやつも食べて、しっかり午後の仕事を頑張りたいと思います。

 

10月はまだ始まったばかり。年内いっぱい、しっかり働くためにも体調管理を忘れず頑張ろうと思います!

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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