「ウチャヌク」と「お茶の子さいさい」は同じ由来?
2017年01月16日
こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。最近の沖縄は気温が落ち、肌寒くなっています。一般の沖縄の人の感覚なら、「超寒い!」という日々が続いています(どうやら、私は一般の沖縄の人に当てはまらないようですが。笑)。
ようやく沖縄も冬らしく季節感も感じられるので、「良きかな」と思いながら今日もお仕事を頑張っていますよ。
さて、今週末には【ウガンブトゥチ】という行事があります。家を見守っていたヒヌカン(火之神)が天に帰るという、大事な行事でした。
この行事でヒヌカンへお供えするお菓子と言えば
ウチャヌクです。マルキヨ製菓では3種類のウチャヌクを製造していますが、まずは
(砂糖なし)ウチャヌクを紹介しましょう。味がついてない、シンプルなお餅です。
下から順に大・中・小のお餅を重ねた物を3つ用意して、それをお供えします。
ネットで調べたところ、一番下の大きなお餅を「シチャデー(下台)」、真ん中のお餅を「ナカデー(中台)」、一番上の小さなお餅を「ウヮーデー(上台)」と言うそうです。
大・中・小の「3つのお餅」は「天・地・海」を意味し、いわゆる我々の住む世界を表していると言われています。あるいは「3つのお餅」は「過去から現在に至るまでの時の流れ」を表し、各時代を生きたご先祖様を意味するとも言われています。
さて、よく見ると、3×3のお餅以外に、もう1つお餅があるのがわかると思います。もちろんこれにも意味がありまして、余分な1個は「取り替えようお餅」になります。
通常は、3段重ね3つの合計9個をお供えします。少し日が経った後、中央の頂上にある小さなお餅1個を取り替え、「新しいお供えをした」事にするのです。
神様にお供えするお菓子に対して「それで、いいの?」と思う人がいるかもしれませんが、この「1個だけ取り替えて、新しいお供え物とみなす」事を「ウチジフェーシ」と言い、昔から行われている作法の1つなのです。
【マルキヨ製菓 CM①】
さて、ウチャヌクの由来についても調べてみましたよ。「ウチャヌク」は「お茶の子」と書くのですが、その意味は次のようになります。
時は室町時代にまでさかのぼります。簡単に食べられる「軽食」の事を、「たやすく出来る」という意味合いから「お茶につき従う子供のようなもの」という事で「お茶の子」と呼ぶようになりました。
江戸時代には、軽食用のお餅を「茶の子餅」という名前で販売する業者が現れ、これが現代の「ウチャヌク」の先駆けだと言われています。
やがて沖縄に「お茶の子」が伝わると、「軽食=重箱料理や膳料理に比べ軽いもの」という事で、餅やお菓子などの、いわゆるメイン料理ではない「お供え物」の事を「お茶の子」と言うようになったそうです。
そのお供え物の中でも、3段重ねの丸餅が一般家庭で広まっていたため、「お茶の子」、すなわちウチャヌクと言えば、そのお餅を指すようになったと考えられているそうです。
う~ん、なるほど。というわけでウチャヌクというのは、元々は「お茶菓子」や「軽食」という意味だったんですね。
余談ですが、「お茶の子」は食事に限らず、「たやすく」「簡単に」という意味を持つようになります。これに囃子詞(はやしことば)「さいさい」をつけたのが、ご存じ「お茶の子さいさい」という言葉。
「簡単にできる」という意味ですが、「お茶の子さいさい」と「ウチャヌク」は同じ由来を持っているのです。ちょっと驚きですね。
さて、マルキヨ製菓といえば、オリジナルの
タンナウチャヌクも製造しています。
いわゆる【タンナファクルー】で出来たウチャヌクで黒糖の甘い味付けがしみこんでおり、味つけがされてない(砂糖なし)ウチャヌクよりも「こちらが好き」という方もいらっしゃいます。
【タンナファクルー】は、琉球政府御用達の高級菓子【コンペン】に対抗して製造された、庶民が手軽に食べられるお菓子。まさに「手軽に」という由来がある「ウチャヌク」にふさわしいと言えるでしょう。
【タンナファクルー】特有の歯ごたえのある食感、そして黒糖の甘みが絶妙にマッチし、噛んだあと口の中に広がる黒糖の味と風味がたまらないウチャヌクです。
シンプルな味だからこそ「次へ」「次へ」と、ついつい次の1個へと手を伸ばしてしまう中毒性があるのでご注意を。笑
今回紹介した
通常の(砂糖なし)ウチャヌクは、税込691円(税抜き640円)。賞味期限は製造から6日となっています。賞味期限が短いため、お買いあげの際は早めにお召し上がり下さい。
保存の際は、高温多湿・直射日光の当たる場所を避けて下さい。また、お餅ですので、ノドに詰まらせないよう、十分お気を付け下さい。そして
タンナウチャヌクは、税込432円(税抜き400円)。賞味期限は製造から30日と長いので、お供え物としてだけでなく常備菓子としても最適です。
さらに! マルキヨ製菓には「第3のウチャヌク」があるのですが… それは次回のブログで紹介しましょう。
【マルキヨ製菓 CM②】
旧暦の世界では、年末に入りかけています。今週末の【ウガンブトゥチ】はもちろん、すぐに旧正月もやってくるので、マルキヨ製菓は行事用のお菓子を作るため、スタッフ一同頑張っております。
そういえば、昨日でセンター試験は終わりましたね。受験生は自己採点したり、どの大学に願書を出すのか悩んだりしている事でしょう。
とりあえず大きな試験が終わって、ホッと一息。マルキヨ製菓のお菓子をつまんで、次の事を考えてみてはいかがでしょう?
今回はこの辺で。
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