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【新暦7月7日】 七夕②

2015年07月6日

こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。セミの鳴き声が夏本番をアピールするように聞こえる今日このごろ。女子サッカー・ワールドカップ、なでしこJAPANは残念でしたが、大会を通して見事な戦いっぷりだったと思います。

 

さて、前回は七夕伝説についてのお話しをしました。 → 【新暦7月7日 七夕①

 

働き者だった織姫と彦星。結婚後に怠け者になってしまい、天帝の怒りをかって離ればなれにされてしまった… そんなお話しでした。今回は「【七夕】と書いて、何故【たなばた】と読むのか?」「短冊に願い事を書く風習は、どこからやってきたのか?」等について、お話ししましょう。

 

というわけで… さっそく七夕について、その歴史をひもといてみましょう。

 

七夕では「願い事を書いた短冊を、笹の葉につるす」という風習があります。これは日本の「棚機女(たなばたつめ)信仰」と、中国の「牽牛(けんぎゅう)星・織女(しょくじょ)星伝説」、さらに「「乞巧奠(きこうでん)」という風習の3つが結びついた形だと言われています。

 「牽牛(けんぎゅう)星・織女(しょくじょ)星伝説」は中国の伝説で、前回お話しした「織姫と彦星の伝説」のことです。「牽牛(けんぎゅう)星」は「わし座のアルタイル」、「織女(しょくじょ)星」は「こと座のベガ」の事で、旧暦の7月7日には、天の川をはさんでもっとも輝く時期となります。はくちょう座のデネブも加えると、「夏の大三角形」になります。

 
中国では7月7日、織女(しょくじょ)星にあやかり「機(はた)織り等の手芸が上達しますように」とお祈りする「乞巧奠(きこうでん)」という風習があります。特に唐時代・玄宗皇帝の時の中国では、盛んにこのお祭りが行われたそうです。

 

ちなみに玄宗皇帝と言えば前半は良い治世を行うも、後半は世界三大美女の1人・楊貴妃(ようきひ)の魅力におぼれ政治をおろそかにし、国を乱してしまった皇帝です。

 

庭先の祭壇に、針や五色(ごしき)の糸をそなえて星にお祈りするこの風習。「牽牛(けんぎゅう)星・織女(しょくじょ)星伝説」と共に中国から、奈良時代の日本へ伝わり、宮中や貴族の間で広まっていきます。この「五色(ごしき)の糸」は、後の日本で「五色(ごしき)の短冊」へと姿を変える事になりますが、この頃はまだ「短冊に願い事を書く」といった光景は見られません。

時は室町時代。芸事の1つである書道の上達を願い「短冊に和歌を書いて、硯(すずり)や墨などと一緒にお供えする」風習が生まれました。さらに江戸時代初期、野菜や果物をそなえて習い事の上達を願っていましたが、やがて「願い事を書いた短冊を笹(ささ)につるす」という形に変わっていきます。

 

笹には「邪気を祓う」という言い伝えがあり、それが「短冊を笹につるす風習」につながったとも言われています。この風習が一般庶民にも広がっていきますが、先に述べた通りあくまでも「習い事が上達するように」という祈願であり、現代のように「お金持ちになりたい」とか「素敵な恋人が欲しい」といった「個人的なお願い」をする事はありませんでした。

最初は「機(はた)織りや裁縫等の手芸が上達しますように」。それが「書道等の芸事が上達しますように」と変化。願い事をする本人の「スキルアップの願掛け」が七夕の日に願う事だったんです。それが現代に至る間に「宝くじが当たりますように」とか「健康でありますように」など、一般の願い事をするようになりました。

 

以上が「短冊に願い事を書いて、笹の葉につるす」風習の成り立ちです。では、【「七夕」と書いて「たなばた」と読むのは何故?】についてお話ししましょう。「七夕」は音読みでも訓読みでも「たなばた」とは、読めないですよね。この読み方は、日本固有の「棚機女(たなばたつめ)信仰」にあるのです。

 

 

「棚機女(たなばたつめ)」は、712年に編纂された古事記にその記述がありますので、それ以前にあった信仰のようです。夏場に選ばれた女性が着物を織り、それをお供えする事で神様に豊穣祈願したり、人々のけがれをはらう「みそぎ」の行事がありました。その選ばれた女性の事を「棚機女(たなばたつめ)」と呼び、着物を作るときに使ったのが「棚機(たなばた)」という織り機でした。

やがて日本に仏教が伝わると、お盆を迎える準備として7月7日に「棚機女(たなばたつめ)」が行われるようになりました。この「棚機(たなばた)」と、ご先祖様を迎え入れる棚(精霊棚【しょうりょうだな】)を7日の夕方に安置した事から、「7日の夕方」と書いて「七夕(たなばた)」と読むようになったと言われています。

 

「牽牛(けんぎゅう)星・織女(しょくじょ)星伝説」の主役の一人である織姫も、機(はた)を織る仕事をしていましたからね。「棚機女(たなばたつめ)信仰」とその伝説とが結びつくのも、自然の流れと言えるでしょう。


昔の日本では「七夕」は「お盆」行事の一環であり、「お盆の準備」とう位置づけでした。実は沖縄における旧暦の七夕は、今でもまさにその通りで「そろそろお盆がやってきますよ」と墓参りをして、墓掃除をしたりする日なんです。この旧暦7月7日に行われる沖縄の七夕については、また別の機会にくわしくお話ししますが、沖縄の七夕は「かつての日本の七夕」の色を残していると言えるでしょう。

 

日本の「棚機女(たなばたつめ)信仰」と、中国から伝わった「乞巧奠(きこうでん)」「牽牛(けんぎゅう)星・織女(しょくじょ)星伝説」。これらが結びついて、「七夕伝説」と共に「願い事を短冊に書いて、笹の葉につるす」という今の七夕行事が形作られたのです。

 

最近は綺麗な夜空が見えます。織姫と彦星の伝説を思いながら、素敵な夜空を眺め、織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)を探してみてはいかがでしょう?

 

今回はこの辺で。

 

mozu08

 

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