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短冊に書くこと

2023年07月4日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。7月に突入したという事は、2023年も半分が終わったということです。7月に入って、連日最高気温は30度を超えています。昨日は33度、今日も32度で、外に出るとすごく暑いです。

 

今朝は蝉の鳴き声も元気よく聞こえてきて、「暑い夏」らしさが増しています。水分をこまめに補給し、熱中症対策だけは強く意識して生活していますよ。皆さんも体調管理はしっかりし、暑い夏を乗り切りましょう。

 

3日後は7月7日という事で、七夕がやってきます。皆さんは短冊にどんな事を書いた事がありますか? 「宝くじが当たりますように」なんて書いたりしていませんか? 本来、短冊はそのような事を書いたりしないのです。今回はそんなお話です。

 

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七夕伝説に登場する織姫と彦星ですが、実は恋人ではなく夫婦という関係です。心から愛し合う2人ですが、年に1度しか会うことが出来ません。ともすれば悲劇的な運命の2人にみえますが、実は完全なる自業自得なのです。

⇒【七夕伝説

 

1000年以上前からある行事

「七夕」という行事の原型は中国にあります。7月7日ごろ、彦星であるわし座のアルタイルや織姫であること座のベガ、そしてはくちょう座のデネブは夏の大三角形として夜空で輝きを増します。

 

ベガの中国名は「織女(しょくじょ)星」で、文字通り機を織る女性を表しています。中国ではアルタイルとベガの2つの星に裁縫など手芸の上達祈願をする風習がありました。

 

特に女性は針や五色(ごしき)の糸を庭先にかかげ、星に向かって「手芸がうまくなりますように」と祈願します。これが「乞巧奠(きこうでん)」と呼ばれる風習です。中国では唐の時代、玄宗皇帝(685年~762年)の頃、この風習が盛んに行われました。

 

前回紹介した「七夕伝説」と共に、この風習が奈良時代の日本に伝わります。そして、それが日本における七夕行事の起源となります。まずは宮中や貴族など、身分の高い者の間でこの風習は広まっていきます。

 

中国では五色の糸を掲げていましたが、日本では五色の短冊を掲げます。ただ、当初は短冊に願いを書いたりする事はありませんでした。

 

やがて時代が進んで、室町時代。短冊に和歌を書き、書道の上達を願って硯や墨と一緒にお供えするという風習へと変遷します。さらに江戸時代になると、野菜や果物をそえて芸事の上達を願うようになります。

 

そして「芸事の上達を記した短冊を、笹につるす」という形が生まれます。笹には邪気を払う力があると信じられていた時代でした。「芸事上達の願いを邪魔されないように」と、その願いを書いた短冊を笹につるす風習へと変化していくのです。

 

やがて一般庶民にもその風習が広まっていきますが、当時はあくまで芸事の上達など、自身のスキルアップの内容を短冊に書いていました。さらに時代が進んでいくと、いつの間にか「金持ちになりたい」「恋人が欲しい」など、自分の欲を書く人が出てきました。

 

「7月7日、短冊に願い事(正確にはスキルアップの内容)を書いて笹の葉につるす」という風習は、1000年以上前に中国から伝わった風習が元になっていたのです。

 

棚機(たなばた)と棚幡(たなばた)

よくよく考えると、「七(なな・しち)」に「夕(ゆう)」と書いて「たなばた」と読むのは不思議な気がしませんか? それについては2つほど説がありますので、それらを紹介しましょう。

 

1つ目は、日本固有の「棚機津女(たなばたつめ)」信仰から来ているというもの。その記録は、日本最古の和歌集である「万葉集」にも出てきます。

 

7月6日になると、選ばれた女性が水辺にある機屋(はたや・機織りする建物)に入り、神に捧げるための衣を織ります。神の衣を織る時に使った織機(おりき)を「棚機(たなばた)」と言いました。

 

選ばれたのは穢(けが)れのない女性で、棚機津女(たなばたつめ)と呼ばれました。彼女が神の衣を織ると(7月6日の夜)、神が現れます。そして棚機津女は神の妻となり、その子供を身ごもります。

 

翌日7月7日になると神は天へ戻り、残った女性は仕上げた織物を棚に供えてから機屋を出ます。入ってきた時と同じように、水辺で体を清めると儀式は終了。神様はその地域から災厄を除き、作物の豊穣をもたらします。

 

この儀式で神の衣を織るのに使った「棚機(たなばた)」。神が天に戻るのが七月七日という事で、「七夕」を「たなばた」と読むようになった… これが1つの説です。

 

もう1つの説も紹介しましょう。お盆(7月15日)前にあたる7月7日の夕方、ご先祖様をお迎えする精霊棚(しょうりょうだな)を設置するという習慣があります。

 

棚には布で出来た幡(はた・ばん)という、仏様を供養しその威徳を示す旗を置きます。それは「棚幡(たなばた)」と呼ばれ、7月7日の夕方に設置する事から転じて「七夕」と表記するようになった。これも「七夕」を「たなばた」と読む、1つの説です。

 

この「幡」を設置する行動は「7月7日」にお盆の前の準備をするという内容です。沖縄で行われる「旧の七夕」もまた、織姫彦星は関係なく、旧盆前の準備という位置づけになっていますが、それについてはまた時期が近づいてからお話ししましょう。

 

3日後の七夕に向けて

マルキヨ製菓は「旧の七夕」では行事用お菓子を用意しますが、3日後の(新暦の)七夕では特定のお菓子を用意したりする事はありません。その日は、夏の大三角形を眺めたいと思っています。

 

来月やってくる旧盆に向け、忙しくなってくるマルキヨ製菓。行事用お菓子だけでなく、平常のお菓子もたくさんリリースしていますので

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店頭でマルキヨ製菓の商品を目にした時、手にとっていただければ幸いです。

 

暑い夏に負けず、たくさんお菓子を作っていきますので、今後ともよろしくお願いします。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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