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【旧暦12月8日】 ムーチー(鬼餅)①

2016年01月11日

こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。今日は成人の日ですね。昨日は全国各地で成人式が行われたそうですが、みなさんの周りには新成人はいますか?

 

さてさて。今度の日曜日は旧暦でいうと12月8日にあたります。旧暦の12月8日といえば… 沖縄では「ムーチー」という行事が行われます。というわけで今回は、「ムーチーってどんな行事?」についてお話ししていきますよ。

 

①いつ?

沖縄独特の行事である「ムーチー」は、毎年旧暦の12月8日に行われまして、今年は1月17日(日)がその日です。

 

②どんな事するの?

「ムーチー」とは「餅」の事。旧暦12月8日にムーチーを作り、食べる風習が沖縄にあるのです。

 

③なぜ?

その日に餅を食べる理由は2つありまして、1つは「家族、特に子どもの健康祈願」。もう1つは「厄払い」です。

 

④由来は?
「ムーチー」は「餅」の事ですが、一般に漢字では「鬼餅」と書きます(「鬼餅」を「ムーチー」と呼ぶ事もありますし、通常の「餅」と区別して「ウニムーチー」と呼ぶ事もあります)。つまり、ただの「餅」ではないんですね。この「鬼餅」の由来には、文字通り「鬼」がかかわっています。

 

琉球の歴史を表した資料の1つ【球陽】の中に「鬼餅」の記録があります。その内容をかいつまんで紹介しましょう。

 

それは今から約800年前の舜天王(しゅんてんおう)の頃のお話。首里の金城に兄と妹の兄妹がいました。妹は久高島へ嫁ぎ、兄は大里村に移り住みました。

 

大里に移った兄は、村の家畜や、時には人間さえも捕まえて食べてしまう鬼になってしまいました。その噂を聞いた妹は、兄の住んでいるという大里の洞窟まで足を運び、「本当に鬼になってしまったのか?」を確認しようとしました。

 

すると洞窟の中には家畜の骨が散乱し、鍋の中には人間の子どもが! そして兄の姿は口が裂け、目は赤く輝き、牙を生やし、赤黒い毛に覆われ、まさに鬼の姿になっていました。鬼になった兄に遭遇した妹は、トイレに行くふりをして逃げようとしましたが、兄は「ここでやれ」と言います。

 

「いくら兄妹とはいえ、兄の目の前で用をたす事は出来ない」と妹は拒否。そこで兄は妹の手首に縄をつけて逃がさないようにし、妹を外へ出しました。妹は外に出て縄をほどくと、大きな石にそれを結び付け、逃げ出しました。

 

洞窟の中で待ってる兄は、縄が石に巻かれてるとも知らず、手ごたえのある縄をひいて「戻ってきたら、食べてやろう」と思っていました。

 

異変に気付いた兄は、洞窟の外に出て、逃げた妹を追いかけます。追いつかれそうになった妹は、サバニ(船)をひっくり返してその中に隠れました。兄はそのサバニの上に立って妹を探しましたが、見つけられずに洞窟へと戻って行きました。

 

なんとか逃げのびた妹は、鬼になってしまった兄を退治する事を決意。「鉄入りの餅」を作り、昔一緒に住んでいた金城に兄を呼びよせました。「スキあらば妹食べてやろう」とたくらむ兄、「綺麗な景色が見える所で、一緒に餅を食べましょう」と、言葉巧みに崖の上に誘う妹。

 

妹は、自分用の餅として用意した「普通の餅」をパクパク食べます。しかし兄に差し出した餅は「鉄入り餅」。なかなか噛み切れずにいた兄は、妹の着物の前がはだけ、陰部が見えている事に気付きました。

 

兄は「お前の下はなんだ?」と言うと、妹は「上の口は餅を食べる口。下の口は鬼をかみ殺す口」と言って着物をまくりあげ、下をはだけた状態で兄に迫ります。そして突然の事に動揺する兄を、崖の上から突き落としてしまいました。

 

鬼である兄は転落死を遂げ、大里の村には平和が戻ったと言います。妹が鬼を退治したのが12月8日。沖縄ではその日を「厄払いの日」として、鬼餅(ムーチー)を作って食べるようになったというわけです。

 

というわけで、ムーチーというのは「鬼退治をするための餅」、鬼餅がその由来だったんですね。もちろん現代では鬼がいるわけではありませんので、我々人間が食べるのは「鉄の入っていない餅」ですが。笑

 

首里の金城町には、その伝説に登場する鬼の角を葬っている御嶽(うたき)があります。近くによった際は、是非、その御嶽(うたき)を探してみてはいかがでしょう?

 

というわけで、マルキヨ製菓ではきたるムーチーに向け、今週の水曜日あたりから製造を開始します。例年5個入1セットを、1万4000セットも作ります! 餅をカーサ(月桃の葉)にセットする「ムーチー」ですが、機械でなく人の手で行うため、従業員総出で頑張る事になります。

 

実はこのムーチーこそが、マルキヨの年間行事の中で最も重労働と言われているんです。買ってくれたお客様が美味しく召し上がれるよう、本当に1つ1つ何万個も手作りでセットしています。マルキヨ製菓のムーチー、是非ともよろしくお願いします!

 

そんなマルキヨ製菓のムーチーはいくつかの種類を用意していますが、賞味期限の関係でまだ製造していないため、次回以降のブログで紹介していく予定です。

 

そしてそして… 沖縄では「ムーチービーサ」という言葉あります。「ムーチーの時期は寒くなる」という意味で、毎年本当にムーチーの日は寒くなっています。

 

今年の沖縄は12月も全然「寒い」と感じる事はなかったですが… 果たして「ムーチービーサ」はやってくるのでしょうか?

 

次回はまた、ムーチーの話の続きをしますよ。お楽しみに!

 

今回はこの辺で。

 

mozu08

 

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