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七色元結 ~前編~

2024年03月26日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。先週は最低気温14度の日が続くなど肌寒い日が多かったのですが、今週は暖かい。いや、むしろ暑い日が続いています。昨日は最高気温27度、今日は26度と一気に気温が上がっています。

 

昨日は気持ちよい晴れで、外を歩くと太陽の光が心地よかったです。今日は曇り空ですが、それでも外を歩くと暑さを感じますね。

 

無事に春彼岸も終わりました。ただ、すぐに「シーミー」がやってくるため、相変わらず忙しいマルキヨ製菓です。「マルキヨ製菓三大忙しい行事」の1つに数えられていますので、しばらくは忙しさが続きます。

 

さて、今回は8年前に紹介した「七色元結」というお話をしてみたいと思います。それは、真玉橋にまつわる悲しいお話しです。

 

真玉橋

沖縄の県庁所在地といえば那覇市ですが、隣接する豊見城(とみぐすく)市との間に国場川という川が流れています。この川にかけられた橋の1つに「真玉橋(まだんばし)」があります。

 

橋が建造されたのは琉球王国時代の1522年なので、今から500年以上も前です。

 

第二尚氏第三代国王・尚真王(しょうしんおう)が、首里から那覇の港、現在の奥武山公園あたりまで、軍事道路を整備。その軍事道路の名前を「真珠(玉)道(まだまみち)」といい、「真玉橋」は「真珠道」の一部として組み込まれました。

 

ちなみに「真玉(まだま)」とは、最も美しいものを形容する言葉です。

 

神に仕える「聞得大君(きこえおおきみ)」らが、真玉橋の建設に際して神聖な儀式を行いました。さらに「真珠道」「真玉橋」の完成を祝った事を記した「真珠湊碑文(まだまみなとひもん)」という石碑も建てられました。

 

「真珠湊碑文」は首里城公園で見る事が出来ますが、当時のものではありません。沖縄戦で破壊されたものを2006年に復元したものとなっています。

 

ちなみに「聞得大君」は国王と国を守護する役職であり、当時の琉球王朝では絶大な権力を持っていました。そんな「聞得大君」が完成を祝う碑文を残しているのですから、琉球国王としても「真玉橋」をそれだけ重要視していたという事がわかります。

 

1522年、木造で建築された「真玉橋」ですが、川の氾濫や沖縄戦により幾度となく破壊と修復を繰り返しています。第11代尚貞王(しょうていおう)在位時の1708年には、石橋へと強化改築されました。

 

1837年にも大改修が行われていますが、沖縄戦で破壊されてしまいます。アメリカ軍によって破壊されたのではなく、退却する日本軍によって破壊されています。その後、米軍の手により鉄橋へと改築されたという歴史があります。

 

この「真玉橋」に関しては、よく知られた悲しい伝説があります。「真玉橋の人柱」と呼ばれる伝説です。

 

七色元結

むかしむかし、真玉橋周辺では日照りが続き、農作物がなかなか育ちませんでした。雨が降ったかと思うと大雨で川が氾濫し、橋が壊れ流される事もしばしば。そこで、当時の人々は真玉橋に人柱を捧げようという事になりました。

 

現代ほど科学が発展していない時代は、人命を捧げることで悪い事が起こらないようにするという動きは普通にありました。「誰を人柱にするのか?」と話し合った結果、ある女性が「矢を放ち、矢が刺さった家の女性を人柱にしよう」と言いました。

 

実際に弓矢が放たれると、その矢はなんと選び方を進言した者の家に刺さってしまいました。いわゆる「言い出しっぺ」本人が人柱になってしまったのです。

 

この伝説に関しては、別の言い伝えもあり、それが「七色元結(ななしょくむーてぃー)」と呼ばれるもの。「元結(もとゆい)」は沖縄の言葉で「むーてぃー」と言い、「髪をとめるもの」をさします。

 

増水により何度も壊れてしまう真玉橋に悩んでいた住民は、付近に住むユタに相談しました。ユタとはある種の霊能力をもった人の事で、沖縄では令和の現代でもたくさんいます。

 

そのユタのいる家庭は父親・母親・娘の3人家族で、母親がユタでした。母親は「誰を人柱にするか?」という質問に対し、それを神にたずねました。

 

ユタは「子年生まれで七色の元結をした女性を、人柱として埋めよ」と言う神のお告げを受け、それを住民達に進言。その話を聞きつけた役人は、「子年生まれで七色の元結を身につけた女」を捜索します。

 

すると、神のお告げを受けたユタ本人が、その条件に合致していたのです。ユタは「私の事ではない」と訴えるも、結局「真玉橋の人柱」として埋められてしまうことに。

 

そのユタには可愛い一人娘がいました。埋められる直前、娘に「あなたは美しいが、幸せになるためには人より先に話してはいけません」という言葉を遺しました。埋められていくユタの様子を見ていた村人たちは

 

「物ゆみ者や 馬ぬ さちとゆん」

(おしゃべり者は 馬の先を歩いて災いをまねく)

 

という言葉で「余計な事は先にしゃべらないように」と戒めにしました。人柱が捧げられて以降、国場川の増水はおさまり、真玉橋が壊れる事はなかったと伝わります。

 

以上が8年前にお話しした内容です。実はこの伝説には、続きがあります。

 

しゃべらない娘

人柱になったユタは3人家族でした。残された父と娘はショックのあまり、真玉橋から遠く離れた場所「山原(ヤンバル)」へ引っ越します。そして、美しい娘は母の言いつけを守り、あの件以降は口を閉ざし続けました。

 

「容姿は美しいのですが、口のきけない女」という事で、当時は「人として欠陥がある」という扱いを受ける事になります。ましてや、人の少ない田舎に住んでいるのですから、そんな娘と結婚しようという男性は皆無でした。

 

しかし、ある時、その娘は口を開く事になります。それは母のように悲しい事につながるのか、あるいはハッピーエンドになるのか。次回、ブログにてそのお話しをしたいと思います。

 

最低気温14度だった先週は寒かったのに、今週は最高気温27度まで上がって暑い。その寒暖差にやられ、体調を崩している人も少なくないようです。次の土日からシーミーの準備をするという方も多いでしょう。

 

しっかり体調を整え、時には美味しいお菓子をほおばりながら糖分を摂取し、シーミーに備えていきましょう。マルキヨ製菓もこの忙しい行事に対応すべく、スタッフ一同フル回転で頑張りたいと思います!

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シーミーの時は是非、マルキヨ製菓のお餅やお菓子をよろしくお願いします。

 

今回はこの辺で。

 

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