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鬼退治伝説 【ムーチー①】

2024年01月5日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。昨日から仕事がスタートした方も多いでしょう。マルキヨ製菓も1月4日からお菓子作りを始動していますよ。

 

正月用のお餅である

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「ナントゥもち」や

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「紅白巻もち」を食べていただけでしょうか? マルキヨ製菓としては当然正月前に作り終えたお餅ですので、今年最初にマルキヨ製菓が対応する行事は「ムーチー」となります。

 

旧暦12月8日に行われるこの行事、今年は2024年1月18日にやってきます。今から約2週間後になります。「ムーチー」は「マルキヨ製菓3大忙しい行事」の1つですから、スタッフ一同気合いを入れて頑張ります。

 

ムーチーには琉球に長年伝わる伝説があります。今回のブログではまず、その伝説を紹介しましょう。毎年この伝説を紹介していますが、行事前に今一度この伝説をチェックしておきましょう。

 

鬼と化した兄

昔、首里の金城という所に兄と妹の2人兄妹(きょうだい)がいました。仲のよい兄妹でしたが、ある年、妹は結婚して久高島へ渡りました。1人になった兄は大里村という所に引っ越しました。

 

仲のよかった妹と離れたせいか、兄は引っ越し後に鬼と化します。大里村の家畜や小さな子どもを捕まえては食べてしまうのです。村では「鬼が出る」事が広まり、村民は鬼の恐怖と共に暮らす事になります。

 

「大里村に鬼が出る」。そんな噂は大里の外にも広がり、やがて久高島にいる妹の耳にも届きました。「兄が大里で鬼になり、家畜や子どもを食べている」と言われても、簡単には信じられない妹。

 

最初は「ただの噂」と思いましたが、気になった妹はその真偽を確かめるため、兄の住む大里まで出向く事にしました。

 

大里村に到着すると、兄が住んでいるという洞窟の中へ入って行きました。そこには家畜の骨が散乱し、奥には鍋がありました。そしてその鍋の中には人間の子どもが入って、グツグツ煮込まれていたのです。

 

鍋の横には口が裂け、目は赤く輝き、牙を生やし、赤黒い毛に覆われ、まさに鬼の姿になった兄がいたのです。鬼は妹と目が合うと、自分の妹である事を認識したと同時に、「こいつも食べてやろう」と思いました。

 

かつては仲がよく、かわいがっていた妹だったのに、今は食べる対象に過ぎません。妹もそれを感じたのか、すぐに逃げようと思いました。しかし走って逃げたところで、体格の良い兄にすぐ捕まってしまうでしょう。

 

そこで妹は「用を足してくる」と兄に言って外へ出ようとします。しかし、兄は「ここでやれ」と言います。「兄妹とはいえ、目の前で用をたす事は出来ない」と言い、外へ出ようとする妹。

 

兄は妹の手首に縄をつけて逃がさないようにしたあと、「用を足してこい。終わったら、ここへ戻ってくるんだ」と、妹を外へ出しました。兄は時々縄を引っ張り、妹の存在を確認します。

 

「このまま洞窟に戻ったら、食べられる」。そう確信した妹は外に出て縄をほどくと、大きな石にそれを結び付け、すぐにその場から走り去りました。

 

洞窟の兄は縄が石に巻かれてるとも知らず、手ごたえのある縄をひいて、妹を食べる事しか考えていません。しかし、いつまで経っても妹が戻ってこなかったため、兄は洞窟の外へ出ます。その時、妹が走り去って行く姿が見えたので、すぐに追いかけました。

 

追いつかれそうになった妹は、浜辺にあったサバニ(船)をひっくり返してその中に隠れます。兄はそのサバニの上に立って妹を探しましたが、見つけられずに洞窟へと戻って行きました。

 

鬼退治

命からがら逃げのびた妹は、鬼になった兄に対し「これ以上、人様に迷惑をかけさせてはいけない」として、自らの手で退治する事を決意します。とはいえ、相手は怪力の鬼。非力な妹が力で勝てるはずもありません。しかし、妹はジンブン(知恵)が働きます。

 

兄はお餅が好きだった事から、「餅の中に鉄を入れて食べさせ、退治する」という作戦を立てました。「鉄入りの餅」を作った妹は、昔兄妹で一緒に住んでいた金城に兄を呼びよせます。鬼退治を出来る場所が、そこにはあるのです。

 

金城に呼び出された兄(鬼)は、目の前にいる妹に対し「スキあらば食べてやろう」と思っていました。妹は「綺麗な景色が見える所で、一緒に餅を食べましょう」と、言葉巧みに崖の上へ誘います。

 

崖の上で妹は自分用の普通の餅を取り出し、パクパク食べます。そして兄には「鉄入り餅」を差し出しました。餅好きの兄ですから、それを手に取り口の中に放り込みます。しかし鉄入りなので、なかなか餅を噛み切る事が出来ません。

 

餅に悪戦苦闘している兄に対し、突然妹は着物の前をはだけ、陰部が見えるようにしました。これもまた、兄を動揺させる作戦なのです。

 

妹の様子に気づいた兄は「お前の下はなんだ?」と問い、妹は「上の口は餅を食べる口。下の口は鬼をかみ殺す口」と言って着物をまくりあげ、下がはだけたまま兄に迫っていきました。

 

かつて兄の前で用を足すことをこばんだ妹に対し、どういう事だと動揺する兄を、妹は容赦なく崖の上から突き落としました。地面にたたきつけられた兄は、そのまま死んでしまいました。こうして鬼のいなくなった大里の村には、再び平穏が戻りました。

 

12月8日

妹が鬼と化した兄を退治したのが12月8日。沖縄ではその日を「厄払いの日」として、鬼餅(ムーチー)を作って食べるようになりました。鬼を退治するためのムーチーは鉄入り餅ですが、鬼ではない我々は通常の餅を食べます。

 

ただ、その餅は厄除けの効果がある「カーサ」で包みます。カーサはサンニン(月桃)の葉っぱの事で、いい香りがします。マルキヨ製菓はこのムーチーをたくさん作るため、ものすごく忙しい日々を送る事になります。

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マルキヨ製菓は畑を借り、カーサも育てています。定期的にスタッフが刈り取り、餅を包む葉っぱとして利用しています。私も元日からカーサ取りに汗を流しましたよ。

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そんなマルキヨ製菓のムーチーは約2週間後にリリース予定。期間限定のこのお餅を是非、皆さんに食べていただけたらと思います。

 

2024年は元日から地震や航空機事故などが続き、精神的にネガティブになるような事が立て続けに起こっています。つらい事があっても、前を向いて歩き続けるだけですので、自分が出来る事をしっかり頑張りたいと思います。

 

2024年もマルキヨ製菓のお菓子たちをよろしくお願いします。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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