ウチャヌクとシバサシ
2020年09月24日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。火曜日まで4連休だった方は連休中、いかがお過ごしでしたか? マルキヨ製菓は連休関係なく、一生懸命お菓子を作り続けていましたよ。
明日でお彼岸が終わり。と同時に、明日はシバサシという行事の初日にもなります。
小豆は魔除けの効果があると信じられていた
前回の記事で、シバサシに関する伝説を紹介しました。
⇒【今週はシバサシ】
安平田(あひだ)という名のお百姓さんが、按司の娘を8月10日に助けました。この8月10日を中日とする8月9~11日の期間がシバサシという魔除けの行事期間となっています。
この行事のメインはあさっての土曜日ですが、具体的にはどんな事をするのでしょうか? まず、「シバサシ=柴差し」は、「ハチグヮチカシチー(八月強飯)」という行事の中で行われる1つです。
まずは「ハチグヮチカシチー(八月強飯)」という行事について、くわしく。「ヤシチウガン(屋敷の御願)」の1つで、小豆(あずき)や粟(あわ)を炊き込んだ赤カシチー(強飯:こわめし=かたい飯の事)を、仏壇やヒヌカン(火之神)にお供えする行事です。
前回紹介した伝説の中でも、娘を助けた按司が小豆入りの強飯を炊いていました。強飯は、いわゆる「おこわ」の事です。もち米を蒸したご飯のことで、小豆をまぜた「お赤飯」などがそれにあたります。
普段、私たちが口にするご飯はお米を水に浸して炊き、柔らかくしてから食べます。それに対して蒸したご飯は固くなるため「強飯」と呼ばれます。ちなみに読み方は「こわめし・こわいい・ごうはん」など多数あり、平安時代から食されていたんですよ。
小豆は魔除けの効果があると信じられていたため、小豆入りの食べ物を食べる事で悪いものをよせつけない・邪気を払うとされました。
マジムンなど悪いものが現れるとされる旧暦8月に、強飯を炊いて仏壇にお供えする。これが「ハチグヮチカシチー(八月強飯)」という行事なのです。
この行事の一環で、ススキや桑の葉で魔除けアイテム「柴」をマジムンが入ってきそうな所に差しておく。この「柴を差す」行為が「シバサシ」なんですね。
シバにもマジムンをはねつける効果がある
「シバ」は「柴」であり、「ススキと桑を束ねたもの」、あるいは「ススキを結んだもの」を表す言葉です。
ススキは、その形状が「繁殖力が高い」稲に似ている点、ススキの葉は鋭く、剣のような武器を連想させる点から、マジムンを遠ざける効力があるとされていました。
また、桑も昔から悪いものを避ける力があると信じられており、ススキとセットにした「シバ」は、立派な魔除けのアイテムになるのです。
このシバを家の四隅や玄関など、マジムンが通ってきそうな所に差し、いわゆる結界をはって、家全体を悪いものから守る。「シバ」を差す事から「シバサシ」と言われます。
「ハチグヮチカシチー」は、それを食べる事で自分に対する魔除けになり、「シバサシ」は大事なポイントにシバを差す事で屋敷・建物の魔除けとする。そういうイメージでいいと思います。
ウチャヌク
この行事でお供えするお菓子といえば
ウチャヌクです。マルキヨ製菓は「砂糖無ウチャヌク」「砂糖入ウチャヌク」「タンナウチャヌク」「コンペンウチャヌク」の4種類をリリースしていますが、今回は
「砂糖入ウチャヌク」を紹介しましょう。
外の包みを取ると、中のお餅がたくさん見えますね。
う~ん、美味しそうなお餅。マルキヨ製菓が自信を持ってオススメするお餅です!
ウチャヌクは、3段重ねを3つ並べて合計9つのお餅をお供えします。写真で中央に1つプラスされていますが、これは取り替えようのお餅。
少し時間が経った後、中央の1番上のお餅を、この取り替えようお餅と差し替え、これで「新しいお供えをした」という事にします。
たまに、「神仏に対してそれは無礼ではないのか?」という声も頂きますが、これは昔からある「ウチジフェーシ」言われる作法の1つとなっています。
今回はウチャヌクの紹介という事で、そのまま食べさせて頂きます。美味しくて美味しくて震える~♪ と、思わず西野カナのように口ずさむほど美味しいです。シンプルな甘さですが、それゆえ何個でもいけちゃう美味しさとなっていますよ。
そんなマルキヨ製菓の「砂糖入ウチャヌク」は3個かける3+ウチヂフェーシ1個で合計10個入、税込691円(税抜640円)となっています。
賞味期限は製造から8日ですが、ラベルに書かれている日付をご確認下さい。また、保存の際は直射日光の当たる場所・高温多湿の場所を避けて下さい。
お餅ですので、食べる際はノドに詰まらせないよう、十分お気をつけ下さい。
マルキヨ製菓は「砂糖入ウチャヌク」以外にも
砂糖なしウチャヌク(写真はウガンブトゥチの時のもの)
タンナファクルーで出来たタンナウチャヌク
コンペンで出来たコンペンウチャヌクの計4つをリリースしています。味も値段も違いますので、お好みのウチャヌクを選んで頂ければと思います。
ウチャヌク以外にも
蒸しまんじゅうや
コンペンなども、この行事のお供え用お菓子となっていますので、店頭で見かけたら是非、手に取って下さいね。。
まだまだ続く行事
今度の日曜日にシバサシが終わると、4日後の木曜日には十五夜がやってきます。十五夜では期間限定お菓子の
ふちゃぎや
みたらし団子も作る事になりますので、秋彼岸・シバサシと平行してその準備にも取りかかっている所です。
まだまだ落ち着けないマルキヨ製菓。沖縄の行事を支えるため今日もスタッフ一同、誠実にお菓子作りに励みたいと思います。
今回はこの辺で。
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