私の1番好きな沖縄そば
2024年10月15日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今朝はいい天気でしたが、急に曇り空からのザーザー雨と雷。昼になり雨は上がりましたが、曇天が気になります。
さて、明後日の木曜日ですが、「沖縄そばの日」がやってきます。皆さんは沖縄そば、好きですか? 私はもちろん大好きです。特にソーキそばが好きですね。
私の家の近くに、とっても美味しい沖縄そばを出す店がありまして、よくその店へ足を運んでいますよ。沖縄そばはどれも美味しいとは思いますが、その店はより美味しいんですよね。つい先日もその沖縄そばを食べてきたばかりです。
ただ、「沖縄そば」は「そばではない」「いや、そばだ」と争った歴史があるのをご存じでしょうか? けっこう大がかりな論争の末、「沖縄そば」が認められたんですよ。今回はそんな「沖縄そばの日」についてのお話です。
沖縄の麺料理
琉球王朝時代、中国からきた冊封使をもてなすために麺料理を出していたという記録があります。それが沖縄における麺料理の起源となるようですが、「沖縄そば」の起源というわけではありません。
沖縄そばの麺は小麦粉100%で作られているのが大きな特徴です。小麦粉使用の麺料理が普及するのは明治以降という事もあり、王朝時代の麺料理は沖縄そばではないという事になります。
明治時代の中期、中国からやってきた料理人が辻(つじ)の遊郭近くで「支那そば屋」を開きました。「支那そば」は小麦粉を原料として作られており、それが「沖縄そば」のルーツだと言われています。
ただ、当時小麦粉は非常に高級なもので、身分の高い人達が「支那そば」を食していたようです。この志那そば屋をきっかけに沖縄ではそば屋が増えていき、大正時代に入ると一般庶民の間でも気軽に食べられるようになっていきました。
そして、「支那そば」は沖縄独自の進化を遂げていく事になります。ねぎや沖縄のかまぼこ、豚肉が具材として使われ、紅ショウガなどもトッピングして麺と一緒に食べられるようになりました。また、当初は濃かったスープも現在のように薄い色になっていきます。
さらに、コーレーグース(島唐辛子の泡盛漬け)をそばにかけるという慣習も広まっていきます。ちなみに私はアルコールが苦手でコーレーグースをかけませんが、好きな人は「ちょっとかけると、そばがとても美味しくなる」ようです。
沖縄の中で発展していった「志那そば」は「琉球そば」と呼ばれるようになりました。
戦後にも発展
戦争直後、米軍の統治下におかれた沖縄ではそば屋が姿を消していきました。しばらくしてそば屋は復活していきますが、戦争で夫を亡くした女性達の多くが、収入を得るためにそば屋をたちあげたのです。
そばは手軽に食べられますし、お店側としても客の回転率がよいため、沖縄県内でそば屋が増えていきました。「支那そば」から「琉球そば」、そして「沖縄そば」と呼ばれるようになったのは戦後になってからです。
そして、戦後の沖縄でも「沖縄そば」は発展していきます。各地でそば屋が増えると、それぞれの店で趣向を凝らしたオリジナルのそばが現れました。宮古の「宮古そば」、八重山の「八重山そば」など、「○○そば」という呼称が各地で見られるようになります。
「沖縄そば」は「沖縄を代表するソウルフード」として発展を続けるのですが、ここで沖縄そば界にとっては最大の壁が立ちふさがりました。
「沖縄そば」は「そば」にあらず
沖縄が本土復帰を果たして4年後の1976年(昭和51年)、公正取引委員会は「蕎麦粉を30パーセント以上混合していない沖縄そばを『そば』と表示することはできない」と、沖縄生麺協同組合へ通達しました。
戦後「沖縄そば」は沖縄ソウルフードの1つとして広まり、「沖縄そば」の呼称も定着してきたところで、この通達です。「沖縄そば」の名称は「沖縄風中華麺」に変更しなければならないという事になりました。
その通達に対し、沖縄生麺協同組合理事長(当時)土肥健一を中心としたメンバーが立ち上がり、「沖縄そば」の名称存続を訴えます。沖縄総合事務局内にある公正取引室に出向き幾度も嘆願しますが、「沖縄そば」の呼称が認められる事はありませんでした。
すると今度は東京本庁へ出向き、「沖縄そば」の呼称使用のために話し合いをもちました。何度も何度も本庁へ通い、1977年、ついに「沖縄そば」の名称を使用する許可が下りたのです。
ただ、「沖縄そば」の呼称使用については、いくつかの制限がつきます。まず、「沖縄そば」の名称は、沖縄県内のみの使用に限ります。そうなると、沖縄県外では「沖縄そば」を「沖縄そば」として食べられない事になります。
しかし、今では「沖縄そば」は県外でも目にしますよね。そう、実はさらなる交渉を継続し、公正取引委員会や全国めん類公正取引協議会まで巻き込んだ結果、1978年10月17日、公正取引委員会から「本場沖縄そば」の商標登録が正式に承認されたのです。
また、「沖縄そば」については「本場沖縄そば」の定義というものがあり、それは次の条件を全て満たすことです。
①沖縄県内で製造されたもの
②手打ち式(風)のもの
③原料小麦粉[タンパク質11%以上、灰分0.42%以下のもの]
④加水量[小麦粉重量に対し34%~36%以下]
⑤かんすい[ボーメ2度~4度]
⑥食塩[ボーメ5度~10度]
⑦熟成時間[30分以内]
⑧めん線[麺の厚さ1.5~1.7mm]切刃番手[薄刃の10番~12番]
⑨手もみ[裁断されためん線は、ゆでる前に必ず手もみ(工程)を行う]
⑩ゆで水のpH8~9
⑪ゆで時間[約2分以内で十分可食状態であること]
⑫仕上げ[油処理してあること]
という12の定義があり、1つでも欠けるとその表示は認められないとされています。
「沖縄そば」の名称使用を認められたのが1978年10月17日。後に、沖縄生麺協同組合は10月17日を「沖縄そばの日」として制定したのが1997年です。
「沖縄そば」が認められて50年足らず、「沖縄そばの日」は制定から30年も経っていないのです。昔からある「沖縄そば」ですが、それが公式になってからの歴史はまだ浅いのです。
私が1番好きな沖縄そば
沖縄そばはどれも美味しいですが、私が1番好きなものは『沖縄そば 地酒 和々(わわ)』の沖縄そばです。首里寒川にあり、昼は沖縄そばやじゅーしーを、夜はそれに加えて美味しい創作料理を出すお店です。
毎回頼むのが「和和そば」で、三枚肉に軟骨ソーキが楽しめます。これがものすごく美味しくて、たっぷりのねぎも、出汁のきいたお汁もすごく美味しいです。
「軟骨ソーキそば」も、たっぷりの軟骨ソーキが入ってお得感があります。私は毎回、どちらかのそばと
「じゅーしー」を頼みます。この「じゅーしー」も内容は日によって変わる事ありますが、どれも美味しいです。
「和和そば」と「じゅーしー」でなかなかの量ですが、美味しくてペロリといけちゃいますね。我が家から徒歩5分のところにあるので、よく行くお店です。みなさんも是非、「和和そば」を食べてみて下さい。
私たちが「沖縄そば」を「沖縄そば」として食べられるのは、多くの先人による努力のたまものです。沖縄そばを食べるときはありがたくいただきましょう。
今回はこの辺で。
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