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首里城の赤に挑んだ男達 ~その3~

2020年01月13日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今日は成人の日で世間は休日ですね。しかし、今週の土曜日にやってくる行事に向け、マルキヨ製菓は朝から行事用のお菓子作りを頑張っています。
 
旧暦の世界で、今日は12月19日。【ウガンブトゥチ】の12月24日まであと5日。大晦日の12月30日まで(旧暦は30日まで)あと11日。したがって今週は
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ウチャヌク、来週は正月用お菓子を作るマルキヨ製菓は、年末年始のお菓子作りで忙しいのです。
 
さて、今回のブログでは首里城の「赤」に挑んだ男達の話を続けましょう。去年10月に首里城が火災に遭った後、NHKが「首里城」に関する番組を名作シリーズとして5夜連続で放送。
 
第3夜で放送された「プロジェクトX:炎を見ろ赤き城の伝説~首里城・執念の親子瓦~」の内容がとても感動的だったので、その内容をブログを通して記録しています。
 

バックナンバー

 
「その1」では、首里城復元に必要不可欠な男達を紹介し、復興計画が起ち上がったところまでを紹介しました。

⇒【首里城の赤に挑んだ男達 ~その1~
 
「その2」では、古文書の鬼と呼ばれた高良倉吉先生があらゆる資料を洗い出し、その調査を元に調査員がアジアの国々に飛んで、首里城復元のデータを集める。
 
戦前、首里城の赤瓦を葺いた瓦職人・奥原崇実(おくはらそうじつ)が首里城の赤瓦を復元させようと立ち上がりますが、病で倒れてしまいます。
 
しかし、子供の頃から父に瓦作りを仕込まれていた自分なら、首里城の赤瓦を焼く事ができると、息子の崇典(そうてん)がその挑戦に挑む事になりました。

⇒【首里城の赤に挑んだ男達 ~その2~
 
前回までの内容はここまで。この後、さらなる困難が男達の前に立ちはだかります。
 

父の警告

 
奥原崇典は、入院している父・崇実に、「首里城の赤瓦に挑む」旨を報告。父の悲願であった事を受け継ぐのですから、喜んでくれるかと思いきや・・・
 
「首里城の赤瓦は生やさしいものではない。やめろ」
 
意外な言葉が返ってきました。父は、首里城の赤瓦に失敗すれば、息子の本業である絵描きに関する仕事も全てダメになるぞと警告。それでも、崇典は父の警告を聞かず、首里城の赤瓦に挑戦します。
 

失敗の繰り返し

 
土の配合や焼き方だけで1年間研究に費やした崇典は、1億円の借金をして瓦工場を新築。首里城の赤瓦に求められるのは2つ。どんな台風にも負けない「強度」、そしてかつての琉球の象徴であった首里城の「気品」のある赤。
 
強度を出すため、沖縄で1番の大きなガス釜も配備。粘り気の強い土を探し出し、練り上げ、1100度の熱に空気を送り込み、土を焼く。3日後、釜を開くと絶望の光景が待っていました。
 
釜の中には、無残にただれた黒い塊だけ。首里城の赤瓦とはほど遠い残骸でしかないものが、そこにはありました。
 
瓦の赤色を保ちながら、雨をはじくために吸水率を下げる。吸水率を下げるためには、高温で焼かなければならない。しかし、温度を高くすると焼かれた土は黒色に、さらに高くすると土は飴状になり、形を維持出来ない。
 
この1100度の高温で瓦を焼く技術が高い壁として立ちはだかり、どの瓦職人もその温度で焼き上げた者はいなかったのです。
 
納得のいく赤瓦は1枚も焼けず、半年が過ぎました。微妙な温度調節を繰り返すも、1080度を超えると瓦は黒くなり、それより低い温度だと赤色にはなりますが、強度が出ずもろい瓦になる。
 
空気の送り方を変えると、鮮やかな色にはならない。失敗のたび、2000枚、金額にして50万円が瓦礫となりました。崇典の体重は10kgも落ち、父の警告の意味を痛感、まさに追い込まれた状況になってしまいました。
 

残された「赤」

 
一方、高良倉吉を中心とする調査員のメンバーは、瓦以外の首里城の赤を追求。柱の顔料は朱ですが、微妙に違う「本朱」「赤口」「黄口」「淡口」の4種類のどれが首里城の柱の色なのかと調査を続けていました。
 
ここで登場するのが琉球漆器の第1人者である前田高允(まえだこういん)。古来の琉球漆器には赤口しか使われていない事から、首里城の柱も赤口だと断定。
 
また、壁の顔料は弁柄。純度を変えて実物大の模型に塗り、太陽光に直接当てて経過を観察・比較し、色を絞っていきます。純度100%の弁柄が太陽光を綺麗に反射し、映えた事から壁の色も断定。
 
こうやって、1つ1つ首里城の赤を克服していったのですが、どうしてもわからない「赤」が残されていました。城の品格を決める窓の格子、そこに塗られた赤色の正体が見えてこない。
 
高良倉吉が発掘した古文書「寸法記」には、「赤土ぬり」と書かれており、赤土からとった顔料で塗られている事までは突き止めていましたが、その「赤土」の正体がわからなかったのです。
 
沖縄中のどこを探しても、顔料になるほどの赤土は探せません。ここで調査員らは大きな壁にぶつかってしまいます。
 
瓦職人・奥原崇典の前に立ちはだかった赤瓦の「赤」。高良倉吉の前に立ちはだかった、「赤土ぬり」の「赤」。双方の前にそびえる高い高い壁を、彼らはどうやって乗り越えていくのか?
 
この続きはまた次回。
 

成人の日

 
かつて成人の日は1月15日で固定されていました。1999年までが1月15日、2000年からはハッピーマンデーの導入により、1月の第2月曜日となりました。
 
という事は、2020年で20歳になる新成人は、1月15日が成人の日だった事を体験していないし、全く知らないという人も多いはず。こういう所にもジェネレーションギャップを感じる今日この頃です。笑
 
新成人には大きな夢を持ち、それに向かって頑張っていってほしいですね。
 
今回はこの辺で。

 

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