安納芋きんつば【IOC鹿児島編⑨】
2018年11月19日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。明け方は雨が降っていましたが、朝は晴れていて、しかし今は曇り空が続くお昼前。
弁当買いにいくと、小雨と思っていた雨が思いの外強くなり、傘をさしていても足下が濡れちゃいました。なのに建物にはいったとたんに太陽が。沖縄あるあるの天気です。苦笑
「女心と秋の空」なんて言いますからね。まぁそれ以上にめまぐるしく世界は動いていますから、取り残されないように日々、誠実に頑張るだけです。
さて、今回は【色々なお菓子調査し隊】の企画を進めたいと思います。私が他府県で買ってきたお土産お菓子を紹介しつつ、マルキヨ製菓の新商品に何かしらのアイディを組み込めないかという企画。
これまで、福岡・大阪・鹿児島のお土産お菓子を紹介してきましたが、今回で何と35回目です。それだけたくさんのお菓子を持ち帰り、自分で食べているわけですから、研究熱心なのか、ただの食いしん坊なのか……笑
では、さっそく今回紹介するお菓子はこちらです。
安納芋きんつば。鹿児島では、いろんなお土産に「西郷隆盛」や「安納芋」が登場しますね。特に今年の大河ドラマが「西郷どん」という事もあり、「西郷隆盛」推しを強く感じます。
では、開封してみましょう。
おっと、ちょっと珍しいですね。脱酸素剤や特殊包装の説明書きが目立つように配置されています。マルキヨ製菓のお菓子も脱酸素剤を使用しているものもありますが、けっこう大事なアイテムなんですよね。
さらに開封すると、「だぶるきんつば」と銘打ったお菓子が3個登場です。
ちなみに、元々の「きんつば」は小麦粉を水でこね伸ばしたものを生地として、その中に飴を包み込んだお菓子で、かつては円形でした。
江戸時代中期に京都で生まれたこのお菓子は、円の形が「刀のつば」に似ている事、そして小麦粉を水でこねた色が銀色っぽい所から「ぎんつば」と呼ばれていました。
しかし「銀」より縁起の良い「金」に名称がとってかわり、現在は「きんつば」と呼ばれるようになりました。
もともとは円形ですが、このように四角いものは「角きんつば」と呼ばれ、特に薩摩芋からなる「芋あん」を包んだものは「薩摩きんつば」と呼ばれます(栗あんを包んだ「栗きんつば」等もあり)。
「きんつば」の発祥は京都ですが、「薩摩きんつば」というカテゴリがあり、鹿児島県内のお土産屋さんにいくと、色んなところでこのお菓子を見る事が出来ます。
ざっと「薩摩きんつば」の解説をしたところで
1つ取り出し、お皿に載せてみました。「だぶる」とあるからには、この2色それぞれに別の味があるのでしょう。
いつものように包丁を入れ
中身のチェックも忘れません。
黒い部分には小豆が見えますね。では、実食です!
まずは黒い部分をガブリと食べてみました。いや、これはびっくり! というのも、味が羊羹(ようかん)そのものだったからです。原材料のところを見ると「かのこ豆」とありました。
「かのこ豆」とは、餡(あん)の周りに甘く炊いた小豆や栗をまぶしたものです。小豆もけっこうたくさんまぶされて、食感にもいいアクセントを与え、羊羹そのものといって良いほどの甘みが口の中に広がります。美味しい!
後で調べてみたら、「薩摩きんつば」とは「四角く切った芋ようかんの各面に生地を付けて焼いたもの」という説明もあり、「やっぱり、羊羹(ようかん)なんだ」と頷く自分。
では、黄色い部分はどんな味でしょう? こちらも食べた瞬間、「薩摩芋だ!」と心の中で叫びましたね。いわゆるこれが「安納芋」で、一般の薩摩芋よりも糖度が高く、濃密な甘さとなっています。
羊羹と安納芋の甘さがダブルで味わえ、「だぶるきんつば」の名に偽りなし! では、同時に食べるとどんな味になるのか? 実際に食べてみると、最初は羊羹の味の方が強く感じられました。
ですが、噛めば噛むほど安納芋の甘さもジワリジワリと口の中に広がり、なんとも言えない2種類の甘さのコラボレーションとなります。
片側だけ食べても美味しいし、ダブルで食べても美味しい見事なお菓子でした。
この2種類の味をミックスさせて、新しい味わいを演出する…… 何かしらマルキヨ製菓の新商品のアイディアにいかせないだろうか? ちょっと考えてみたいと思います。
ちなみにこのお菓子は
霧島神宮内にある売店で購入しましたよ。
鹿児島旅行は非常にいい旅だったので、機会があればまた行きたいと思います。
そしてまた、たくさんのお菓子を買ってきて、その美味しさを堪能したいですね。
今日は11月19日。2週間後は12月、1ヶ月半後は新年、2ヶ月後はムーチー。すでに正月用お菓子とムーチーの準備に入っているマルキヨ製菓。
最近、ブログでも言っていますが、ムーチーを包むカーサの葉っぱがありません。今年沖縄に直撃した2度の台風で、どこも大きな被害が出ていて、カーサを集めようにも集まらない状況が続いています。
餅を作り続けて50年以上のマルキヨ製菓は、今回、初めてムーチー作りの危機を迎えております。もし、「ここなら、カーサがありますよ」という情報があれば、マルキヨ製菓までご一報お願いします。
長い人生、仕事にプライベートに、いろいろと危機はやってきます。何とか乗り越えられるよう、各所から情報を収集して乗り越えたいと思います。
今回はこの辺で。
Dee沖縄さんによる「マルキヨ製菓工場見学」の記事はこちらです。
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