首里城
2020年11月2日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。11月に入り、2020年も残り2ヶ月を切りました。今日・明日と最高気温28~29度の沖縄の日中は、まだまだ暑いですよ。もうしばらくはクーラーのお世話になりそうです。
首里城が炎上して、約1年が過ぎました。我が家からは首里城から火の手があがる姿が遠くではありますが、ハッキリと見えました。ただただ、悲しい出来事でした。
あれから1年、その悲しみはまだありますが、色々な事が少しずつ前に進み始めています。今回はそんな首里城について、少しだけ話してみたいと思います。
尚巴志による三山統一
かつては南山・中山・北山の3つに分かれて覇権を争っていた琉球の三山時代。それを統一したのが尚巴志で、1429年の出来事です。そこから琉球王国は、1879年、明治新政府によって国王が追放されるまで、江戸幕府よりも長い450年も続く事になります。
もちろんその間には繁栄を極めた時代もあれば、侵略された時代もあり、栄枯盛衰の道を歩んでいます。そんな琉球王国の中心にあり続けたのが首里城です。
政治を執り行うのが国王を中心とした男性陣ですが、儀式を行ったのは神女、すなわち女性でした。「祭政一致(さいせいいっち)」という四字熟語があります。国王を中心とする男性が政治を行い、儀式などの宗教面では女性が活躍する。その体制は卑弥呼の時代がごとくです。
明治維新により、琉球国王は追放され、「沖縄県」として日本に編入。首里城は王宮としての役割を終え、老朽化していく事になります。県民の要望により、首里城は取り壊される事はなく、沖縄神社として残されました。
1945年、首里城の地下には日本軍の司令部があったため、アメリカ軍によって徹底的に破壊されました。首里城の再建がスタートしたのは1957年。守礼門の復元がきっかけでした。
ですが、首里城に関する記録が乏しく、その再建は困難を極める事になります。首里城はいくつかの建造物で構成されますが、最も重要なのはその中心にある正殿。
正殿に関する文献を見つけたのが、かつてこのブログでも紹介した高良倉吉(琉球大学名誉教授)先生です。1768年に行われた首里城正殿の大修理。その記録となる「寸法記」の中には、正殿内の階段や柱、さらには屋根瓦にいたるまで、その数・配置・色・寸法などが事細かに記載されていました。
正殿2階の窓の所にある格子「連子(れんじ)」には、周りとは違う独特の赤色が塗られています。寸法記によると「赤土ぬり」とありますが、それがいったいどの赤土なのかは謎でした。倉吉先生による執念の調査で、別資料からそれを久米島のものと突き止めます。
ここら辺の内容は、過去ブログでも取り上げました。
⇒【首里城の赤に挑んだ男達 ~その1~】
⇒【首里城の赤に挑んだ男達 ~その2~】
⇒【首里城の赤に挑んだ男達 ~その3~】
⇒【首里城の赤に挑んだ男達 ~その4~】
是非、こちらも時間のある時チェックしてみて下さい。
御内原(おうちばら)
首里城正殿の裏手に「御内原」と呼ばれる場所があります。王様の家族や女官達が住んでいた場所であり、お祈りを捧げる場所でもありました。国王の即位礼が行われる世誇殿(よほこりでん)は、未婚の王女が住む場所でもあります。
御内原の中でも奥の方に関しては記録がないため、復元されることはありませんでした。
首里城の中では珍しい全て石で出来ている白銀門。創建年は不明でその別名は「しろがね御門(うじょう)」とも。古い写真を元に復元された門ですが、その向こう側には、王様が亡くなった後の亡骸を安置する寝廟殿(しんびょうでん)がありました。
寝廟殿自体はそれに関する記録がなかったため復元される事はありませんでした。その寝廟殿跡の周りには海岸から持って来た砂利が敷き詰められています。神の島と言われる久高島の珊瑚のかけらが砂になったものであり、清めの意味がありました。
これを「米(よね)」と言い、それを敷き詰める事を「米撒き」と言います。「米撒き」された場所を神聖な箇所とみなすわけです。
さらに進むと「東(あがり)のアザナ」と呼ばれる空間があります。標高140mにあるこの場所からは首里城下を見渡す事ができ、別名「高アザナ」とも言われます。さらに東側城壁の向こう側は「上の毛(いいのもう)」と呼ばれる場所があり、聖地とされていました。
鳥堀交差点から少し歩いた所に、写真の場所があります。「うえのけ」と呼んでいる人も多いんじゃないかなと思いますが、「いいのもう」が正しい読み方です。
首里城祭
毎年11月3日に合わせて首里城祭が行われます。近くの通りには屋台が並び、琉球国王や王妃、王宮に使えた人々に扮した方達による「古式行列」など、かつての儀式を再現したイベントが執り行われます。
今年はコロナウィルス感染拡大防止のため、国際通りで行われる「琉球王朝絵巻行列」は中止が決定。「古式行列」は規模を縮小して行われるそうです。
今年の首里城祭は10月31日(土)~11月日(火)の4日間で開催。例年なみの大規模行事というわけにはいきませんが、かつての琉球王国の儀式を見られるチャンスなので、興味がある方は「首里城公園」のホームページから、関連情報をチェックしましょう。
イベントに足を運ぶ際は、マスク着用などを忘れずに。
11月は行事が少ない
ハロウィンも無事に終わり、たくさんのハロウィン用お菓子を食べた2020年。実は11~12月は行事が少ない時期でもあります。
そんな時こそ平常のお菓子を味わって頂きたいので、今月来月はマルキヨ製菓の行事用ではないお菓子も積極的に紹介していく予定です。
マルキヨ製菓と言えば行事関連で忙しくする事が多いですが、行事の少ない平常日でもしっかりお菓子を売れるように頑張りたいですね。
やがてやってくる忙しい年末に備えつつ、行事の少ない期間でも沖縄の人に美味しいお菓子を届けられるよう、精進したいと思います。
今回はこの辺で。
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