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尚泰久と万国津梁の鐘 ①

2018年09月27日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。9月に行われる行事は全て終わり、ホッとしているところです。10月下旬にはハロウィン用のお菓子を作りますが、しばらくは平常運転なので、定番のお菓子作りをしっかりやっていきたいところです。

 

さて、ここ数ヶ月はたくさんの行事や【マルキヨ製菓お菓子総選挙】によるたくさんのお菓子紹介などで、琉球史の話をしていませんでした。なので、今回は久しぶりに歴史系のお話しをしようかと思います。

 

沖縄の人なら「万国津梁の鐘(ばんこくしんりょうのかね)」というのを聞いた事があるでしょう。この鐘にの表面には、びっしりと漢文が刻まれているため、中国から贈られたものと思っている人もいるかもしれません。

 

しかし「万国津梁の鐘」は、15世紀の琉球で作られたものです。本土では室町時代にあたるこの時期、尚泰久(しょうたいきゅう)王が鋳造を指示。この鐘を作らせた背景には、護佐丸・阿麻和利の乱など、国が乱れた現実がありました。

 

国の安寧を願いつつ、45歳でこの世を去った尚泰久王。今回は彼について掘り下げてみましょう。

 

尚巴志が三山を統一し、琉球王国が誕生した1429年。沖縄では英雄としての地位を不動のものにしている尚巴志ですが、尚泰久は彼の子どもとしてこの世に生を受けます。

 

その出生については、資料によって少しばかりの違いがあります。「中山世譜」によれば尚泰久は尚巴志の第7男ですが、「球陽」によれば第5男と記されています。いずれにせよ、末子だったようです。

 

また、資料では1415年の出生となっていますが、尚泰久王自らが鋳造を指示した鐘には1410年生まれとなっています。研究では、1415年生まれとされる事が多いようです。

 

21歳になると、沖縄市にある越来(ごえく)と呼ばれる地域を王子として治める事になります。39歳の1454年(1415年出生で計算)で、第一尚家の第6代国王として即位しますが、その頃の琉球はまさに権力争いが表面化してきた時期でした。

 

絶大なカリスマ性を発揮して、国をまとめていた英雄・尚巴志が亡くなったのが1439年。やがて、尚家王党の後継を巡る争いが表面化していく事になります。

 

応仁の乱しかり、御館の乱(おだてのらん・上杉謙信の後継者争い)しかり、権力ある者の後継をめぐって国が乱れる事例は国内・国外を問わず、少なくありません。

 

第5代国王・尚金福が亡くなった1453年、志魯・布里の乱(しろふりのらん)が勃発します。金福の子である志魯が王位継承をしようとしたところ、金福の弟である布里が「我こそは正当な後継なり」と名乗り出ました。

 

王党はその2つの勢力により分断され、武力衝突が起こり、首里城は炎上したと伝わります。結果として、志魯・布里の乱で後継候補であった2人も命を落としてしまいました。

 

一度に2人の王位後継候補を亡くした琉球国民が選んだのが、越来を治めていた尚泰久。尚金福や布里の弟にあたる彼は、尚巴志の末子であるにも関わらず第一尚家・第6代国王となるのです。

 

しかし、彼が国王として即位した後も「護佐丸・阿麻和利の乱」が起こるなど、国の乱れはなかなか収まりません。

 

また、尚泰久は、伊是名出身の金丸(かなまる)を高く評価し、農民という低い身分であるにも関わらず登用しました。尚泰久は、あらゆる案件を金丸に相談し、その政策を決定していました。

 

尚泰久の後を継いだ、第7代国王・尚徳王で尚巴志の正当な血筋である第一王党は途絶えます。

 

皮肉な事に、第2王党の初代国王に即位する事になるのが金丸。尚泰久が重用した農民出身の金丸は、尚円王として新たな琉球王党で国を治めて行く事になるのです。

 

農民から国王に上り詰めた金丸は、時に豊臣秀吉とも比較される事がありますが、それはまた別の機会にお話ししましょう。

 

話が長くなりました。今回はこの辺で止め、来週の木曜日あたりにこの話の続きをしようかなと思います。

 

次回、「万国津梁の鐘」や「護佐丸・阿麻和利の乱」などについてお話しできればと思います。

 

さてさて、またまた大型台風が近づいていますね。すでに、週末予定されていた沖縄のイベント中止がいくつか発表されています。さらにこの台風、日本列島を縦断する予想が出ていて、大きな警戒を呼びかけています。

 

今年は台風の多い年。人類は自然の力をコントロールする事は出来ませんので、備えをしっかりしていきましょう。

092701b092702b092703b写真は、現在、空港で売られているマルキヨ製菓の新商品【黄金シークヮーサーまんじゅう】です。めちゃめちゃ美味しいですので、みかけたら是非!

 

今回はこの辺で。

 

Dee沖縄さんによる「マルキヨ製菓工場見学」の記事はこちらです。

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