4月はシーミーの時期
2020年04月6日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。新年度となる4月、最初のブログ更新となります。年度末はいろいろありましたが、4月はとにかく「シーミー」という大きな行事の期間なので、行事用お菓子を作るためスタッフ一同頑張っているところです。
今回は、この「シーミー」についてのお話です。
清明
4月4日土曜日、二十四節気の1つである「清明」が訪れました。沖縄では「シーミー」と発音し、簡単に言えばお墓参りの行事が行われる時期となります。
昨日の日曜日、お墓参りをしている方々を見かけました。去年もシーミー入り最初の土日で墓参りしている方を見かけましたが、今年は新型コロナウイルスの影響で外出自粛が呼びかけられているせいか、例年より墓参りしている方が少ない感じがしました。
沖縄では「4月はお墓参りの時期」と思っている人も多いと思います。実はこの行事、中国からやってきた行事ですが、少しずつお話ししていきましょう。
このブログでは行事の解説でよく出てくる単語「二十四節気」。地球から見た太陽の1年間の軌道を24等分した区切りの1つです。ちなみに「清明」の1つ手前が「春分」、1つ後が「穀雨」となっています。
「二十四節気」といえば太陽を基準にしていますので、新暦での行事となります。ただ、沖縄の行事を解説する本には「旧暦三月清明節」と解説しているものもあります。
沖縄の行事は旧暦で行うものも多いのですが、「旧暦」は月の動きを基準に刻まれる暦。「二十四節気」は昔の暦が使われていた時代から、その時期にあった季節感を表すために中国で考案されたものです。
中国では紀元前から使われ、2000年以上の歴史があると言われる「二十四節気」は日本にも輸入され、日本人も使用していました。したがって「二十四節気」は、「新暦」と「旧暦」を橋渡しするというイメージです。
それゆえ「シーミーを行う時期」が「旧暦三月清明節」という説明で、間違いありません。特に新暦が使われていなかった時代には、そう説明せざるをえなかったでしょう。
今や「二十四節気」は「新暦」というイメージが強いので、「4月の上旬にやってくるもの」と思って問題ありません。
「旧暦」「新暦」とのズレが蓄積されると「ユンヂチ」(閏月【うるうづき】)で帳尻を合わせますが、実はその「ユンヂチ」、来月やってきます。その話はまた、時期が近づいたらお話ししましょう。
18世紀に中国から伝来した
今年(2020年)は、4月4日土曜日が清明入りだったため、さっそくこの土日で墓参りを済ませたところも多いと思います。
この時期に墓参りをする行事「シーミー」。歴史が深く、500年、あるいはそれ以上の歴史がありそうな行事という感じもしますが…。実は、18世紀中頃に中国から伝来した行事だと言われています。
「清明」の時期は農作業が始まる時期で、この時期には「神様」や「ご先祖様」に豊作を祈願する行事などがあります。中国では「清明」の時期、ご先祖様のお墓参りをし、墓掃除をします。そしてご先祖様に手を合わせ、豊作を祈願します。
そんな行事が中国から由来した沖縄。最初は首里の士族など身分の高い人達の間で、その行事が行われていました。やがて首里を中心にこの行事は広がっていきます。
ただ、首里から遠い地域までは広がらなかったようで、沖縄の北部などでは「シーミー」を行わないところも珍しくありません。
以前、話しましたが首里から遠いところでは「シーミー」より【ジュウルクニチー(十六日祭)】の方を盛大に行うところが多いです。
昔は4月の第1週でシーミー入りし、まずはムンチューで集まっての「カミウシーミー」(ここら辺の解説は次回以降で)。そして第2週で、一般の「シーミー」が行われるのが定番でした。
しかし最近では、ゴールデンウィーク期間中にシーミーを行うところも珍しくありません。マルキヨ製菓も1ヶ月以上にわたり、行事用お菓子を作り続けます。
「シーミー」といえば、家族や親戚で墓参りし、お墓の前でクヮッチー(ご馳走)を食べ、ご先祖様を偲びながら楽しく過ごす。ピクニックのような感じのイベント、それが「シーミー」です。
今年は新型コロナウイルスの影響で、シーミー自粛の声もあがっています。沖縄の人はご先祖様に手を合わせる行事をしっかり行う県民性です。各自の判断にはなると思いますが、時期が時期だけに、適正な対処をとるよう心がけて下さい。
告別式
先週の火曜日、マルキヨ製菓の社長であった友利正雄の告別式が無事に終了しました。お忙しい中、参列していただいた方、ありがとうございます。
普通に工場を歩く姿を見た、わずか5日後に急逝。まだ65歳という年齢だった事もあり、社員もなかなか感情の整理がつかない状況が続きました。
悲しくつらい出来事ではありましたが、生きていれば「沖縄の人がしっかり行事を行えるように仕事をしなさい」と言ったでしょう。
「美味しいお菓子を届ける」「沖縄の行事を支える」。その使命を忘れず、マルキヨ製菓スタッフ一同、しっかり前を向いて頑張りたいと思います。
今回はこの辺で。
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