「シーミー」は中国由来の行事
2025年04月11日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。4月も中旬に突入しましたね。昨日は1日中小雨がパラついていましたが、今日は朝から気持ちよく晴れています。この快晴が明日あさってと続いて欲しいのですが、土日の予報は「晴れのち雨」と「雨のち晴れ」。
現在の沖縄はシーミー期間中ですので、ご先祖様のお墓参りがしやすいよう、土日は晴れて欲しいところです。この土日、せめて墓参りする時間帯だけでも晴れて欲しいと願う金曜日です。
先週今週とシーミー関連のお話をしています。「マルキヨ製菓三大忙しい行事」に数えられるこの行事について、今回も「中国由来の行事である」ことや「カミウシーミー」についてお話ししたいと思います。
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二十四節気の1つ「清明」は「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」を略した言葉で「万物が清らかで生き生きした状態のこと」という意味でした。この時期、沖縄ではご先祖様のお墓参りをします。
⇒【「シーミー」シーズン到来】
琉球王国を治めてきた尚家。尚家が取り仕切るシーミーは、琉球王朝滅亡後もその子孫によって継続していました。戦争の混乱で中断して以降は長らく途絶えていましたが、2018年に復活します。復活の鍵は、尚円王の故郷・伊是名にありました。
⇒【伊平屋島玉御殿公事帳】
カミウシーミー
今年(2025年)の4月3日、伊是名では沖縄全域に先がけて公事清明祭が行われました。これは、琉球王朝を治めてきた尚家によるシーミーであり、その年最初のシーミーとなります。
尚家でない人間にとってのシーミーは2種類あります。それが「カミウシーミー」と通常の「シーミー」です。
「カミウシーミー」とはいわば「本家のシーミー」のこと。通常のシーミーより先に行う地域が多いです。なので、先週の土日でそれを済ませたところも多いでしょう。先週の土日は雨でしたが、それでも霊園前で多くの人達を見ました。
「カミウシーミー」は「ムンチュー」(後ほど説明)単位で執り行うシーミーの事で、それが終わった後、家族や親戚が集まってご先祖様のお墓参りに行く、いわゆる通常のシーミーが行われる事になります。
父方の共通祖先を持つ血縁関係者を「門中(もんちゅう)」といい、沖縄の言葉では「ムンチュー」といいます。「ムンチュー」はご先祖様に手を合わせる行事のときに集まり、彼らが中心となり行事を取り仕切ります。
17世紀後半、琉球王府は士族の家譜を調査し、その結果を記録に残しました。血縁関係のグループが明らかになると、琉球で行われていた行事はムンチュー単位で行うようになります。
士族は首里城がある首里に多く住んでいたので、ムンチューは首里を中心に発達していきます。特にご先祖様に手を合わせる行事は、ご先祖様の血が色濃く受け継がれているムンチューが真っ先に行いました。
ムンチューによる行事が終わると、家族や身近な親族で行事を行います。この流れが、シーミーでも受け継がれているのです。そして、ムンチューによるシーミーのことを「カミウシーミー」と言うのです。
「カミウシーミー」が終わらないと通常のシーミーが行えませんので、「カミウシーミー」は二十四節気の「清明」当日、あるいは「清明」後最初の土日で行う事が多いです。通常のシーミーと違うのは、より遠いご先祖様のお墓参りもすることです。
本家にムンチュー単位で集まると、ご先祖様にお供えするためのクヮッチー(ごちそう)やお酒、お菓子を準備します。そして、遠いご先祖様が眠っているお墓を巡拝します。その後で行われる通常のシーミーは、身近な親族のお墓参りをする事になります。
通常のシーミーは、家族や親族が集まりやすい土日や祝祭日を利用して行うことが多いです。なので、先週の土日で「カミウシーミー」を済ませ、明日からの土日で通常のシーミーを予定しているところも多いでしょう。
気になるのは天気。現時点での天気予報では、明日の土曜日は「晴れのち曇り」。午前中は晴れ、午後は曇りから雨になるようです。なので、シーミーを予定している方は晴れている午前中に行うことをオススメします。
また、次の土日を避けてさらに来週の土日、あるいはゴールデンウィークにシーミーを予定している方もいるでしょう。特に沖縄県外にいる方がシーミーに参加する場合は、この長期休みを利用するのも今では当たり前となっています。
シーミーは沖縄独特の行事。県外にいる方は休みが取りづらいという方も多いですからね。余談ですが、旧盆も本土のお盆と日にちが違うので、「休みが取りづらい」問題があったりするんですよね。
実は中国由来の行事
ご先祖様のお墓参りをする行事シーミーですが、実はこれ、中国由来の行事です。琉球王朝時代から長い間中国との交流があった琉球は、中国由来の行事も少なくありません。シーミーもその1つというわけです。
二十四節気「清明」の時期は気候的には暖かくなり、農作業が始まる頃です。中国ではその時期、ご先祖様のお墓参りをし、ご先祖様に手を合わせて豊作を祈願する風習がありました。
その中国の風習が琉球へ伝わったのが18世紀ごろ。中国ではご先祖様に豊作祈願をしましたが、沖縄では先祖供養の行事として定着していきました。
琉球へシーミーが伝わると、まずは首里に住む士族達、いわゆる身分の高い人達の間で行われるようになります。そして、少しずつ身分の低い人達に広まっていくのです。
身分の高い人が始め、少しずつ波紋が広がるように身分の低い人達にも広まる。よく見られる現象ですが、沖縄本島の北部だったり、宮古八重山あたりまで広まることはありませんでした。首里から遠い地域ではシーミーを行わないところも普通にあります。
シーミーを行わない地域ではご先祖様に手を合わせる行事として、旧暦1月16日に行う「ジュウルクニチー」という行事を盛大に行ったりしますよ。
お供え用お菓子
マルキヨ製菓はシーミーのシーズン中、ご先祖様にお供えするお菓子やお餅をたくさん製造しています。
ご先祖様が喜びそうなお菓子を選び、是非、お供えして下さい。沖縄県内各スーパーにて販売中です。シーミーのコーナーがあると思いますので、そちらでチェックして下さい!
ゴールデンウィークまでシーミーは続きます。頑張ってご先祖様が喜ぶお菓子、ウサンデーするのが楽しみなお菓子を作り続けますので、マルキヨ製菓の商品をよろしくお願いします。
今回はこの辺で。
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