シーミーと尚家
2022年04月8日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今日は朝からいい天気! この時期ですから、シーミー日和といえるでしょう。ただ、現時点で明日はお昼前後に雨降りの予報が出ています。
今度の土日でシーミーを予定している方も多いでしょう。なんとか晴れて、気持ちよくお墓参りして欲しいですね。もちろんマルキヨ製菓は、ご先祖様にお供えするお菓子を、たくさん作っていますよ。
前回に引き続き、今回もシーミーに関するお話をしていきましょう。
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二十四節気の1つ「清明」は「万物が清らかで生き生きした状態のこと」を意味する言葉です。清明は農作業が始まる頃であり、中国ではこの時期、ご先祖様のお墓参りをして墓掃除をし、ご先祖様に豊作を祈願しました。
「清明の時期に、ご先祖様のお墓参りをする」という行事は、中国から日本へと伝わったのです。
⇒【今日は清明】
カミウシーミー
4月5日火曜日、二十四節気の1つ「清明(せいめい)」を迎えました。その日に合わせて、すでにシーミーを行った方もたくさんいたようで、ニュースになっていました。ただ、平日は仕事で簡単には墓参りできないという方も多いと思います。
明日、明後日の土日でシーミーを予定している方もたくさんいる事でしょう。シーミーと言えばご先祖様のお墓参りをする行事ですが、まずはムンチューの人々が集まって「カミウシーミー」を先に済ませる所も多いはず。
「カミウシーミー」は「神御清明」と書き、簡単に言うと「本家によるお墓参り」になります。父方の共通祖先を持つ血縁関係者を「門中(もんちゅう)」といい、沖縄の言葉では「ムンチュー」といいます。
17世紀後半、琉球王府が士族の家譜を調査し、その記録を編纂しました。血縁関係ごとの集団が明文化された事で、色々な行事をムンチュー単位で行うようになり、発達していきます。
士族は首里城のある首里に集中していますから、血縁関係に基づくムンチューが発達するのは首里中心となります。ご先祖様へのお墓参りは、特にご先祖様の血縁が強いムンチューが先に行う。それがカミウシーミーです。
4月、二十四節気の清明がやってきて、最初の土日でムンチューが集まってカミウシーミーを行い、それ以降の土日で家族単位のシーミーを行う。それが沖縄でよく見られるシーミーの流れです。
王様もシーミー
1743年から45年にかけて、『球陽(きゅうよう)』という琉球の歴史書が編纂されています。1745年に一度完成をしましたが、その後も100年以上追記がなされています。
この『球陽』には、琉球国王・尚穆(しょうぼく)王(在位:1752年~1794年)がシーミーを行ったという記録があります。1768年、王家の陵墓である玉陵(たまうどぅん)でシーミーを行い、それ以降は毎年行っていたようです。
国王が士族らに指示を出し、行事を執り行っていたようです。一般庶民がシーミーを行うようになるのは琉球王国の末期の頃になります。
尚家によるシーミー
琉球王国は1879年に消滅してしまいますが、尚家によるシーミーは一時の中断を挟み、今も続いています。
南山・中山・北山で琉球の覇権を争っていた戦乱の時代、それを統一したのが尚巴志です。1429年に琉球を統一すると、本人や彼の子孫が国王となり、琉球を治めてきました。
1469年によるクーデターで、尚泰久(しょうたいきゅう)王の側近だった金丸(かなまる)が尚円(しょうえん)王として琉球王国を治めるようになります。この尚円王以降が、第2尚氏と呼ばれる王党になります。
中国から輸入された行事「シーミー」ですが、琉球国王として最初に行った尚穆王は第2尚氏第14代国王です。琉球処分により、琉球王国は滅亡してしまいますが、その後も第2尚氏の血を受け継ぐ子孫によって、シーミーは続けられていました。
戦後まもなく、尚家によるシーミーは中断される事になります。それが復活したのは2018年、今から4年前になりますが、沖縄のニュースではかなり大きく取り上げられていました。
シーミーを復活させたのが第2尚氏第23代当主となる尚衛(しょうまもる)さんです。琉球国王最後の王である第2尚氏第19代国王・尚泰(しょうたい)王の玄孫(やしゃご)にあたります。
尚衛さんは1950年、東京で生まれました。琉球国王の血を引くのに東京生まれというのは、1879年の「琉球処分」が関係しています。
明治政府による廃藩置県において、首里城は明治政府所有となってしまいます。琉球国最後の国王・尚泰王は首里城を明け渡した後、東京移住を命ぜられました。それゆえ、尚泰王以降、尚家の血を引く者は東京中心に居住を構えます。
尚家王族の陵墓である玉陵ですが、尚衛さんの父にあたる尚裕(しょうひろし)さんによって、那覇市に寄贈されました。それが、1992年の事です。2000年、「琉球王国のグスク及び関連遺産群」という名称で、玉陵も世界遺産に登録される事になりました。
すでに尚家の手を離れていた玉陵。尚衛さんは、なんとか尚家によるシーミーを復活させようと動いていました。
話が長くなりそうなので、今回はここで止めておきましょう。また次回、尚家によるシーミー復活の話を続けます。
豊富なお供え用お菓子
マルキヨ製菓はリーズナブルで豊富な種類のお供え用お菓子をリリース中。
ご先祖様がお気に入りのお菓子、ウサンデーしてご自身が召し上がるのも楽しみなお菓子もきっとあるはず。
お餅も色々な種類があり、すでに沖縄県内各スーパーに並んでいます。シーミーは「マルキヨ製菓三大忙しい行事」の1つ。沖縄の行事を支えるため、スタッフ一同、頑張ってお菓子を作っています。
今年のシーミー、是非、マルキヨ製菓のお菓子もお供え下さい!
今回はこの辺で。
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