五節句
2025年04月22日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。午前は天気が悪かったせいか、少し肌寒さを感じました。ただ、今日は最高気温が27度まで上がる沖縄。12時を過ぎ、青空も広がって暑くなってきました。
昨日もけっこう暑くなり、久々にクーラーのスイッチをONにしました。もう寒くなることはないかなと思いつつ、週間天気予報をチェックしますと・・・
次の土曜日は最高気温22度最低気温18度と、また気温が落ちるようです。そして土日は「曇り一時雨」という予報。4月に入ってから土日はずっと、雨がからむ天気。
カラッと晴れて、気持ちよくシーミーしていただきたいのですが、土日はなかなか晴天に恵まれません。それでも毎週土日は、霊園で多くの人がお墓参りしている姿を見かけます。
来週からゴールデンウィークに入るので、その時にシーミーを予定している方も多いでしょう。ご先祖様のお墓参りをする方たちが、滞りなく行事を遂行できることを心から願うばかりです。
そのゴールデンウィーク終盤には「こどもの日」がやってきます。マルキヨ製菓は「シーミー」の次に対応する行事が、この「こどもの日」となります。今回は「端午の節句」を含む五節句についてのお話になります。
人日の節句・上巳の節句
「ひな祭り」である3月3日は「桃の節句」、「こどもの日」である5月5日は「端午の節句」とも呼ばれます。実は「七夕」の7月7日も「七夕(しちせき)の節句」という呼び方があります。
「節句」とは中国から伝わった暦の概念で、「季節の節目となる日」を表すものです。年に5回あり「五節句」と呼ばれ、その日はお祝い事などを行います。その五節句は以下の通り。
1月7日:人日 (じんじつ)の節句
3月3日:上巳(じょうし,じょうみ)の節句
5月5日:端午 (たんご)の節句
7月7日:七夕(しちせき)の節句
9月9日:重陽(ちょうよう)の節句
中国の陰陽五行説において、「奇数」のことを「陽数」といいます。「陽数」は明るい性質を持っており、「縁起の良い数」という思想があります。「陽数」の重なる日を祝いの日とし、月日が「奇数のぞろ目になる日」を節句とし定めました。
ただし、1月1日だけは節句から外されています。奇数のぞろ目で節句に入れたいところですが、その日は1年の始まりでもともと特別な日。なので、1月に関しては1月7日を節句(「人日の節句」)として設定しています。
古代中国の書「荊楚歳時記」(けいそさいじき)の中に、「1月1日は鶏の日で、鶏を殺さない日」、「2日は犬の日で、犬を殺さない日」とあります。以下、同じように「3日は羊の日」「4日は猪の日」「5日は牛の日」「6日は馬の日」となっています。
そして、1月7日は「人の日で、人を殺さない日」です。この日を「人日(じんじつ)」と呼ぶのは、これに由来しています。そして、その日は「七種類の若菜で羹(あつもの=温かいスープ)を頂く」という記述があります。
これは「七草粥を食べる事で邪気を払う」という風習のことで、現在の日本にもこの風習はありますね。この事から「1月7日」は「七草の節句」とも言います。
「ひな祭り」の日である3月3日は「桃の節句」と呼ばれます。日本では馴染ないかもしれませんが、その日は「上巳(じょうし,じょうみ)の節句」と呼ばれます。
中国では日にちごとに十二支が割り当てられており、旧暦3月最初の巳(み)の日を「上巳の節句」と言います。この日は「みそぎの行事」を行う日ですが、現在の日本では女の子をお祝いする日となっています。
旧暦3月3日は桃の花が咲く頃であり、「桃には魔除けの力がある」ということで「桃の節句」とも呼ばれます。では、5月5日を「端午の節句」と呼ぶ理由は何でしょう?
端午の節句
中国では5月5日を「端午の節句」と言いますが、この呼称は日本でもよく知られています。「端午」の「端」は「はじっこ」を指す言葉で、「最初」という意味も持っています。
「端午」とは「月の最初の午(うま)の日」という意味で、特に5月を指しているわけでも、5日を指しているわけでもありません。
昔の中国の暦では1月を十二支の「寅の月」とし、2月を「卯の月」、3月を「辰の月」(以下も続く)・・・となっており、5月は「午の月」となっています。やがて、【五】(ご)と【午】(ご)の発音が同じになる事から、「午の日」は5日を表すようになります。
「端午」は5月以外の月の5日も表す言葉でしたが、やがて月と日の数字が重なる節句の5月5日を指すようになりました。今では「節句」という言葉も続け、「端午の節句」で5月5日を表します。
七夕の節句・重陽の節句
1月7日の「人日の節句」、3月3日の「上巳の節句」、5月5日の「端午の節句」に続くのが7月7日の「七夕(しちせき)の節句」です。
「七夕(しちせき)」は「たなばた」とも読みます。ご存じの通り、短冊に願いごとを書いて(正しくは自らがスキルアップする内容を書いて)笹の葉につるします。なので、「笹竹(ささたけ)の節句」とも言います。
「織り姫」と「彦星」が年に1度だけ逢う事の出来る「七夕伝説」の日としても知られており、7月7日の節句は日本にとっても馴染みがある日です。
「人日の節句」「桃の節句」「端午の節句」「七夕の節句」は日本でも馴染みがあり、七草がゆを食べる、女の子をお祝いする、男の子をお祝いする、短冊に願いごとを書いたりします。
ただ、9月9日の「重陽(ちょうよう)の節句」は、今の日本人には馴染みがないでしょう。「5月5日は?」と聞かれたら「子どもの日」と返す人が多いでしょうが、「9月9日は?」と聞かれても、ピンとこない人が多いのでは?
中国で「奇数」は縁起の良い「陽数」であり、1桁で最大の奇数「9」が重なる「9月9日」は五節句の中でも最も縁起の良い日という認識です。中国ではその日、無病息災や子孫繁栄、不老長寿を願ってお祝いしました。
現代中国では「重陽の節句」の日に山を登り、秋の景色を楽しんだり菊花酒を飲んだり、重陽餅という伝統菓子を食べたりします。菊の酒を飲むと長寿になると言われており、その日は「菊の節句」とも呼ばれています。
実は明治時代の初期ごろまで、「重陽の節句」は日本でもお祝いされていました。平安時代に中国から日本に伝わった五節句。江戸時代に幕府が五節句を祝日として定めたことで日本全国にが広まっていきました。
しかし、明治政府が1873年に「五節句廃止令」を布告したことにより、その日は休日でなくなってしまいます。五節句にまつわる公式行事も全て中止される事になりました。
ただ、「1月7日は七草粥を食べる」「3月3日は女の子のお祝いする」「5月5日は男の子をお祝いする」「7月7日は短冊を書いて笹の葉に吊るす」といった催しは、民間の間でも行われたため、今でもそれらの節句に関する行事は残っています。
しかし、「重陽の節句」は他の節句と比べると廃れていくことになります。もちろん、この日に行事を行うところもありますが、一般家庭で9月9日に何かをやるところは少ないでしょう。
なぜ、「重陽の節句」だけが廃れたのか? それは季節感のミスマッチにあったようです。「菊の節句」とも言われる9月9日。かつて菊は秋から冬にかけてが旬の時期であり、旧暦9月9日なら菊が旬となる時期とマッチしたでしょう。
ですが、今は品種改良により菊は1年中栽培され、9月9日を「菊の節句」として特別扱いする理由がありません。加えて、新暦9月9日はまだまだ暑さが残り、菊の旬であった秋を感じるには時期尚早です。
そのような理由で、日本において「重陽の節句(菊の節句)」は浸透しませんでした。地域によっては行事を行ったり催しを開催するところもありますが、他の節句に比べ、その規模はかなり小さいと言えます。
というわけで、今回は「五節句」についてお話ししてきました。「こどもの日」である「端午の節句」は、中国のある人物が関係している日でもあります。次回はそんな話につなげたいと思います。
マルキヨ製菓は「こどもの日」に
「柏もち」を期間限定商品としてリリースします。2週間後にやってくるこの行事に向け、すでに準備を始めていますよ。シーミーやこどもの日など、行事ごとでマルキヨ製菓のお菓子を食べていただけると幸いです。
今回はこの辺で。
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