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悪魔より悪魔的な男

2024年10月11日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今日は朝からいい天気で、1日中晴れの予報。沖縄は「晴れ」の予報があっても「時々曇り」とか「時々雨」のように続く事が多いです。今日みたいに「曇り」も「雨」もない1日中「晴れ」は久しぶりですね。

 

今週のマルキヨ製菓は「ハロウィン」に向けて行事用お菓子を作っているだけでなく、「ムーチー」も作り始めています。「ムーチー」はまだまだ先ですが、先手先手を打って準備しなければ間に合わない行事なのです。

 

日々、行事に追われていますが「沖縄の行事を支える」という使命感を持って頑張っていますよ。今回のブログはもうすぐやってくる行事「ハロウィン」についてお話ししましょう。

 

「ハロウィン」と聞くと、「お化けなどのコスプレをして、テンションあげて街を闊歩(かっぽ)する」とイメージする人も多いでしょう。実際は沖縄の旧盆と似ている行事かもしれません。

 

ハロウィンの起源は諸説あり

ハロウィンの起源については諸説ありますが、その1つを紹介しましょう。時は今から2000年以上前、古代ケルト人が信仰していた宗教「ドルイド教」で行われていたサウィン祭にハロウィンのルーツがあると言われています。

 

ケルト人はアイルランドやスコットランド、ウェールズなどを移動し、定住する事はありませんでした。特定の国を持たず、文化性も多様。キリスト教とは無縁の民族になります。

 

彼らの間では1年の終わりが10月31日でした。いわゆる日本の大晦日にあたるわけですが、その日から翌日にかけて大規模な収穫祭を催しました。それがサウィン祭であり、悪霊を追い払う魔除けの行事でもありました。

 

10月31日は死者の霊が地上に降り、家族の元に帰ってくると言われていました。沖縄で言うところの旧盆と同じですね。沖縄のご先祖様がこちらに帰ってくるのは旧暦7月13~15日の旧盆で、古代ケルトでは年末にあたる10月31日というわけです。

 

沖縄では旧盆の時期、ご先祖様だけでなく悪いもの(マジムン)もやってくると言われます。なので「お盆の時期は海へ行くな。悪霊に引きずり込まれるぞ」と、子供に注意したりします。

 

サウィン祭も同様で、ご先祖様だけでなく悪霊などの悪い霊も、その日(10月31日)にやってくるのです。

 

その悪霊がどんな悪さをするかというと 、農作物に害を与えたり、子どもや弱い人に危害を加えたりさらっていく事もあるのです。そこで古代ケルト人は、火を焚いて悪霊を追い払いました。その魔除けアイテムが

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「ジャック・オー・ランタン」です。大きなカボチャをくり抜いて作られたもので、ハロウィンの時期にはよく目にするアイテムですね。

 

悪魔より悪魔的な男

魔除けアイテム「ジャック・オー・ランタン」は玄関先などに置くことで、悪霊が家に侵入することを防ぐ効果があります。このアイテムは悪霊を遠ざけるだけでなく、善い霊を呼び寄せる効果もあると言われています。

 

沖縄にも「ジャック・オー・ランタン」と同じ効果を持つアイテムがあります。それが「シバサシ」です。ススキや桑の葉を結んで作られるこのアイテムは、玄関先や家の四隅に配置することで、マジムン(悪いもの)が家に入って来られないようにするという効果があります。

 

まさに「ジャック・オー・ランタン」と同じですね。そんな「ジャック・オー・ランタン」は「かぼちゃ」というイメージがあると思いますが、もともとは「かぼちゃ」ではなく「かぶ」だったという事をご存じでしょうか?

 

「かぶ」の話をするため、「ジャック」についてまず語りましょう。「ジャック・オー・ランタン」には、そのモデルとなる「ジャック」という男がいます。ただし、「ジャック」は欧米男性の一般的な呼び名で、日本で言う「太郎」だと思って下さい。

 

ジャックはアイルランドの物語に登場する鍛治屋の男で、怠け者で悪いことを繰り返し、人に迷惑ばかりかけていました。このままだと、死後に地獄へ行くだろうという事は、ジャック自身も自覚していました。

 

地獄へ行く事は避けたいジャックは、それを回避するための作戦を立てました。まず、十字架を使って悪魔を呼び寄せ、罠を仕掛けて悪魔の自由を奪います。そして、悪魔にこう言うのです。

 

「俺が地獄行きにならないようにしろ。さもなくば、お前の自由はない」

 

このように脅された悪魔はジャックの要求をのみ、解放されるのです。この悪魔の特殊能力により、ジャックは死んでも地獄へ行くことはない魂を手に入れたのです。

 

そんなジャックは死んだ後、死者の門の前に立っていました。ここでは管理者のペテロが、ジャックの生前の行いをチェックし、天国行きか地獄行きを決定します。

 

生前、悪行の限りを尽くしたジャックは当然地獄行きのはずですが、地獄に行く事はできない魂です。かといって、これだけの悪行をはたらいた者を天国へ行かせるわけにもいきません。

 

そこは狡猾なジャック。うまくペテロを口車に乗せ、彼は地獄行きでもなく天国行きでもなく「生き返る」という新たな選択肢を得たのです。こうして生き返ったジャックですが、再び悪行の限りを尽くしました。

 

2度目の死後、再び死者の門の前でペテロと相対します。ペテロはジャックを生き返らせた事をすごく後悔していました。この男は地獄行きに出来ないし、天国へも行かせられない。かといって生き返らせると、さらに人様へ迷惑をかける事は間違いない。

 

そこでペテロが選んだのは、「ジャックを霊のまま永遠の暗闇の中に放つ」事でした。ジャックはこれから先永遠に、光に当たることもなく、ただ無限の暗闇の中をさまよう事しか出来ないのです。

 

その事を知った悪魔。ジャックにハメられたにも関わらず、永遠の暗闇をさまようジャックを哀れみ、地獄の業火が宿った石炭を彼に与えました。

 

ジャックはその灯りとなる石炭を野菜の「かぶ」に入れてランタン(ちょうちん)とし、その灯りと共に天国でも地獄でもない世界を永遠にさまよう事になりました。

 

この灯りとなる石炭をかぶに入れたランタン。これが「ジャックの提灯」こと「ジャック・オー・ランタン」です。

 

「かぶ」から「かぼちゃ」へ

先のストーリーのように、もともと「ジャック・オー・ランタン」はだいだい色の「かぼちゃ」ではなく、白い「かぶ」でした。古代ケルト人はアイルランド地方にもいましたが、その郷土料理に「かぶ」が使われていたことに由来するようです。

 

この「ジャック・オー・ランタン」のストーリーは移民によってアメリカに伝わります。アイルランドからそこへ移り住んだ移民により、作中に出てくるランタンの「かぶ」から、現地で生産の多い「かぼちゃ」に変わったそうです。

 

この流れからすると、タイミングよく沖縄にこのストーリーが伝わったら、ゴーヤーのランタンになっていた可能性もありますね。

 

さて、今月末にやってくるハロウィンですが、マルキヨ製菓はすでに

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ハロウィン用お菓子を出しています。沖縄県内各スーパーにて販売中ですので、見かけたらハロウィン前でも食べていただけたらと思います。

 

これらハロウィン用お菓子も、ブログで紹介していく予定なのでお楽しみに。まだまだ暑い10月。今日から中旬に突入していますが、美味しいお菓子を作るという使命感を忘れず、仕事を頑張りたいと思います。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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