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ひな祭り③

2023年02月28日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。2月も今日で終わりですね。明日から3月だなんて実感がわかない人も多いのではないでしょうか? 今朝はヒンヤリしていた沖縄。お昼は青空も広がり、太陽の光もさしこんで心地よい晴れとなりました。

 

3日後の3月3日は「ひな祭り」がやってきます。ここ最近は「ひな祭り」特集記事を掲載中で、今週も継続していきますよ。

 

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「ひな祭り」はもともと「みそぎ」の行事でした。日本の貴族達は、自分の身代わりとなる「人形(ひとがた)」にみそぎをさせました。それがひな人形の起源と言われていますが、当時は「女の子の行事」というわけではありませんでした。

⇒【ひな祭り①

 

「ひな祭り」が女の子の行事となったのは江戸時代に入ってから。質素倹約を推奨していた幕府により、大きな雛人形や派手な雛道具は取り締まりの対象となりました。雛道具を用いたおままごとは、花嫁修業の一環ととらえた所もあるようです。

⇒【ひな祭り②

 

うれしいひなまつり

「ひな祭り」に歌われる曲といえば

 

「あかりをつけましょ ぼんぼりに お花をあげましょ 桃の花

 五人ばやしの 笛太鼓 今日はたのしい ひな祭り」

 

この曲でしょう。タイトルは「うれしいひなまつり」、作詞はサトウハチロー、作曲は河村光陽となっています。歌詞は4番までありますが、この1番なら多くの日本人は何も見なくても歌えることでしょう。

 

「お内裏(だいり)様とおひな様 二人ならんですまし顔

 お嫁にいらした姉様に よく似た官女の白い顔」

 

この2番までなら歌える人もたくさんいると思います。自分もここまでなら覚えていますが、3番と4番は全然覚えていません。

 

「うれしいひなまつり」は1936年にレコードで発売され、ラジオで流れた事をきっかけに国民的な大ヒットをとばします。教科書にも掲載されるなど、「ひな祭り」の定番曲として、今なお日本国民に愛され続けている童謡です。

 

ところで、2番の歌詞に出てくる「お内裏様とおひな様」って、誰のことだかわかりますか?

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ひな壇に飾られた雛人形達。この1番上にいる2体が「お内裏様とおひな様」と思っていませんか? 左の男雛(おびな)がお内裏様、右の女雛(めびな)がおひな様… では、ないのです。実は「男雛=お内裏様」「女雛=おひな様」、どちらも間違いです。

 

間違いなのですが、令和になった今も、間違ったまま勘違いしている人は多いはずです。まずはその間違いを正していきましょう。

 

「内裏(だいり)」とは、天皇が居住し、執務や儀式を行う宮殿の事です。その内裏に住む人達は当然位の高い者達であり、彼らを総称して「お内裏様」と呼びます。ひな壇に飾られた雛人形で、その「お内裏様」にあたるのは

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上段にいる2人だけです。そういう意味で「男雛=お内裏様」というのは間違いではありませんが、隣にいる女雛もお内裏様になるのです。

 

では、「おひな様」とは誰をさすのでしょうか? 【ひな祭り①】でお話ししましたが、「雛人形」の「雛」は、女の子がおままごとで遊ぶ時に使う人形の「ひいな」からきています。したがって、「おひな様」はひな壇に飾られている人形全てをさす事になります。

 

上段にたたずむお内裏様も、中断にいる三人官女(さんにんかんじょ)も、下段にいる五人囃子(ごにんばやし)も、全て「おひな様」になるのです。みんな雛人形ですからね。

 

だとすると「お内裏(だいり)様とおひな様 二人ならんですまし顔」という歌詞に違和感を持ちますよね。この歌詞を読むと、まるで「お内裏様」1人と「おひな様」が1人が、横に並んですました表情を見せている、そう受け取る事が出来るからです。

 

逆にその歌詞から、「お内裏様」1人と「おひな様」1人が横に並んですました表情を見せているんだろうな、だから「お内裏様=男雛」「おひな様=女雛」なのだろう… という勘違いが全国に広まったのです。

 

どうして、そういう事態に陥ったのでしょうか?

 

作詞家サトウハチローの勘違い?

「うれしいひなまつり」で作詞を担当したのはサトウハチロー先生。『リンゴの唄』の歌謡曲や、『ちいさい秋みつけた』『かわいいかくれんぼ』などの童謡でも作詞を手がけている作詞家です。

 

実はこのハチロー先生自身が「お内裏様=男雛」「おひな様=女雛」と勘違いして、作詞したと言われています。つまり作詞した人物が「お内裏様=男雛」「おひな様=女雛」と思って歌詞を書いたわけですから、その歌詞を見た人達も勘違いに巻き込まれたというのが真相です。

 

サトウハチロー先生はその曲が全国に広まったあと、自身の勘違いに気づいたそうです。1936年に曲が発表され、85年以上経った今でも歌われ続ける国民的な大ヒット曲「うれしいひなまつり」。

 

3月3日が近づくと、日本中の子供達が大合唱したと言われています。間違いに気づいたハチロー先生は、子ども達がこの曲を合唱する姿を見ると憂鬱な気持ちになったそうです。息子がレコードでその曲をかけようものなら「消せ!」と怒鳴ったとか。

 

印象的な歌詞の裏に

「うれしいひなまつり」の歌詞の中に「お嫁にいらした 姉様に よく似た官女の 白い顔」という歌詞が登場します。歌える人も多いでしょう。いっけんすると「ひな祭り」に関係なさそうな気もします。

 

実はこの歌詞、サトウハチロー先生の姉や妹を偲んで書いた歌詞なのです。ハチロー先生には姉と妹がいましたが、2人とも嫁入り前に亡くなってしまいました。その事に心を痛めたハチロー先生が、「うれしいひなまつり」の中に彼女たちを思った歌詞を入れたそうです。

 

もし、姉が生きていたら…。嫁入り出来ていたら…。そんな思いが「お嫁にいらした 姉様に よく似た官女の 白い顔」の中に詰まっているのです。このエピソードを聞いた後、この歌詞を聴くと、また違った思いがわき起こりますね。

 

次回は「桜もち」と「ひしもち」を紹介

3日後の金曜日はブログ更新日。「ひな祭り」当日になりますが、その日は

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マルキヨ製菓がリリース予定の「桜もち」と「ひしもち」2023年バージョンを紹介します。お楽しみに。

 

3月は「ひな祭り」だけでなく「春彼岸」もやってきますし、4月頭にはマルキヨ製菓三大忙しい行事の1つ「シーミー」もやってきます。忙しい行事ラッシュに突入しますが、沖縄の行事を支えるため、気合いを入れてお菓子を作りたいと思います。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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