盆踊り[旧盆③]
2022年06月21日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。やっと! ついに! ようやく! 沖縄で梅雨が明けました! 先週の金曜夜は土砂降りで、道を歩いていた私は全身ずぶ濡れ状態でした。
しかし、翌日土曜日の朝は突然の青空! 太陽の光もまぶしく、何より暑い! 週間天気予報を見ても、ずっと晴れ。そして月曜日、待望の「梅雨明け」が宣言されました!
今日も雲は多いですが、朝から強烈な日差しが沖縄中に降り注いでいます。雨が降っている時は「外に出たくない」と思っていましたが、今は暑すぎて「外に出たくない」ですね。クーラーのきく部屋がとっても心地よいです。
梅雨も明けた事だし、また気合いを入れて旧盆用お菓子を作っていきたいと思います! ここしばらく、火曜日はお盆関連の記事を綴っていきますよ。
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釈迦の弟子、目連の母親はその身勝手な性格が災いして地獄へ落ちてしまいました。目連は何とか母を救うために神通力を使いますが、うまくいきません。釈迦に相談したところ、母と同じように苦しむ人も助けよとアドバイスされました。
⇒【釈迦のアドバイス】
「盆」という言葉の由来は「逆さづり」です。「盆」が中国経由で沖縄に伝わったのは、今から1400年も前。一般庶民にこの行事が広がるのは江戸時代になってから。「ろうそく」が安価になったのが要因の1つと言われています。
「踊り念仏」と「念仏踊り」
「お盆の時期に踊るもの」。沖縄では「エイサー」が一般的ですが、本土だと「盆踊り」でしょう。沖縄では必ずしもエイサーのみというわけだけでなく、盆踊りも踊ったりしますよ。
エイサーと盆踊りは、別ジャンルの踊りといった感じです。エイサーはパーランクーという片手で握る事の出来る太鼓を打ち鳴らしながら、ダイナミックな踊りを披露します。
一方で盆踊りは、曲に合わせて踊るのはエイサーと一緒ですが、エイサーに比べるとダイナミックさはありません。手に持つ物もパーランクーではなく、団扇のイメージがあったりします。
エイサーは独特の琉装姿で踊り、それがカッコイイんですよね。一方、盆踊りは浴衣で踊るイメージがあります。そんな、ゆったり踊る盆踊りですが、当初はエイサーとはひと味違った激しい踊りだったようです。
「盆踊り」の起源をたどると、平安時代の「踊り念仏」にまでさかのぼります。「踊り念仏」とは、踊りながら太鼓や鉦(かね)を打ち鳴らして念仏を唱える事で、その起源は平安時代の空也という僧が始めたものと言われています。
今から1000年以上も前、西暦900年代の平安時代に活躍した僧・空也。「南無阿弥陀仏」とひたすら唱え諸国を巡り、橋を架けたり道を開いたりなどの社会事業を行った人物です。
ただ、空也に関しては資料が乏しい事もあり、「踊り念仏」を創始したという確かな記録はないそうです。しかし、この「踊り念仏」を日本に広めたとされる人物はハッキリとわかっていて、鎌倉時代の僧で時宗の開祖である一遍です。
1279年に信濃国を訪れた際、尊敬する空也に倣って踊り念仏を始めたと言われています。そして、各地に赴いて踊り念仏を行います。その際、周りの人に念仏札と呼ばれる物を配って「踊り念仏」を広めていきました。
激しく念仏を唱え、太鼓を打ち鳴らし、一心不乱に踊る事で集団的なトランス状態に陥ると言われる「踊り念仏」。テンションを上げるだけ上げまくって三昧(ざんまい)の境地に達するわけです。
念仏を唱え、激しく踊る事でこの世の苦しみから救済される。一遍は「踊り念仏」の事を「念仏が阿弥陀の教えと聞くだけで踊りたくなるうれしさ」と表現しています。その喜びを激しい踊りで表現する、それが「念仏踊り」の特徴です。
この「踊り念仏」は「念仏を唱える」事がメインであり、踊りはサブ的なものでした。念仏が主体なので、当然宗教面が強くあります。やがて時代が過ぎていくと、宗教面が薄れていき、踊る方の芸能面が色濃くなっていきます。
踊る際の衣装がきらびやかになり、太鼓を派手に打ち鳴らす。唱えていた念仏も歌に変わったりして、「踊る事が主体」にシフトチェンジしていきます。
念仏を唱える事がメインの時は宗教色の濃い「踊り念仏」、踊る事がメインになると芸能面の濃い「念仏踊り」と言われるようになりました。
「念仏踊り」と「盆踊り」
「踊り念仏」も「念仏踊り」も、特定の時期に踊るものではありません。盆の時期に踊る事もあれば、正月など盆とは関係のない時期に踊る事もあります。
お盆の頃に踊る「念仏踊り」は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と結びつき、「死者を供養する踊り」として定着していきます。そして、この「死者を供養する踊り」が「盆踊り」の起源だとされているのです。
時が進み、戦国時代になると、「盆に踊る念仏踊り」が都の貴族や士族らを中心に広まっていきました。そして、徐々に一般庶民に広まっていきます。この「スタートは貴族・士族、後に庶民に広まる」は、よくあるパターンですね。
一般庶民に広まる頃には、宗教的側面はかなり薄くなっています。戦国時代が終わりを告げ、天下太平な江戸時代になると、盆の時期になれば地域単位で踊るようになり、その踊り方も色々な形が生まれていきます。
こうして「一般民衆」が「盆の時期」に「地域の人々と踊る」事が定着していくと、それが「盆踊り」となり、「盆踊り」という言葉自体も広まっていき、今につながるのです。
去年、一昨年とコロナの影響で野外でのイベントは全国的に中止になりました。今年はようやくそれらが緩和されたので、多くの人たちが盆踊りで楽しい笑顔を見せることでしょう。
今年は旧盆と新暦で行う盆がかなり近いので、エイサーも盆踊りも満月に近い状態で踊る事になるでしょう。今風の言葉で言えば「映(ば)える」踊りが見られそうですね。
次回はエイサーについてお話しする予定です。お楽しみに。
6月も下旬に突入しました。2022年も半分が終わろうとしていますね。マルキヨ製菓は旧盆に向けて頑張っているところです。
8月の旧盆に向け、ご先祖様にもご家族の方にも美味しいと思ってもらえるお菓子作りを心がけます。今年の旧盆は是非、マルキヨ製菓のお菓子もお供えして下さいね。
梅雨が明けて、暑い日が続きます。水分補給を忘れず、熱中症対策をしっかりしていきましょう。体をしっかりケアして仕事や勉強、頑張っていきましょう!
今回はこの辺で。
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