スタッフブログ

【旧盆特集⑧】 ウチカビ

2018年08月23日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。スタッフブログを書いて5年ぐらいになると思いますが、4日連続ブログ更新したのは初めてです。

 

いよいよ2018年の旧盆がやってきました。お供え用お菓子をまだ揃えてない方は、こちらをチェックしましょう!

⇒【 【旧盆特集⑥】 お供え用お菓子 】

 

今日はウンケーで、ご先祖様があの世からこちらへ戻ってくる日です。丁重にお迎えしましょう。

 

明日は中日(なかび)。仏壇のある家へ赴いて線香をあげたり、お中元を配ったりする日となります。仏壇のある家は、拝みに来た親戚等を迎え入れる日となります。

 

そして明後日はウークイ。ご先祖様をあの世へ送り出す日となっています。そしてウークイの夜、各家庭で燃やすものといえば

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ウチカビですよね。沖縄ではウークイの夜、各家庭でこれを燃やす事でしょう。

 

今回はそんな「ウチカビ」の話です。「何故、ウチカビを燃やすのか?」「あの世のお金だけど、どれぐらいの価値があるのか?」など、あなたはどれぐらい「ウチカビ」の事を知っていますか?

 

「ウチカビ」はワラなどを材料にして、すぐに燃えやすいように出来ています。

 

銭を型どったデザインも印象的ですが、燃やすことで「あの世で使える事の出来るお金」になると信じられています。ウークイの夜、玄関先などにお供え物と一緒に燃やしたウチカビも備え、ご先祖様をあの世へ送り出します。

 

それが終われば「あぁ、今年も無事に旧盆が終わったな」という達成感を持つことでしょう。

 

「ウチカビ」は別名「紙銭(カビジン)」とも言われます。

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写真にも「紙銭」とありますよね。文字通り「紙のお金」で、燃えやすいようにしてあります。紙のお金を燃やす風習は中国から来ていると言われます。

 

古代中国においては、色々な物を燃やす事により「あの世で使える」と信じられてきました。

 

旧暦で盆を行うのは、沖縄や奄美地方などごく一部に限られ、そこでは「紙銭(カビジン)」を燃やす風習がありますが、中国や台湾、韓国・ベトナムでもそれを燃やす風習は今でも一般的です。

 

琉球史を紐解くと、14世紀以降、多くの中国人が琉球の那覇市・久米町へ移住し、中国の文化・風習が輸入されました。

 

その輸入されたものの中に「紙銭」を燃やすという風習もあり、まずは久米の士族の間でそれが広まります。そこから首里の士族の間へと広まり、やがて一般市民へと伝播していくことになるのですが……

 

1726年に書かれた「四本堂家礼」という資料の中に「シーミー(清明)に、ウチカビを燃やした」という記述があります。

 

この資料は士族のしきたりを記したものですが、このころにはまだ庶民にその風習は広まっていない事がわかります。一般庶民がこの風習を行うようになるのは、明治以降だと考えられています。

 

さて、そんなウチカビですが、この世の通貨では5パック300円程度で購入できます。あの世の価値として換算すると、いったいどれぐらいの価値になるのでしょうか?

 

諸説ありますが、1枚で数千万円~数億円とも言われております。

 

単純に1枚1億円と仮定しますと、

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5パックの中には20束ありまして、さらに1束5枚のウチカビがありますから……

 

5(パック)×20(束)×5(枚)=500(枚)

 

1枚1億円なら、これだけで500億円!? ちなみに1束1億円と言う話もありますので、それでも軽く100億円はあるわけで……

 

グソー(あの世)は、超スーパー・ハイパー・ウルトラ・インフレのようですね。笑

 

私も毎年、ウークイの日は亡くなった祖父の元へ赴き、親戚らとウチカビを燃やしたりしますが、「ウチカビ(お金)を持たせすぎると、強盗に遭うかもしれないので危険」なんて話もでます。

 

あの世にも強盗なんているのかなと疑問に思いながら、今年もウチカビを燃やすことでしょう。皆さんも「1束で数億円かぁ」と思いながら、あさってのウークイで燃やして下さいね。

 

さて、旧盆特集は今回の第8回をもって終了となります。バックナンバーはこちらからどうぞ。

 

【 【旧盆特集①】 七夕日なし 】

【 【旧盆特集②】 盂蘭盆会 】

【 【旧盆特集③】 エイサー 】

 

【 【旧盆特集④】 盆踊り 】

【 【旧盆特集⑤】 新暦だと8月、旧暦だと7月に盆を行う理由 】

 

【 【旧盆特集⑥】 お供え用お菓子 】

【 【旧盆特集⑦】 お盆玉 】

 

夜中はちょっと雨が降っていたようですが、今朝は晴れています。ご先祖様が戻ってくるには十分な天気でしょう!

 

マルキヨ製菓はまだまだフル回転で忙しくしております。ウークイの日まで注文が入る事も多く、この3日間も忙しいです。

 

この3日間、沖縄県民がいい旧盆だったと思えるよう、縁の下で頑張り続けたいと思います。スーパーなどでマルキヨ製菓のお菓子を見かけたら、是非とも手にとってみて下さいね。

 

旧盆明けの日曜日・月曜日は、マルキヨ製菓はお休みとなります。ご了承ください。また、来週は私も旧盆明けのお休みをとっていますので、ブログ更新はお休みします。

 

次回は9月3日のブログでお目にかかりましょう。

 

今回はこの辺で。

 

Dee沖縄さんによる「マルキヨ製菓工場見学」の記事はこちらです。

⇒【めくるめくウチナー菓子の世界!マルキヨ製菓に潜入取材

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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