【旧暦7月13~15日】 旧盆③ ウチカビ
2015年08月24日
こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。今日の沖縄は昨夜からの猛烈な風が吹き、断続的にどしゃぶりが続いている状態。いわゆる台風の影響ですが、今週は旧盆がある大事な週なので、仕事が休みになる事はありません。
最も怖いのは停電です。工場のお菓子を製造する機械が止まってしまったら、アウトなのです。というわけで、今日も台風の沖縄で仕事仕事のマルキヨ製菓スタッフです!
さて、ここしばらくは「旧盆特集」と言う事で、この行事にまつわる色々な話をブログに綴ってきました。
旧の七夕は、旧盆のための準備期間でした。
→【 【旧暦7月7日】 七夕 】
盆の起源は、地獄に堕ちた母を救うために起こした行動でした。
盆踊りの起源は、踊り念仏が発展したもの。エイサーの起源は、袋中上人(たいちゅうしょうにん)が広めた踊りでした。
→【 【旧暦7月13~15日】 旧盆② 盆踊りとエイサー 】
今回は、沖縄の旧盆に欠かせないコチラのアイテム
「ウチカビ」についてお話しします。
真田の六文銭を彷彿とさせるこのデザインは、いわゆる「あの世のお金」。ウチナーグチ(沖縄の言葉)で「あの世」は「グソー」、お金は「ジン」と言いますので「ウチカビ」は「グソージン」なんですね。
沖縄では旧盆の最終日、いわゆる「ウークイ」でご先祖様をあの世へ送り出すとき、「グソージン」を持たせる風習があります。ワラなどを材料にして、銭を型どったデザインが多数きざまれている「ウチカビ」は、火をともすとすぐに燃えます。
「ウチカビ」を燃やす事で、あの世で使えるお金「グソージン」になると信じられており、旧盆の最終日(ウークイ)、日が落ちた後にウチカビを燃やし、それを玄関先にお供え物と一緒に供えて、ご先祖様をあの世へ送るのが「旧盆の最終イベント」です。これを終えると、「今年も無事に旧盆が終わったな」と胸をなで下ろす事でしょう。
「ウチカビ」は、「紙」の「銭」という事で「カビジン」と呼ぶ事もあります(カビ=紙,ジン=銭・お金)。いわゆる、燃えやすいようにワラなどで出来ているのですが、実はこの「ウチカビ」を燃やす風習は中国から来ていると言われています。
古代中国の時代から、あらゆる物は焼いてしまえば「あの世での実用品」になると信じられていまして、「カビジン」もその1つです。ですから、日本だとウチカビは沖縄だけというイメージですが、中国や台湾でも紙銭(カビジン)を燃やす風習は今でも一般的だそうです。
14世紀以降、中国から多くの人達が沖縄の那覇市・久米町に移住して、中国の文化や風習を伝えてきました。伝えられたものの中には「紙銭(カビジン)」を燃やす風習もあり、それがまず久米の士族に広まりました。そして首里を中心とする那覇の士族の間に広まる事になります。
1726年に書かれた「四本堂家礼」という資料には「シーミー(清明)に、ウチカビを燃やした」という記述があるそうです。この資料は、士族のしきたりを記したもので、このころにはまだ庶民にその風習は広まっていません。一般庶民がこの風習を行うようになるのは、明治以降だと考えられています。
私も毎年、ウークイの夜、鉄のボウルに水をはり、アルミホイルを上にのせ、その上で親族達とウチカビを燃やして、ウートートーします。今年ももちろん、それをやる予定です。台風が去り、いい天気の中でご先祖様を迎え、そして送り出したいですね。
というわけで、旧盆のお供え物としても大人気・マルキヨ製菓の紅白かるかんの写真をお披露目して、午後も仕事を頑張りたいと思います。
今回はこの辺で。
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