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「盆」という漢字に、先祖供養の意味はなかった?

2017年08月21日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。まだまだ暑い沖縄。忙しい日々を過ごし、体に疲れがたまりつつあります。
 
旧盆が終わった後に夏休みをとる予定なので、それまでは気合いで頑張りたいと思います。
 
というわけで、今から2週間後にやってくるのが沖縄行事の中でも最大級の「旧盆」です。この行事についても毎年お話ししていますが、今年も勉強のため、去年のブログ内容に加筆修正して、くわしく解説したいと思います。
 
ウヤファーフジ(ご先祖様)がグソー(あの世)から家族の元へ戻ってくるので、丁重におもてなしをする。そして時が来たら、またあの世へ送り出す… そんな行事が「お盆」です。
 
もともとは、先祖の霊を家に招いて豊作に対する感謝をし、来年も豊作でありますようにと祈願する「農耕行事」の1つでした。いわゆる「ウマチー」と同じ系統の行事です。

 

この「農耕行事」に、仏教行事である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」が合わさって、今のお盆の形になりました。
 
「盂蘭盆会(うらぼんえ)」とは、地獄に堕ちた死者の苦しみを取り除いてあげ、成仏させる儀式の事で、旧暦の7月15日に行われます。
 
「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という言葉は、サンスクリット後の「ウラバンナ」という言葉から来ています。
 
「ウラバンナ」を日本語で表現しようとした時、その当て字で「盂蘭盆会」となり「盆」という漢字が使われました。
 
もともと「盆」は「物を入れる底の浅い器」とか「くぼんだ形」、いわゆる食事などをのせて運ぶ「お盆」とか「盆地」の意味で、ご先祖様に手を合わせるという意味はありません。
 
たまたま「ウラバンナ」に字を当てるために「盆」という漢字が使われただけです。ちなみに「ウラバンナ」の意味は… それは後ほど。

 

【マルキヨ製菓 CM①】

 

むかしむかし、御釈迦様の弟子に目連(もくれん)という人物がいました。目連の母は、他人に対して生涯冷たい態度をとり、人を思いやるような事をしませんでした。
 
それゆえ、死後は地獄の1つである「飢えや渇きで苦しむ餓鬼の世界」へ堕ちてしまいます。
 
それを悲しんだ目連は地獄へ堕ちた母を救うため、持っている神通力で地獄の母へ食べ物を与えようとしました。
 
しかし、母のいる地獄では、食べ物や飲み物は口に入る前に火になって食べられません。逆に母を苦しめる結果になりました。

 

困った木連は、お釈迦様に相談します。するとお釈迦様は「自分の母だけを救おうとせず、餓鬼の世界に堕ちた多くの人々を救いなさい」とアドバイスしました。
 
アドバイスに従った目連は、母だけでなく多くの人を救おうとしました。結果、彼の母は餓鬼の苦しみから逃れられたそうです。

 

餓鬼の世界に堕ちた多くの人に食べ物や飲み物を与え、供養する事を「施餓鬼会(せがきえ)」と言い、「盂蘭盆会(うらぼんえ)」ではそれを行います。

 

また、「7月15日」は厳しい修行を終えた僧が、仏の教えを広めるため各地に向かうとされる日だそうです。
 
家庭にいる人は、その日にお供え物をし、通りかかった僧にも施しもあげると、多くの僧の力によって地獄に堕ちた者は救われると言われています。

 

そういう理由で「盂蘭盆会(うらぼんえ)」を行うのは、7月15日。僧が各地へ向け出発する日であり、たいへん徳に満ち満ちている日です。
 
あの世で迷っている魂を、僧の力によって供養し安らかに成仏させる。これこそが、お盆の始まりと言われています。各地方や宗派によって多少の違いはあれ、おおまかな流れは一緒です。
 


【マルキヨ製菓 CM②】

 

この「盂蘭盆会(うらぼんえ)」と、先に述べた先祖の霊に豊作祈願をする農耕行事とが結びつき、今のお盆の形になったと言われています。
 
日本では、自分達のご先祖様に対してお供え物をしたり、ウートートーしたりですが、他の国だと自分の祖先以外の霊のためにもお供えをする所があります。

 

あの世へもいけず、そこら辺をさまよう霊もあり、それらに対しても施しを与えるのです。
 
これは御釈迦様の「自分の母だけを救おうとせず、餓鬼の世界に堕ちた多くの人々を救いなさい」というアドバイスによるものだと想像できますね。

 

沖縄では固有の先祖信仰が色濃く残っているため、今述べた多くの人を救おうとする仏教色は薄い「お盆」となっています。

 

「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という言葉ですが、先述の通り、これはサンスクリット後の「ウラバンナ」から来ています。そして「ウラバンナ」の意味は… 
 
なんと「逆さづり」。目連(もくれん)の母が「地獄で逆さづりしているような苦しみを味わう」から来ているそうです。

 

「盆」の語源が「逆さづり」… 1つ賢くなりましたね。というわけで、今回はお盆の起源のお話でした。
 
「お盆」の事について少しでも学習し、ウヤファーフジ(ご先祖様)が心地よく家に迎え入れられるよう、しっかりと準備をしましょう。
 
マルキヨ製菓は、これから2週間が勝負です。スタッフ一同、毎日一生懸命【旧の七夕】用、そして旧盆用のお菓子を作っています。
 
写真は

605260360526056052606紅いもしっとりまんじゅう】、そして

603140160314046031405

マドレーヌ】です。
 
個人個人も体力勝負なら、マルキヨ製菓全体も体力勝負。とにかくあと2週間、暑さに負けず、たまに降る雨にも負けず、しっかりご先祖様をおもてなしできるよう、行事用のお菓子を作りたいと思います。
 
今回はこの辺で。

mozu08

 

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