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旧の七夕

2025年08月26日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。いよいよ来週、旧盆がやってくる沖縄。マルキヨ製菓もお供え用のお餅やお菓子を作るラストスパートに入っています。

 

旧盆に先駆けてやってくるのが「旧の七夕」と呼ばれる行事。いわゆる旧暦7月7日の行事になりますが、織姫や彦星が出てくる七夕とは全く違う行事になります。

 

「旧の七夕」とはどんな行事なのでしょうか? 今回はそんなお話です。

 

バックナンバー

釈迦の弟子の1人、目連は飢えと渇きで苦しむ餓鬼道へ墜ちた母親を救うために奮闘していました。釈迦のアドバイスにしたがい、多くの人にも施しを与える事で、母親を苦しみから救うことが出来ました。

⇒【身内以外にも施しを与える

 

「お盆」の「盆」という字は、「逆さ吊り」を意味するサンスクリット語「ウラバンナ」に対する当て字「盂蘭盆(うらぼん)」からきています。また、日本でお盆が行われたのは、今から1400年以上も前のことです。

⇒【1400年以上続く行事

 

線香をあげる理由は、仏教において香りは故人の食べ物であるという認識からです。また、沖縄独特の平たい線香「ヒラウコー(平御香)」は、その煙によって故人と繋がりを持てると言われています。

⇒【ろうそく・線香・ヒラウコー

 

「エイサーの祖」と言われているのが「袋中上人(たいちゅうしょうにん)」と呼ばれる人物。福島県出身の彼は、琉球発展のためにも尽力しました。

⇒【エイサーだけではない袋中上人の功績

 

エイサーを踊る集団でひときわ目立つ「チョンダラー」。漢字で「京太郎」と書く「チョンダラー」は人を笑わせる滑稽な動きとは裏腹に、相当な実力者が演じるのです。

⇒【エイサーとチョンダラー

 

沖縄のエイサーに比べると、本土の盆踊りはゆったり踊るイメージがあるかと思います。しかし、「盆踊り」の起源である「踊り念仏」は、エイサー以上に激しい動きで踊っていました。

⇒【「エイサー」より激しく踊る「盆踊り」?

 

お盆の時期、子どもにあげるお小遣い「お盆玉」。まだまだ認知度が低い風習ですが、この風習はいつ頃始まったのでしょうか? 最近は電子マネーで送金することもあるようです。

⇒【お盆玉もキャッシュレスの時代

 

旧暦だと7月に行うお盆ですが、新暦だと8月に行います。この1ヶ月のズレはどこから来ているのでしょうか?

⇒【月送り

 

旧の七夕

「七夕」と言えば、織姫と彦星の「七夕伝説」を思い浮かべたり、短冊に願いごとを書いて笹の葉につるしたり。そんなイメージを持つ方は多いでしょう。

 

しかし、旧暦7月7日に行われる「旧の七夕」となると、織姫や彦星は一切出てこないですし、短冊に願い事なんて書いたりしません。「旧の七夕」は「旧盆」の1週間前の行事であり、「旧盆に向けて準備をするための日」となっています。

 

旧盆の約1周間前。もうすぐご先祖様がこちらの世界にやってきますので、仏壇周りを掃除したり、お墓がある家庭はお墓周辺を掃除し、ご先祖様に手を合わせます。

 

手を合わせる際は、「来週はお盆です。こちらの世界にやってくることをお待ちしています」と、ご先祖様を迎え入れる準備が整っている事を報告します。それが「旧の七夕」という行事なのです。

 

18世紀初頭、王府によって編纂された資料「琉球国由来記」には、旧の七夕に関連した記述があります。琉球国王が「旧の七夕」の日に円覚寺(首里城内北に位置する)まで足を運び、祖先の霊を拝んだと記録されているのです。

 

さらに、ご先祖様を拝んだ後は大美御殿(ウフミウドゥン)にて付き添いの人達にソーメン(素麺)を与えたという記述もあります。

 

また、戦前の中城御殿において「旧の七夕」の日は、御後絵(おごえ:国王の肖像画のこと)を虫干しにして、正装した尚家の関係者は御後絵に対して手を合わせていました。

 

琉球の王府も18世紀初頭から旧暦7月7日はずっと行事を行ってきました。「旧の七夕」は300年以上も続く、沖縄の伝統行事なのです。

 

七夕日なし

「旧の七夕」については、皆さんに知っておいて欲しい興味深いルールが存在します。それは「七夕日なし(タナバタヒーナシ)」と呼ばれるもので、「この日はご先祖様に対し、ある程度のことは許される」というものです。

 

沖縄では年中を通していろいろな行事を行います。新暦や二十四節気を基準にして行う「シーミー」や「お彼岸」のような行事もあれば、旧暦で行う行事もたくさんあります。あるいは、その時々で日取りを決めて行うものもあります。

 

「行事とは」で検索すると「儀式化して、または一定の計画のもとに、日を決めて行う事柄・催し」と出てきます。そういう意味で、「結婚式」や「建築祝い」などもしっかり計画し、日取りを決めて行うわけですから、行事の1つになります。

 

例えば「結婚式」や「結納」を行う日として、仏滅を避ける人は多いですよね。このように、いくつかの行事では日取りを大事にするものがあります。

 

お墓の修繕・改築・引っ越しなども、縁起の悪い日には行わないようにするのが一般的です。家や地域によっては、「この行事を行うのはこの日にすること」など、その日取りが細かく定められている所もあります。

 

かつて沖縄にあった風習「洗骨」も、日取りをちゃんと決めて行うものでした。「洗骨」とは、土葬されていた親族の骨を特定の時期に掘り起こし、洗い清めて再び土に戻す儀式のことです。

 

「骨を洗う」事は「骨のけがれをとる」事であり、洗骨がされてない間は「けがれが残っている状態」だとされます。洗骨を行わなければ、仏の世界へ行くことは出来ないと信じられてた時代です。

 

戦前の沖縄では琉球王室関係者の亡骸は「洗骨」された後で納骨されました。「洗骨」は亡くなった方が、グソー(あの世)へ行くための大事な儀式だったのです。

 

それゆえ、この「洗骨」に関しては「いつ行うか」「どのように行うか」等、地域や家庭によって細かい取り決めがありました。

 

旧暦7月7日の話に戻ります。実はこの日、いろいろな行事に対して「制約を気にしなくてよい」という特別な日なのです。それを「七夕日なし」(タナバタヒーナシ)と言います。

 

例えば、仏壇の引っ越しやお墓の修繕・改築などはご先祖様のいる場所を変えるわけですから、普通ならそれをいつやるのか気を遣う必要があります。「旧の七夕」の日なら、それらを行う日取りを気にする必要がないのです。

 

「閏月」である「ユンヂチ」もそういう制約を気にしなくてよい期間でした。「ユンヂチ」は約3年に1回しかやってきませんが、「七夕日なし」は年に1回やってきます。ただし、「ユンヂチ」が約1ヶ月続くのに対し、「七夕日なし」は旧暦7月7日の1日だけです。

 

ご先祖様関連の儀式や行事で、何かしらの制約があるものは、「旧の七夕」(あるいは「ユンジチ」の期間)にやれば問題ないというわけです。

 

今年(2025年)の旧暦7月7日は、新暦8月29日の金曜日となります。例えば仏壇の引っ越しをしなければならないという方は、ご先祖様に失礼になることはないその日に行う事を検討してみてはいかがでしょう。

 

このブログをアップした3日後に「旧の七夕」はやってきます。そして、来週は旧盆がやってきます。今年は沖縄尚学の甲子園優勝で盛り上がりましたので、そこは野球好きの多い沖縄のご先祖様、しっかり報告しておきましょう。

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マルキヨ製菓も旧盆に向けてラストスパートに入っています。ご先祖様が喜ぶようなお餅やお菓子を今週・来週とたくさん作りますよ。今年の旧盆は是非、マルキヨ製菓のお餅やお菓子もお供え下さい!

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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