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エイサーとチョンダラー

2025年08月1日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。最近は朝からセミの大合唱が目覚まし代わりの沖縄。天気も非常に良好で、暑い日々が続いています。今日から8月ということもあり、暑さはさらに増していくことでしょう。

 

こまめに水分補給をする、なるべく涼しい環境に身を置くなど、自分でできる熱中症対策はしっかりやっていきましょう。

 

ここ最近、全国の天気予報を見ていると、沖縄のほうが他府県よりも最高気温が低いことが多いです。むしろ、沖縄のほうが涼しいという不思議な現象。これも、地球温暖化の影響なのでしょうか。

 

さて、今年(2025年)の旧盆は新暦9月の第1週にやってきます。旧盆が終わると、「全島エイサーまつり」という沖縄最大のエイサーイベントが行われます。今回のブログは「エイサー」にまつわるお話となります。

 

バックナンバー

釈迦の弟子の1人、目連は飢えと渇きで苦しむ餓鬼道へ墜ちた母親を救うために奮闘していました。釈迦のアドバイスにしたがい、多くの人にも施しを与える事で、母親を苦しみから救うことが出来ました。

⇒【身内以外にも施しを与える

 

「お盆」の「盆」という字は、「逆さ吊り」を意味するサンスクリット語「ウラバンナ」に対する当て字「盂蘭盆(うらぼん)」からきています。また、日本でお盆が行われたのは、今から1400年以上も前のことです。

⇒【1400年以上続く行事

 

線香をあげる理由は、仏教において香りは故人の食べ物であるという認識からです。また、沖縄独特の平たい線香「ヒラウコー(平御香)」は、その煙によって故人と繋がりを持てると言われています。

⇒【ろうそく・線香・ヒラウコー

 

「エイサーの祖」と言われているのが「袋中上人(たいちゅうしょうにん)」と呼ばれる人物。福島県出身の彼は、琉球発展のためにも尽力しました。

⇒【エイサーだけではない袋中上人の功績

 

「エイサー」の語源

「エイサーの祖」と言われる袋中上人(たいちゅうしょうにん)は福島出身の僧であり、その故郷には「じゃんがら念仏踊り」という、故人を供養する踊りがありました。袋中上人はこの踊りに経文をつけたものを琉球で広め、それがエイサーの起源となりました。

 

「エイサー」という言葉には独特の響きがありますよね。その語源ですが、「おもろさうし」に「ゑさおもろ(エサオモロ)」という記述があり、そこから「エイサー」という言葉が出来たのでは? と、かつては言われていました。

 

「おもろさうし」は沖縄最古の古謡集で、16~17世紀に琉球王府によって全22巻が編纂されました。本土の歌謡や和歌とは異なる独特な音階の謡(うた)が収録されており、それらは琉球独自の文化となっています。

 

各巻には表題が与えられており、第14巻の表題が「ゑさおもろ」です。「おもろ」は「歌謡」を表す言葉ですが、「ゑさ」の意味は研究者によって意見が分かれるようです。

 

集団舞踊を表す内容が記述されていることから、それがエイサーの踊りにつながり、「ゑさ」が変化して「エイサー」というようになった。昔はそのような意見があったようですが、現代では多くの琉球芸能の研究者に否定されています。

 

「エイサー」の踊りのルーツは、福島県の「じゃんがら念仏踊り」にありました。「念仏踊り」というのが1つのキーワードになります。

 

「七月念仏」という念仏歌謡があり(他にも「孝行念仏」「無蔵念仏」「かなし念仏」等があります)、その歌詞の中に

 

「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」

 

という囃子詞(はやしことば)があります。「囃子詞」とは、リズムに合わせて歌や踊りの調子を整えたり、盛り上げたりするためのかけ声の事。この囃子詞自体には意味はありません。

 

「七月念仏」の歌詞の中に出てくる囃子詞「エイサー」が、その踊りの呼称「エイサー」になった… 現代ではこの説が強く支持されています。とすれば、「エイサー」という言葉自体は特に意味がない事になってしまいます。

25_0801_01

今や日本全国で見られる沖縄の伝統芸能「エイサー」。その言葉自体に特に意味は無いというのも面白いですね。ちなみに明治時代の新聞には「ヤイサー」や「エンサー」と記述されていたようで、今の「エイサー」という言葉が定着したのは割と最近のようです。

 

チョンダラー

袋中上人は琉球滞在時、故郷・福島の「じゃんがら念仏踊り」に経文をつけ、エイサーの起源となる踊りを創作し、広めました。その踊りを実際に踊ってみせたのは、本土から琉球に渡ってきた念仏僧と呼ばれる人達でした。

 

彼ら念仏僧達は、例えば親孝行を説いた「継母念仏(ママウヤニンブチ)」の念仏歌などを創作しています。その内容は、現代のエイサーでも歌い継がれていますよ。

 

エイサーは集団で踊る踊りですが、その集団の中で明らかに1人だけ異質な存在があります。白塗りメイクで衣装も他とは違い、奇抜な踊りを見せる

25_0801_02

「チョンダラー」です。漢字では「京太郎」と書きます。沖縄の人は「チョンダラー」と言われたらピンときますが、「京太郎」という漢字を見せてもピンと来ない人が多いと思います。

 

「京太郎」という人物が念仏踊りなどを創作したという説もありますが、「京太郎」は「京からやってきた者」という意味であり、特定の個人名をさしているのではない、というのが通説となっています。

 

面白い格好で踊りも奇抜な「チョンダラー」ですが、ただ滑稽な踊りをすれば良いというものではありません。見た目とはうらはらにその役割はとても重要で、確かな実力のある者しかなれない役職です。

 

自分達グループの流れをつかみ、全体の和やその場の空気を乱さず、周りとは違った動きで場を盛り上げる。時には観客の動きもつかみ、彼らがどうすれば喜ぶかを考え行動する。実力なき者は場をしらけさせたり、変な空気にしたりします。

 

時には滑稽な踊りで、時にはダイナミックな踊りで、時には観客にちょっかいを出して盛り上げるチョンダラー。「チョンダラー」は踊り手集団の中でも、実力者だけが全うできる非常に重要なポジションというわけです。

 

チョンダラーを見る機会があれば是非、その動きに注目して下さい。毎年旧盆終了後の週末に行われる、沖縄最大規模のエイサーイベント「全島エイサーまつり」は今年も行われます。

 

私も見に行った事ありますが、すごい熱気に包まれ、大変盛り上がるイベントです。ビールを飲みながらエイサーを見て楽しむ人も多いですし、たくさんの出店(でみせ)がありますので、お子様と一緒に美味しいものを食べ歩きするのも楽しいと思います。

 

今日もどこかでエイサーの練習をしている方たちがいるでしょう。暑さには十分気をつけ、そのダイナミックな踊りで沖縄を盛り上げて下さい。

 

今回はこの辺で。

 

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