身内以外にも施しを与える
2025年06月13日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。連日の最高気温が32~33度の沖縄。まだ6月ですが、「真夏」といっても過言ではない暑さです。外に出ると、本当に暑い。最近はいつもより多めに水分を摂取することを意識しています。
連日のこの暑さ。みなさんも熱中症にならないよう、水分補給は強く意識して過ごしましょう。また、この暑さで体力も奪われがち。水分補給だけでなく、栄養あるものもしっかり摂取しましょう。
さて、マルキヨ製菓は今月より、大きな行事の準備をスタートさせました。その行事とは「旧盆」です。今年は9月に旧盆がやってきます。まずは今年(2025年)の旧盆の日程を確認しましょう。
2025年の旧盆
2025年の「旧盆」の日程は以下のとおりです。
新暦9月4日[旧暦7月13日](木):ウンケー
グソー(あの世)からウヤファーフジ(ご先祖様)が、こちらの世界に降りてくる日です。仏壇周りを整理し、お供え物をして、丁重に迎え入れます。
新暦9月5日[旧暦7月14日](土):ナカビ
ウヤファーフジはこちらの世界に滞在し、生きている方と一緒に過ごします。家族や親戚らと、ご先祖様の思い出話をしながら過ごしましょう。
新暦9月6日[旧暦7月15日](日):ウークイ
こちらの世界に滞在していたウヤファーフジが再びグソーへ戻っていく日。ウチカビを燃やし、ウヤファーフジの好きなものを風呂敷に包んで、丁重に送り出します。
今は6月なので、旧盆のある9月まではまだまだ時間があります。とはいえ、「マルキヨ製菓三大忙しい行事」の1つである「旧盆」は今から準備しないと間に合わないのです。
沖縄中の人達が3日という短い期間でご先祖様を迎え入れ、一緒に過ごし、送り出します。その3日間でたくさんのお供え用お菓子が消費されます。それだけ大量のお菓子を準備するには、今から準備しないと間に合わないのです。
この「旧盆」、いわゆる「お盆」という行事ですが、その成り立ちはどのようなものなのでしょうか?
釈迦の弟子
「盆」という言葉は仏教行事の1つ「盂蘭盆会(うらぼんえ)」から来ています。「どのような行事?」という質問に対しては「ご先祖様を家へ招き入れ、供養するための行事」という答えになります。
「キリスト教」「イスラム教」と並び世界三大宗教の1つに数えられている「仏教」。その歴史は長く、今から約2500年前にお釈迦様が開いた宗教です。
お釈迦様は紀元前5世紀頃、インドで生まれました(正確な生没年は不明)。悟りを開いた彼の考えに共感した人たちが集まり、多くの弟子を持つようになります。弟子達に自分の教えを伝え続け、その教えが時と共に広がり、「仏教」という宗教となったのです。
今や世界人口の約7%である5億人以上が仏教徒と言われており、日本にもその思想は広まっています。そんな仏教のもと、「お盆」という行事はどのようにして生まれたのでしょうか?
お釈迦様の弟子の1人に目連(もくれん)という人物がいました。目連の母親は自己中心的な性格で、周りの人たちに迷惑をかける人生を送りました。その母親は死後、生前の悪行が原因で「餓鬼道」という所へ落とされました。
仏教の世界では、人は死んだ後に「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」のいずれかに輪廻転生するという思想があります。目連の母親が落ちた「餓鬼道」は、生前に自己中心的で欲深い者が落とされます。
常に飢えと渇きに苦しみ続ける世界であり、食欲はあるのに何も食べる事が出来ず、渇きを感じるのに何も飲むことが出来ない。目連の母親は「餓鬼道」で逆さづりにされ、ずっと苦しみ続けました。
目連は神通力を持っており、その力で母親が餓鬼道へ落とされた事を知りました。さらにその神通力を用いて、母親へ食べ物を与えようとしますが、母へ送ったはずの食べ物は食べる直前に火がついて燃えてしまい、さらに母を苦しめました。
少しでも母親に食事を与えたいのに与える事が出来ない。そこで目連は、師匠であるお釈迦様に相談する事にしました。
母親以外も救いなさい
「餓鬼道に落ちた母親を助けたいが、うまく助ける事ができない。どうすればよいか?」
弟子の質問に対し、釈迦は次のように答えます。
「安居(あんご)の最後の日、母と同じ苦しみを持つ全ての比丘(びく)に、食べ物を施(ほどこ)しなさい」
「安吾(あんご)」とは、個々で行動していた僧侶達が特定の期間に集まり、集団で修行する期間の事。「比丘(びく)」とは修行僧(男)を指す言葉です。
「安吾の最後の日」は修行の最終日にあたるため、僧侶達は疲れ果てて飢えと渇きでボロボロの状態。自分の母親同様、飢えと乾きに苦しむ彼らにも施しを与えるようにというのが、釈迦のアドバイスです。
目連は修行を終えた僧侶達に食べ物や飲み物を与え、寝床などを提供しました。それらを提供された僧侶達は大変よろこび、その彼らの喜びが餓鬼道まで伝わり、目連の母親は苦しみから脱する事が出来たのです。
釈迦が目連へアドバイスしたのは「自分の身内だけでなく、周りの人達にも救いの手をさしのべよ」という内容でした。
ちなみに「安居の最後の日」は「解夏(げげ)」とも呼ばれ、その日は旧暦7月15日にあたります。つまり、旧盆の最終日である「ウークイ」にあたる日です。
ウークイの日といえば、ウチカビを燃やし、ご先祖様が好きだったお菓子や食べ物を風呂敷などに包んで玄関先などに置く風習があります。その風習は身内のご先祖様だけでなく、近くにいる成仏しきれていない霊に対しても施しを与えていることになります。
この風習のおかげで、沖縄の人は意識せずともお釈迦様の教えを実践していることになるのです。ウークイの日はご先祖様に手を合わせ送り出したあと、近くにいるかもしれない霊に対し、手を合わせるのもいいと思いますよ。
9月の旧盆に向け、マルキヨ製菓はご先祖様にお供えする
お餅や
お菓子をたくさん作ります。是非、これらのお餅やお菓子をお供えし、ウートートーしてください。
今は6月中旬ですが、7月8月になるとさらに暑さは増してくるでしょう。暑さに負けず、沖縄の行事を支えるため、マルキヨ製菓は今日もたくさんのお菓子を作ります。
そんなマルキヨ製菓のお菓子をよろしくお願いします。
今回はこの辺で。
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