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今日は浜下り

2025年03月31日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今朝は気温13度だった沖縄。やはり、また寒くなる日がやってきましたね。沖縄の学校は入学式で夏服の半袖を身につけたと記憶していますが、この気温で半袖はつらいでしょう。

 

新入生は冬服を用意できているのか気になるところです。

 

さて、本来は毎週火曜日金曜日がブログの更新日ですが、今日は「浜下り」という行事の日なので、明日の火曜日更新を前倒しして今日更新しています。

 

先週は「浜下り」に関連した「アカマタ伝説」を紹介しました。今回は行事としての「浜下り」についてお話ししましょう。

 

バックナンバー

「浜下り」の行事に関わるアカマタ伝説と呼ばれるものがあります。美しい娘のもとに突然現れた男。娘は、面識のないその男との間に子どもを作ってしまいました。しかし、その男の正体はヘビのアカマタだったのです。

⇒【浜下りとアカマタ伝説

 

「浜下り」用お菓子として、マルキヨ製菓は「三月菓子」や「よもぎもち」を製造しています。これらのお菓子を写真たっぷりで紹介しています。

⇒【「三月菓子」と「よもぎもち」

 

浜下り

「浜下(はまくだ)り」。沖縄の言葉だと「ハマウリ」や「ハマウイ」と発音します。

 

この行事に関連した【アカマタ伝説】において、蛇であるアカマタの子どもを身ごもった娘は、潮水に浸(つ)かる事で体内の蛇の子どもを排出し、難を逃れました。

 

「体内の汚れをそぎ落とす」ため潮水に浸かるわけですが、これにならって旧暦3月3日になると女性が海や川へ足を運び、海水や川水を浴びて「みそぎ」を行うようになりました。

 

新暦3月3日には女の子をお祝いする「ひな祭り」がありますよね。もとをただせば、この「ひな祭り」も中国由来の「みそぎ」の行事でした。川に入って、体についている悪いものをそぎ落とすのです。

 

日本にこの風習が輸入されると、川に入るのは寒いということで、紙で出来た「人形(ひとがた)」を身代わりにして「みそぎ」を行います。その人形が雛人形の期限でもありました。

 

一方、旧暦3月3日に行う「浜下り」では身代わりなど立てません。直接本人が海や川に浸かって「みそぎ」を行います。去年の浜下りの日は最高気温26度でしたので、海に入っても全然問題なかったでしょう。

 

海に入るといっても、現代の「浜下り」は浜辺で潮干狩りをするのが定番です。弁当などを用意し、家族で海に行き、潮干狩りをしたり軽く泳いだり。楽しみながら海水に触れれば、それで「みそぎ」をしたことになるのです。

 

シーミーは家族でご先祖様のお墓へ出向き、お墓の前でご馳走を食べたりするピクニック的な行事と捉えられる事があります。浜下りもまた、家族で海へ出向くピクニック的な行事なのです。

 

しかし、今年(2025年)の旧暦3月3日は最高気温18度、最低気温13度。この気温で風の強い浜辺で潮干狩りしたり、海に入るのは絶対寒いですよね。今日「浜下り」を行うなら、浜辺に立ち寄り、軽めに海水に触れるだけがいいかもしれませんね。

 

毎年沖縄県内の旧暦3月3日のニュースでは、子ども達が潮干狩りしている様子や海に出向いた家族にインタビューする様子が放送されています。今日の寒さでそのような映像が撮れるのか、気になるところです。

 

サングヮチャー

「浜下り」はピクニック気分で潮干狩りなどをすると言いましたが、地域によっては儀式を行うところもあります。

 

例えばうるま市にある平安座島(へんざじま)では旧暦3月3日、地域の人が浜辺に集まり儀式を行います。琉装した人々が音楽を演奏し、海産物を海に捧げ、魚の御神輿をかついで海を渡り、近くの島まで練り歩きます。

 

海に向かって琉球舞踊を奉納することで、ニライカナイに島の繁栄と大漁を祈願する豊漁祈願の儀式です。また、女の子の健やかな成長を願う儀式でもあります。この儀式を「サングヮチャー」(三月遊び)と呼び、旧暦3月3日から3日にわたって行われます。

 

「サングヮチャー」は宜野湾の一部地域でも行われていますが、こちらは公民館に集まった女性が歌に合わせて踊りを踊ったりします。地域によって、いくつか形式の違った「サングヮチャー」があるのです。

 

サニツィ

「浜下り」は宮古では「サニツィ」と呼びます。八重山では「サニズ」、竹富島では「サニチヨイ」、黒島では「サニジ」と、地域によって色々な呼び方があります。

 

宮古島には池間島という離れ小島があり、池間大橋を渡って行く事が出来ます。池間島の海岸北側には「八重干瀬(ヤビジ)」という巨大なサンゴ礁群があり、ダイビングやシュノーケリングのスポットとしても有名な場所です。

 

周囲が25kmもある広大な場所で、普段は海面下にあるサンゴ礁郡は海に潜らないと見る事は出来ません。ですが、旧暦3月3日ごろは海面上に姿を現します。ごく一部の時期しか現れないため、「幻の大陸」とも呼ばれています。

 

その「幻の大陸」でも「浜下り」(サニツィ)が行われます。「幻の大陸」が現れると、「みそぎ」を行う女性が上陸し、海水を全身に浴びて体を清めます。そして、ニライカナイにいると言われる海の神様に感謝の祈りを捧げます。

 

祈りを捧げた後、海産物を採り、潮が満ち始めると再び体を清め、神様に感謝してその場を離れます。

 

最近は『八重干瀬ツアー』という名称で、平良港から八重干瀬に向けての観光船が出航したり、八重干瀬でのダイビングが体験できるツアーがあります。かつては浜下りを見学するツアーもあったのですが、コロナ以降は中止になったりしているようです。

 

海へ行けなくても

高齢者や病人など、体が不自由などの理由で直接海に出向く事が出来ない人達でも、浜下りを行う事ができます。海に出向いた人が砂や潮水を持ち帰り、家から出る事が難しい人達にそれらを触れさせる事で、「みそぎ」を行った事にするのです。

 

今年(2025年)の浜下りの日はかなり寒いので、海へ出向く人は少ないかなと予想します。そんな時は

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マルキヨ製菓の「三月菓子」や「よもぎもち」を食べ、気分だけでも「浜下り」を味わいましょう。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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