スタッフブログ

十五夜

2024年09月13日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。台風が近づいているはずですが、午前は青空も見えていい天気です。ただ、雨の予報が出ていますので、ここから天気が崩れることでしょう。

 

台風の進路予想も少しずつ沖縄本島の北側にズレているため、当初の予想より台風の影響は大きくはなさそうです。とはいえ台風は台風。今後の天気予報や空模様をチェックし、必要な対策をしましょう。

 

今日は旧暦8月11日。今日までは「シバサシ」という行事の期間で、特に昨日が行事メインの日でした。マルキヨ製菓としてはすでにこの行事用お菓子は作り終えていますが、4日後には次の行事「十五夜」がやってきます。

 

今回はその「十五夜」についてのお話です。

 

1000年以上続く行事

十五夜は旧暦8月15日の行事になります。この時期の月は美しく映え、そんな月を眺めながらお酒を飲んだり月見団子を食べたり。現代における「十五夜」はそんなイメージだと思いますが、もともとは中国の宮廷行事でした。

 

時代は中国が唐(618年~907年)だった頃までさかのぼります。当時の唐では「中秋節」と呼ばれる観月会が行われており、それが日本へ伝わってきたのが平安時代。今から約1200年も前になりますので、非常に歴史のある行事という事になります。

 

日本におけるこの行事は、まず貴族など身分の高い人達の間で広まって行きました。一般庶民にこの行事が広がるのはもう少し先の話となります。「まず、貴族で広まり、後に庶民へ広まる」は「中国から来た行事あるある」ですね。

 

平安時代の貴族達は池に舟を浮かべ、その舟から水面に映った月を見て楽しんでいました。「直接月を眺めろよ」というツッコミはいったん置いておきましょう。

 

盃に酒を入れ、そのお酒に反射して映り込む月を見ながらクイッと飲む。さらに一句詠み上げたり、楽器を演奏したりと、貴族なりの優雅な楽しみ方を堪能していたようです。

 

そんな「月を愛でる」行事が一般庶民に広まるのは、なんと江戸時代になってからです。作物の収穫祭とも結びつき、美しい月を豊作の象徴として鑑賞する。そして、お団子などのお供え物をして感謝や祈りを捧げるようになったのです。

 

特に芋の収穫を祝う事もあったため、旧暦8月15日に見られる月の事を「芋名月」と呼び、その呼び方は今でも継承されています。

 

沖縄における十五夜

沖縄では「ジューグヤ(十五夜)」の事を「ウチチウマチー(お月お祭り)」とも言います。昔の琉球ではその日、仏壇に線香をあげたあと、ウタキ(神の降り立つ場所)に足へ運びます。そこで、その年の収穫を感謝し、翌年の豊作を祈願するのです。

 

現代ではウタキに足を運ぶ事はありませんが、仏壇のある家庭はご先祖様に線香をあげウートートーし、一緒に美しい月を眺める気持ちを持つといいでしょう。

 

十五夜当日、仏壇やヒヌカンを祀っている所に

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「ふちゃぎ」という独特のお餅をお供えしたりします。沖縄の人にとっては昔からある見慣れたお餅なのですが、県外の人からするとかなりインパクトのあるお餅のようです。マルキヨ製菓はこの「ふちゃぎ」や

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「みたらし団子」を行事用お菓子、特に期間限定販売のお菓子として、来週リリースする予定です。次回のブログでは、これらのお菓子を紹介しますのでお楽しみに。

 

沖縄で十五夜当日、地域によって綱引きをしたり踊りを披露したりします。特に糸満で行われる大綱引きは有名で、今年(2024年)も十五夜当日の9月17日に行われます。

 

糸満は漁港の栄える地域でもあります。五穀豊穣、大漁祈願、家内安全、無病息災などを願い、大綱引きの結果で今後の吉凶を占います。道ジュネーなども行われますので、興味のある方はネットでチェックしてみるといいでしょう。

 

現時点の天気予報で、この1週間唯一の晴れが十五夜の日となっています(その日以外は雨マーク)。十五夜当日が無事に晴れ、大綱引きや道ジュネーが盛大に行われる事を期待しています。

 

満月になるとは限らない

沖縄では多くの行事を旧暦基準で行う事は周知の事実ですよね。県外だと旧暦で行事を行う事はあまりないのですが、「十五夜」は全国共通で「旧暦8月15日」に行います。

 

その理由は簡単で、旧暦は「月の運行を基準に決められた暦」だからです。「必ず」というわけではありませんが、旧暦の1日は新月、旧暦の15日は満月になります(ただし、前後にズレる事も)。

 

今年(2024年)は旧暦8月15日ではなくその翌日が満月になります。とはいえ、旧暦8月15日は「満月直前」で美しく映えているはずなので、いい天気で月がはっきり見える事を祈りましょう。

 

「中秋の名月」と「仲秋の名月」

毎月旧暦の15日は満月(あるいは満月に近い月)になりますが、特に旧暦8月15日の月は空気が澄んでいるため、月が美しく映え「中秋の名月」と呼ばれます。

 

旧暦の世界では7月8月9月が「秋」になり、3ヶ月ある秋のうち真ん中の「8月」は「中秋」と呼ばれます。なので、旧暦8月の満月のことを「中秋の名月」と呼ぶのです。一方で「仲秋の名月」と表記する事もありますが、けして間違いではありません。

 

旧暦では7月を「初秋」、8月を「仲秋」、9月を「晩秋」という呼び方もあるため、旧暦8月15日の満月を「仲秋の名月」と呼ぶのです。

 

「中秋の名月」と「仲秋の名月」。このブログを読んだ方は、その違いを頭に入れておきましょう。

 

次回のブログでは、「十五夜」用のお菓子として

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「ふちゃぎ」と「みたらし団子」(写真は過去のもの)を紹介する予定なので、お楽しみに。

 

このブログを書き始めの時は青空も広がって晴れていましたが、今はどんより雲が空一面を多い、ザーザー雨が降っています。沖縄の天気は短時間で一気に変化する事が多いです。

 

雨一粒も降っていなかったのに、10秒後にはどしゃぶりに遭遇するという経験を何度もしています(5日前の日曜日にもありました)。台風の影響もありますので、沖縄で外出する際は晴れていても傘を携帯する事をオススメします。

 

来週、沖縄の皆さんがいい形で「十五夜」を過ごせるよう、美味しいお菓子をたくさん作りたいと思います。

 

今回はこの辺で。

 

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