旧盆①
2024年07月9日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。毎日の暑さに耐えながら、今日も仕事を頑張っているところです。ふと、「ここ数時間、水分とっていないな」と思ったら、めんどくさくてもさんぴん茶やお水を飲むように心がけています。
周りにも軽い熱中症にかかってしまった人がいます。深刻な状況にならないよう、自分自身でしっかり対策をしていきましょう。
マルキヨ製菓三大忙しい行事の1つ「旧盆」が、約1ヶ月後に迫ってきました。非常に大きな行事なので、この1ヶ月はこの行事について色々とお話ししていく予定です。
ウヤファーフジ(ご先祖様)がグソー(あの世)から戻ってくる「旧盆」。その日に向け、失礼がないようしっかりと準備をしておきましょう。
2024年旧盆の日程
沖縄は旧暦で盆を行いますので、本土とは日程が違います。まずは今年(2024年)の旧盆の日程を確認しておきましょう。
新暦8月16日[旧暦7月13日](金):ウンケー
あの世からご先祖様が、こちらの世界に降りてくる日です。仏壇周りを整理しお供え物をして、丁重に迎え入れましょう。
新暦8月17日[旧暦7月14日](土):ナカビ
こちらの世界にいるウヤファーフジと、一緒に過ごす日です。家族や親戚らと、ご先祖様の話をして盛り上がりましょう。
新暦8月18日[旧暦7月15日](日):ウークイ
ご先祖様が再びあの世へ還っていく日です。ウチカビを燃やしたりして、丁重に送り出しましょう。
今年は8月16日~18日が旧盆の期間となっています。まだ1ヶ月ほどありますが、慌てて旧盆の準備に取りかかる事がないよう、今からしっかり旧盆に向けた計画を立てておきましょう。
母を助けるために
「盆」は仏教行事である「盂蘭盆会(うらぼんえ)」という言葉から来ています。この行事は地獄に墜ちて苦しむ者に対し、苦しみを取り除くための供養行事です。仏教とは約2500年前、お釈迦様を開祖として誕生した宗教です。
お釈迦様は紀元前5世紀頃、インドで生まれたと言われています(正確な生没年は不明)。悟りを開いた彼の元に、多くの人が弟子入りを志願。釈迦は弟子達に自分の教えを伝え、その教えが時と共に広がり、世界三大宗教の1つ「仏教」へと発展しました。
釈迦の弟子の1人に目連(もくれん)という人物がいました。目連の母親は自己中心的な性格で、周りの人たちに多くの迷惑をかけていました。彼女は死後、その生前の悪行が原因で「餓鬼道」という所へ落とされてしまいます。
仏教の世界では死後、「天道」「人間道」「修羅道」「畜生道」「餓鬼道」「地獄道」のいずれかに輪廻転生すると考えられています。目連の母親が落ちた「餓鬼道」は、生前に自己中心的で欲深い者が落とされる世界です。
食欲はあるのに何も食べる事が出来ず、渇きを感じるのに何も飲むことが出来ない。常に飢えと渇きに苦しみ続ける世界が「餓鬼道」です。彼女はそこで逆さづりにされ、ずっと苦しみ続けました。
目連は自身の持つ神通力で、母親が餓鬼道へ落とされた事を知ります。そして神通力を用いて、母親へ食べ物を与えようとするのですが、母へ送ったはずの食べ物は食べる直前に火がついて燃えてしまい、さらに母を苦しめました。
どうしても母親に食べ物を与える事が出来ない目連は、師匠であるお釈迦様に相談する事にしました。
釈迦からのアドバイス
目連は師匠である釈迦に「餓鬼道に落ちた母親を助けたいが、うまく助ける事ができない。どうすればよいか?」と尋ねました。弟子のその質問に対し、釈迦は次のように答えます。
「安居(あんご)の最後の日、母と同じ苦しみを持つ全ての比丘(びく)に食べ物を施しなさい」
「安吾」とは、個々で行動していた僧侶達が特定の期間に集まり、集団で修行する期間の事です。また、「比丘」とは修行僧(男)を指す言葉になります。
「安吾の最後の日」は修行の最終日にあたるため、僧侶達は疲れ果て空腹と渇きでボロボロの状態です。自分の母親だけでなく、疲れ果てた彼らにも施しを与えるようにというのが、釈迦のアドバイスです。
目連はそのアドバイスに従い、修行を終えた僧侶達に食べ物や飲み物、寝床などを提供しました。それらの施しを受けた僧侶達は大変よろこび、その彼らの喜びが餓鬼道まで伝わる事によって、目連の母親は苦しみから脱する事が出来たのです。
釈迦が目連に伝えたのは「自分の身内だけではなく、多くの人を救う気持ちで行動しなさい」という教えだったようです。
ちなみに「安居の最後の日」は「解夏(げげ)」とも呼ばれ、それが旧暦7月15日になります。そう、この日は旧盆の最終日「ウークイ」にあたる日なのです。
沖縄のウークイで見られる風習
目連は餓鬼道へ墜ちた母親を助けるため、釈迦の教えにしたがい身内以外の人にも施しを与えました。実はこれと同じ行動を、沖縄の人もやっている事をご存じでしょうか?
沖縄の旧盆は、ウンケーの日に「自分のご先祖様」を迎え入れ、おもてなしをして、ウークイの日に丁重にグソーへ送り出す。そんなイメージが強く、身内のご先祖様以外に何かやっているという意識はない人も多いでしょう。
しかし、意識がなくても「ある行為」が、ご先祖様以外の人にも手をさしのべているのです。旧盆の最終日ウークイの日、ご先祖様が好きだったお菓子や食べ物を風呂敷などで包んで玄関先に置いたりしますよね。
実はその行為、身内のご先祖様だけでなく、近くにいる成仏しきれていない霊に対しても施しを与える行動にもなっているのです。この風習のおかげで、我々は意識せずともお釈迦様の教えを実践しているというわけです。
ウークイの日、ご先祖様に手を合わせ送り出したあと、近くにいるかもしれない霊に対し、ウートートーするのもアリだと思います。
きたる旧盆に向け、マルキヨ製菓はその準備でかなり忙しくしています。来月やってくる旧盆、皆さんがいい形でご先祖様をお迎え出来るよう、お供えお菓子の面で頑張っていきます。
沖縄の行事を支えるマルキヨ製菓のお菓子達をよろしくお願いします。
今回はこの辺で。
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