旧盆④
2024年07月23日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。もうすぐ8月に突入というこの時期、那覇では過去最高気温を記録したりと、相変わらず暑い毎日が続いています。熱中症には十分気をつけましょう。
マルキヨ製菓は「旧盆」の準備でめまぐるしい毎日を過ごしています。この行事まで1ヶ月を切っていますので、スタッフ一同頑張っているところです。
今回も旧盆にまつわるお話をしていこうと思います。
バックナンバー
釈迦の弟子の1人、目連は飢えと渇きで苦しむ餓鬼道へ墜ちた母親を救うために奮闘していました。釈迦のアドバイスにしたがい、多くの人にも施しを与える事で、母親を苦しみから救うことが出来ました。
⇒【旧盆①】
「盆」という行事は中国から日本に伝わったのが、今からなんと1400年以上前のこと。身分の高い人の間で行われていたこの行事が、一般庶民にまで広がるのは江戸時代になってからです。
⇒【旧盆②】
エイサーの創始者として知られる袋中上人(たいちゅうしょうにん)。彼は福島県出身ですが、明へ渡るために琉球に訪れました。その際、琉球発展のために多方面で活動しました。
⇒【旧盆③】
エイサー
エイサーのルーツとなる踊りは、袋中上人の故郷である福島県の「じゃんがら念仏踊り」だと、前回お話ししました。袋中上人がこの踊りに経文をつけたものが、エイサーの起源となっています。
では、「エイサー」という言葉の起源は何しょう? かつては、「おもろさうし」にその記述がある集団舞踊「ゑさおもろ(エサオモロ)」が「エイサー」という言葉の由来であると言われていました。
沖縄最古の古謡集である「おもろさうし」は、16~17世紀に琉球王府によって編纂されました。本土の歌謡や和歌とは異なる独特な音階の謡(うた)が収録されており、それらは琉球独自の文化となっています。ちなみに「おもろ」は「歌謡」を表す言葉です。
この「おもろさうし」の中に「ゑさおもろ」という記述があり、それが表す踊りもまたエイサーにつながると言われています。そこから、「エイサー」という言葉は「ゑさおもろ」に由来するのでは? と言われていました。
現在、琉球芸能研究者の多くはこの説を否定しています。では、「エイサー」という呼称はどこから来たのでしょうか? 「エイサー」は福島県の「じゃんがら念仏踊り」がルーツだと言いましたが、この「念仏踊り」というのが1つのキーワードになります。
「七月念仏」という念仏歌謡があり(他にも「孝行念仏」「無蔵念仏」「かなし念仏」等がある)、その歌詞の中に次のような囃子詞(はやしことば)があります。
「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」
「囃子詞」とは、リズムに合わせて歌や踊りの調子を整えたり、盛り上げたりするためのかけ声の事で、その言葉自体に意味はありません。
「七月念仏」の歌詞の中に出てくる囃子詞「エイサー」が、その踊りの呼称「エイサー」になった… こちらの説が、現在強く支持されています。とすれば、「エイサー」という言葉自体は特に意味がない事になってしまいます。
沖縄県民の多くが熱狂する「エイサー」。その言葉に特に意味は無いというのも面白いかと思います。ちなみに明治時代の新聞には「ヤイサー」や「エンサー」と記述されていたようで、今の「エイサー」という言葉が定着したのは割と最近のようです。
京太郎
「京太郎」と聞いた時、「誰?」という人が多いかと思いますが、沖縄の人なら「あぁ、チョンダラーね」という人もいるでしょう。そう、「京太郎」は「チョンダラー」の事なのです。
袋中上人が琉球に滞在していたとき、福島の「じゃんがら念仏踊り」に経文をつけ、エイサーの起源となる踊りを創作しました。その踊りを実際に踊って広めた団体は、本土から琉球に渡ってきた念仏僧と呼ばれる人達でした。
彼ら念仏僧達は、例えば親孝行を説いた「継母念仏(ママウヤニンブチ)」の念仏歌も創作しています。その内容は、現代のエイサーでも歌い継がれています。
エイサーを見ていると、踊る集団の中でひときわ目立つ存在があります。白塗りメイクと面白い動きで笑いを誘う「チョンダラー」で、漢字では「京太郎」と書きます。
「京太郎」は「京からやってきた者」という意味であり、特定の個人をさしているわけではありません。一方で、実は「京太郎」という人物が存在し、念仏踊りなどの芸事を創作したという説もありますよ。
「チョンダラー」は面白い格好をしていますが、見た目とはうらはらにその役割はとても重要で、実力者しかなれない踊り手です。
全体の流れをとらえつつ、踊りのリズムやその場の空気を乱さずに、周りとは違った動きで場を盛り上げる。まさに実力ある者だけが場を盛り上げられる、非常に重要な役割というわけです。
時には滑稽な踊りで、時にはダイナミックな踊りで、時には観客にちょっかいを出して盛り上げるチョンダラー。チョンダラーを見る機会があれば是非、その動きに注目して下さい。
今年も開催「全島エイサーまつり」
沖縄夏の風物詩ともいえる「エイサー」ですが、沖縄県内でエイサーがらみのイベントはたくさんあります。特に沖縄で最大規模のエイサーイベントが「全島エイサーまつり」です。
コロナで一時期、開催中止になっていた時期はありますが、今年(2024年)は開催を予定しています。例年、旧盆終了後最初の週末に行われますが、今年もその日程で開催予定です。
新暦8月18日(日)に旧盆最終日のウークイを迎えたあと、23日(金)から25日(日)までの3日間で開催。初日の道ジュネーに始まり、最終日に沖縄市コザ運動公園で行われる各団体のエイサー披露は非常に盛り上がります。
私もコザまで見に行った事あります。大勢の人が盛り上がり、熱気がすごく、その場にいるだけで自分自身のテンションも上がりましたね。興味がある方は是非「全島エイサーまつり」で検索してみてください。
少しずつ旧盆が近づいていますので、仏壇周りやお墓の掃除をいつするかなど悩む時期でしょう。お供えお菓子は是非
マルキヨ製菓の商品をよろしくお願いします。台風が近づいており、これから天気がかなり崩れるようです。暑さだけでなく、雨風にも気をつけてお過ごし下さい。
今回はこの辺で。
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