旧盆⑥
2024年07月30日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。最近降っていた雨もあがり、本格的に暑さが厳しさを増しています。そして、気がつけば明日で7月も終わり。マルキヨ製菓三大忙しい行事の1つ「旧盆」のある8月は目の前です。
タフな8月を乗り切るためにも、日々仕事を頑張っています。今回で7月最後のブログ更新となりますが、お盆に関連した話を進めていきたいと思います。今回は「お盆玉」に関する最新情報をお届けします。
バックナンバー
釈迦の弟子の1人、目連は飢えと渇きで苦しむ餓鬼道へ墜ちた母親を救うために奮闘していました。釈迦のアドバイスにしたがい、多くの人にも施しを与える事で、母親を苦しみから救うことが出来ました。
⇒【旧盆①】
「盆」という行事は今から1400年以上も前、中国から日本に伝わりました。身分の高い人の間で行われていたこの行事が、一般庶民にまで広がるのは江戸時代になってからです。
⇒【旧盆②】
エイサーの創始者として知られる袋中上人(たいちゅうしょうにん)。彼は福島県出身ですが、明へ渡るために琉球に訪れました。その際、琉球発展のため多方面で活動しました。
⇒【旧盆③】
「エイサー」という言葉は、ある念仏歌謡の歌詞に出てくる囃子詞(はやしことば)「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」から来ています。
⇒【旧盆④】
踊りながら太鼓を打ち鳴らしたりして念仏を唱えることで、この世の苦しみから解放される「踊り念仏」。そこから宗教色が薄れ「念仏踊り」となり、現代の「盆踊り」につながります。
⇒【旧盆⑤】
お盆玉の起源
2024年の調査によると(調査対象4812人)、「お盆玉を知っていますか?」の質問に「知っている」と回答した人は27.2%でした。去年の同じ調査では27.8%なので、「お盆玉の認知度」に関して、大きな変化はないという事になります。
「お盆玉」とは、盆の時期に親戚を訪れた子供達へ渡すお小遣いのことです。正月の時期に渡すのは「お年玉」で、こちらの認知度は100%に近いと思います。それに比べ「お盆玉」の認知度は3割にも満たず、まだまだ世間には知られていない風習のようです。
この「お盆玉」は約10年前から少しずつ日本で広まっています。その起源は形県や青森県など、東北の一部地域にあったとされる風習だと言われています。
「丁稚奉公(でっちぼうこう)」とは、商いをしている家に年間を通して奉公する幼少の子どもの事を言います。彼らが実家へ里帰り出来るのは、基本的に盆と正月の年2回だけでした。現代でその労働環境なら、すぐ労基に駆け込むべきですね。
東北の一部地域では、丁稚奉公が盆の時期に実家へ帰省する際に雇い主が彼らに衣類や下駄などを渡す風習があり、それを「お盆玉小遣い」と呼びました。やがて昭和になると、物品ではなくお金を渡すようになりました。
この東北の一部地域にあった風習が、現在の「お盆玉」の起源だと言われています。ただし、お盆玉の起源に関しては「諸説ある」と付け加えておきます。
お盆玉が広まるきっかけ
この「お盆玉小遣い」という風習を全国的に広めようとした会社が、山梨県に本社を持つ株式会社「マルアイ」さんです。包装資材や文具、ご祝儀袋の製造や販売も行っているマルアイさんは、先のアンケート調査も行っていますよ。
「お盆玉」を商標登録、「お盆玉用ポチ袋」を制作し、2010年からその販売を開始しました。今から14年前の出来事なので、「お盆玉」に関して認知度が3割を超えないのも納得出来ますね。
「お盆玉用ポチ袋」販売当初の売れ行きはイマイチで、「お盆玉」という風習が全国的に知られる事はありませんでした。2014年、日本郵便が「お盆玉用ポチ袋」を取り扱った事がきっかけとなり、少しずつ「お盆玉」という風習の認知度が向上します。
さらにいくつかのTVで取り上げられる事も増えたため、「お盆玉」を渡す風習がある事は日本で知られるようになり、実際にお盆玉を渡す人も増えていきました。ちなみに私は、数年前の「ホンマでっか!?TV」で「お盆玉」の存在を知りましたよ。
お年玉に比べればまだまだ低い認知度ですが、実際に「どれぐらいの人が」「どれぐらいの金額のお盆玉」を渡しているのでしょうか? マルアイさんによる2024年最新版の調査結果をチェックしてみましょう。
お盆玉の相場金額
先ほど言った通り、株式会社マルアイが今年(2024年)行った調査によれば、「お盆玉を知っている人」は27.2%でした(知らない人は72.8%)。知っている人の中でも、今年の夏にお盆玉をあげる予定の人は28.9%でした。
回答者のうち実際にお盆玉をあげる人は約7.9%であり、去年の同じ調査では6.4%でした。+1.5%の増加なので、今後も伸びる事が予想されます。とはいえ、お盆玉をあげる人はおよそ13人に1人なので、お年玉に比べればかなり低いといえます。
「誰にお盆玉をあげるか?」に対しては、「親戚の子ども」(60.6%)、「自分の子ども」(57.5%)、「孫」(50.8%)と、予想通り子どもにあげる割合が高いです。
一方で、「親」(45.8%)、「自分の兄弟姉妹」(40.8%)、「祖父母」(40.3%)という、子供ではない人にお盆玉をあげる回答も多く、ここら辺はお年玉と少し違う印象を持つかもしれませんね。
「あげる金額」に関しては「5000円未満」(約65%)が最も多いですが、1万円以上と回答した人も2割以上いました。特に子供ではなく、自分の親にお盆玉をあげる人の約29%が1万円以上あげると回答しています。
お盆玉を「ぽち袋に入れて手渡す」予定の人は60%で、電子マネーで送金するという回答も約1割ありました。電子マネーによる送金とは、現代らしいですね。10年後はその割合もさらに上がっていることでしょう。
私自身はお盆玉をあげた事はありませんし、沖縄で「お盆玉」をあげた人・もらった人どころか、その話をする人とも会った事がありません。沖縄全体がお盆玉にうといのか、あるいは私の周りにうとい人が多いのかは定かでありません。
ひょっとしたら、沖縄ではまだ「お盆玉」という風習は本土ほど根付いていないのかもしれませんね。今後、この風習がどうなるのか、注目していきたいです。
次回のブログ更新は8月2日。いよいよ、8月に突入です!
旧盆まで3週間をきっており、その準備で忙しいマルキヨ製菓です。今年の旧盆は是非、マルキヨ製菓のお菓子もご先祖様にお供え下さい。
今回はこの辺で。
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