旧盆⑨
2024年08月13日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。毎日の暑さは相変わらずで、ちょっと作業しては汗をかいて、ちょっと外に出ては汗をかいての繰り返し。日々の着替えが、人生最高回数になっています。
先週の土曜日は「旧の七夕」でした。そして、世間では土日月と3連休で、この3連休の間にお墓掃除をしている方をたくさん見ました。皆さん、旧盆に向けての準備をしっかり進めているようですね。
また、今日は8月13日で本土のお盆の初日となります。本土のお盆が終わる頃、入れ替わるように沖縄のお盆、いわゆる旧盆に突入します。
本土のお盆は新暦で行い(一部違う地域もあります)、沖縄のお盆は旧暦で行うのはご存じの通り。旧暦と新暦では1ヶ月近いズレがあるにも関わらず、同じ時期にお盆がやってくるのは何故でしょう?
それは、新暦でお盆を行うところは8月、沖縄のように旧暦でお盆を行うところは旧暦7月で行うからです。今回のブログでは、「新暦のお盆は8月」なのに「旧暦のお盆は7月」である理由についてお話しします。
バックナンバー
釈迦の弟子の1人、目連は飢えと渇きで苦しむ餓鬼道へ墜ちた母親を救うために奮闘していました。釈迦のアドバイスにしたがい、多くの人にも施しを与える事で、母親を苦しみから救うことが出来ました。
⇒【旧盆①】
「盆」という行事は今から1400年以上も前、中国から日本に伝わりました。身分の高い人の間で行われていたこの行事が、一般庶民にまで広がるのは江戸時代になってからです。
⇒【旧盆②】
エイサーの創始者として知られる袋中上人(たいちゅうしょうにん)。彼は福島県出身ですが、明へ渡るために琉球に訪れました。その際、琉球発展のため多方面で活動しました。
⇒【旧盆③】
「エイサー」という言葉は、ある念仏歌謡の歌詞に出てくる囃子詞(はやしことば)「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」から来ています。
⇒【旧盆④】
踊りながら太鼓を打ち鳴らしたりして念仏を唱えることで、この世の苦しみから解放される「踊り念仏」。そこから宗教色が薄れ「念仏踊り」となり、現代の「盆踊り」につながります。
⇒【旧盆⑤】
正月に子供へ渡すのがお年玉なら、お盆に子供へ渡すのが「お盆玉」です。お年玉に比べて認知度の低い風習ですが、どれぐらいの人がどれぐらいの金額を渡すのでしょうか?
⇒【旧盆⑥】
「旧暦の七夕」は、翌週やってくる旧盆に向け仏壇やお墓参りを掃除・片付けする日となります。また、この日は色々な制約を気にしなくてもよい日となります。
⇒【旧盆⑦】
ご先祖様にお供えするためのお菓子やお餅はこちらを参考にしてください。
⇒【旧盆⑧】
月送り
新暦8月16日(金)[旧暦7月13日](月):ウンケー
新暦8月17日(土)[旧暦7月14日](火):ナカビ
新暦8月18日(日)[旧暦7月15日](水):ウークイ
2024年の旧盆の日程は上記となります。本土では新暦8月13日(今日)から15日で盆を行い、16日が盆明けとなります。それと入れ替わるように、沖縄ではその日から旧盆がスタートします。
旧暦だと7月に行うお盆ですが、新暦だと8月に行います(地域によって時期が異なる場合もあります)。何故、旧暦と新暦で1ヶ月の違いがあるのでしょうか?
その理由は主に2つあると言われています。1つは「月送り」、もう1つが「終戦記念日」です。まずは「月送り」について、お話ししましょう。
旧暦で行事を行う事の多い沖縄ですが、普段の生活はもちろん新暦(グレゴリオ暦)に合わせています。この新暦が日本で採用されたのは今から約150年前ですが、それ以前は日本全体で旧暦が使われていました。
その頃のお盆は日本全国、旧暦7月に行っていました。そんな中、明治6年、当時の新政府は現在でも使われている新暦(グレゴリオ暦)を採用します。
ただ、旧暦と新暦では時期的に約1ヶ月のズレが出てしまいます。例えば新暦の8月は旧暦だと7月にあたります。それゆえ、暦が切り替わった直後は全国各地でいろいろな混乱が散見されました。
このブログを更新している今日は新暦8月13日ですが、旧暦だと7月10日になります。確かに、約1ヶ月のズレがあります。改暦当初は「いつもなら7月なのに、暦は8月?」という事で、違和感を持つ人がたくさんいたわけです。
季節的な行事も新暦だと合わないものがあり、混乱するのも無理はありません。それゆえ新暦が日本全国に浸透するまで、少し時間が必要でした。
お盆に関しては、時期的なものも踏まえ「今まで通り旧暦7月にお盆を行う家庭」と、新暦になったからと「新暦7月に合わせてお盆を行う家庭」に分かれました。
新暦7月のお盆は、これまでやっていた旧暦のお盆と時期がだいぶズレてしまいます。そこで、「これまでのお盆の時期に合わせよう」という声が多数あがりました。
旧暦では7月に行っていたお盆を、新暦では8月に行う事にしたのです。そうすれば、これまで行っていたお盆と近い時期にご先祖様を迎え入れられます。この「新暦8月に盆を行う」が日本全国で広く受け入れられました。
このように「行事を1ヶ月先にズラす事」を「月送り」と言います。新暦で行うお盆は、旧暦で行っていた盆の時期に合わせて「月送り」しているというわけですね。
終戦記念日
お盆を新暦8月に行うもう1つの理由が、新暦8月15日の「終戦記念日」です。
ご存じの通り、日本は太平洋戦争で多くの犠牲者を出しました。そこで、8月15日を「戦没者を追悼し平和を祈念する日」と閣議決定し(1982年)、「終戦記念日」が設定されました。
新暦8月15日は戦没者に弔う日であり、戦争で亡くなったご先祖様がいれば、その方達にも手を合わせる事になります。それゆえ新暦8月15日(終戦記念日)をお盆と重ねる事は「ちょうどいいタイミング」なのです。
まとめると、旧暦7月で行っていたお盆を新暦8月で行う主な理由は2つ。1は旧暦で行っていたお盆の時期に合わせるための「月送り」、そしてもう1つは「戦没者の慰霊」です。
今年(2024年)は終戦記念日の翌日がウンケーです。沖縄戦で亡くなったご先祖様は終戦記念日の翌日にこちらの世界へ降りてきてもらい、生きている我々がしっかり手を合わせてウークイの日まで共に過ごしましょう。
日々の暑さに負けず、旧盆に向けてマルキヨ製菓はラストスパートでお菓子作りを頑張っています。今週はご先祖様に色々お供えすると思いますが、マルキヨ製菓のお餅やお菓子も供えていただけたらと思います。
ご先祖様はもちろん、生きている人が食べても喜んでいただけるようなお菓子を頑張って作っていますので、店頭でマルキヨ製菓の商品を見かけたら是非、お買い求めください。
今回はこの辺で。
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