スタッフブログ

旧盆⑩

2024年08月16日

こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。沖縄は今日から旧盆に突入しました。

 

新暦8月16日(金)[旧暦7月13日](月):ウンケー

新暦8月17日(土)[旧暦7月14日](火):ナカビ

新暦8月18日(日)[旧暦7月15日](水):ウークイ

 

今日(ウンケー)はご先祖様を家に迎え入れ、明日(ナカビ)はご先祖様と共に過ごし、明後日(ウークイ)はご先祖様をグソーへ送り出します。

 

マルキヨ製菓は今日も朝からお供え用お菓子を作ったり配達したりしていますよ。今日から3日間、是非

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マルキヨ製菓のお菓子や

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お餅も、ご先祖様にお供えしてください。今回は旧盆に欠かせないアイテム「ウチカビ」についてのお話です。

 

バックナンバー

釈迦の弟子の1人、目連は飢えと渇きで苦しむ餓鬼道へ墜ちた母親を救うため、釈迦にアドバイスを求めました。

⇒【旧盆①

 

「盆」という行事は今から1400年以上も前、中国から日本に伝わりました。当初は身分の高い人の間で行われ、一般庶民が行うようになるのは江戸時代になってからです。

⇒【旧盆②

 

エイサーの創始者として知られる袋中上人(たいちゅうしょうにん)。彼は福島県出身ですが、明へ渡るために琉球に訪れました。その際、琉球発展のため多方面で活動しました。

⇒【旧盆③

 

「エイサー」という言葉は、ある念仏歌謡の歌詞に出てくる囃子詞(はやしことば)「エイサー、エイサー、ヒヤルガエイサー」から来ています。

⇒【旧盆④

 

踊りながら太鼓を打ち鳴らし念仏を唱えることで、この世の苦しみから解放される「踊り念仏」。そこから宗教色が薄れ「念仏踊り」となり、現代の「盆踊り」につながります。

⇒【旧盆⑤

 

正月に子供へ渡すのがお年玉なら、お盆に子供へ渡すのが「お盆玉」です。お年玉に比べて認知度の低い風習ですが、どれぐらいの人がどれぐらいの金額を渡すのでしょうか?

⇒【旧盆⑥

 

「旧暦の七夕」は、翌週やってくる旧盆に向け仏壇やお墓参りを掃除・片付けする日となります。また、この日は色々な制約を気にしなくてもよい日となります。

⇒【旧盆⑦

 

旧盆に向け、ご先祖様にお供えするお菓子やお餅はこちらを参考にしてください。

⇒【旧盆⑧

 

旧盆は旧暦7月に行いますが、新暦で行うお盆は8月に行います。その理由は主に2つ、「月送り」と「終戦記念日」にありました。

⇒【旧盆⑨

 

ウチカビ

旧盆最終日、ウークイの日にご先祖様をグソー(あの世)へ送り出すとき、「ウチカビ」を燃やします。沖縄の人にはすごく馴染みのあるアイテムですが、県外の人にはピンとこないでしょう。

 

「ウチカビ」とは何なのか? そして、その風習はどこから来たのかについてお話しします。

 

尚巴志が三山を統一する前の14世紀ごろから、多くの中国人が琉球へやってきました。特に那覇の久米村という所に住んでいた彼らの勢力は大きく、彼らを通して中国の文化や風習が琉球へと持ち込まれました。

 

昔の中国では「この世にある物を燃やせば、あの世でも使えるようになる」という考え方がありました。例えば故人が愛用していた机を燃やすと、あの世でも使えるようになるわけです。

 

その論理でいくと「お金を燃やせば、あの世でもお金を使える」はずですが、さすがに本物のお金を燃やすわけにはいきません。そこで、紙や藁など燃えやすい素材で「あの世のお金」を作り、それを燃やす事でご先祖様にあの世で使ってもらおうと考えました。

 

この「紙銭を燃やす」という中国の風習は、琉球久米村の士族間でも行われていました。後にその風習が琉球全土へ広まっていきます。この「紙銭」が「ウチカビ」と呼ばれるものです。

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沖縄のスーパーならどこでも販売しているこの「ウチカビ」。沖縄の言葉で「紙」は「カビ」といい、それに銭の型を打ち込んでいる事から「打ち紙(ウチカビ)」と言うようになりました。

 

また、沖縄の言葉で「お金」は「ジン」と言いますので、「紙銭」と書いて「カビジン」と読むこともあります。

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こちらの「ウチカビ」の写真、よく見ると「かびじん」とルビがふられていますよ。

 

1726年に編纂された「四本堂家礼」という資料に、「シーミー(清明)の時に、ウチカビを燃やした」という記述があります。当時、ウチカビを燃やすのは士族までで、一般市民がウチカビを燃やすようになるのは明治になってからです。

 

旧盆に限らず、ご先祖様が関係する行事で(例えば「シーミー」など)「ウチカビを燃やす」のは、ご先祖様に「あの世で使えるお金を渡す」という事です。

 

この「ウチカビを燃やす」という風習が見られるのは、日本の中でも沖縄と奄美の一部地域だけです。ただ、国外では中国や台湾、韓国、ベトナムなどでも「紙銭を燃やす」風習は見られます。

 

中国のウチカビはやけに大きかったり、台湾のウチカビはたくさんの量をガンガン燃やしたりと、国によって「ウチカビ」に個性がありますよ。

 

基本、ウチカビは室内で燃やす事が多いです。外で燃やすと風が少し吹いただけで灰が飛び散り、なかなか大変な状況になります。ボウルに水を引いてその上にアルミホイルなどを敷き、さらにその上でウチカビを燃やしたりします。

 

ただ、マンションなどにお住まいの方は、ウチカビを燃やす際、火災探知機が反応しないよう気をつけて下さい。探知機が反応すると、ご先祖様もあの世に戻りづらくなるでしょうから。

 

ウチカビは5枚1束となっているものが多いです。あの世に送金する1回分のお金の価値は「5万ぐゎん」。「ぐゎん」=「貫(かん)」で、これは銀と銅の重さを基準に決められた単位になります。

 

現代の価値にしますと(計算の仕方はいくつかあるようです)、1束約7500万円とも1億とも言われています。1人1束燃やすと7500万円~1億円をグソー(あの世)に送金している事になるわけです。4人分を燃やせばなんと3~4億円!?

 

あまりお金を持たせすぎると、泥棒に狙われるとも言われるので、ウチカビを燃やす時はほどほどにしておきましょう。最近では「ウチカビ」の事を「火葬通貨」と言ったりもしますね。

 

お知らせ

マルキヨ製菓は土曜日のナカビ、日曜日のウークイも一部スタッフが旧盆に対応します。そして旧盆明けの8月19日と20日はお休みさせていただきます。21日水曜日から通常業務となりますので、よろしくお願いします。

 

本ブログも来週火曜日分はお休みし、来週金曜日からの更新再開となります。今日も朝からスタッフ一同、みなさんがいい形で旧盆を過ごせるよう頑張っていますので、マルキヨ製菓のお餅やお菓子をお供えしていただけたら幸いです。

 

今回はこの辺で。

 

平日は毎日更新。Facebookもよろしくお願いします。

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