旧暦3月3日は潮干狩りをしよう【浜下り②】
2023年04月18日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。もう夏に突入したかと思うほど暑くなっていますね。今日は最高気温27度で天気も晴れ。そろそろ蝉の鳴き声も聞こえてきそうな雰囲気すらあります。
マルキヨ製菓は先週に引き続きシーミー用のお菓子、そして今週土曜日にやってくる「浜下り」の行事に向け、行事用お菓子を製造中です。「シーミー」はご先祖様のお墓へ、「浜下り」は海へ出向く行事です。
どちらも外に出るので、天気が気になるところ。今日は晴れですが、明日以降は少し天気が崩れる予報。今のところ水木金は雨、土曜日は曇りの予報となっています。土日は晴れて欲しいと思いながら、行事用お菓子を準備しているところです。
前回のブログでは、行事「浜下り」に関連した「アカマタ伝説」を紹介しました。今回は「浜下り」という行事そのものについてお話ししますよ。
バックナンバー
美しい娘の前に、突如現れた男。名前も出身も明かさず、男は女を妊娠させてしまいます。娘は母親と共に、男がどういう人物なのか探りを入れます。そして、突き止めた男の正体はなんと蛇のアカマタでした。蛇の子どもを身ごもった娘はどなるのでしょう?
⇒【アカマタ伝説【浜下り①】】
浜下り
「浜下り」と書いて「はまくだり」とも読みますし、沖縄の言葉だと「ハマウリ」や「ハマウイ」と発音したりもします。前回紹介した【アカマタ伝説】では、蛇であるアカマタの子どもを身ごもった娘が、潮水に浸かる事で体内の蛇の子どもを排出しました。
いわゆる「体内の汚れをそぎ落とす」という事で、これに習って旧暦3月3日になると女性が海や川へ足を運び、海水や川水を浴びて「みそぎ」を行うようになります。
新暦3月3日と言えば「ひな祭り」ですが、実はこの行事も中国由来の「みそぎ」の行事でした。「ひな祭り」の場合は、紙で出来た「人形(ひとがた)」を身代わりにして「みそぎ」を行いました。
旧暦3月3日に行う「浜下り」では身代わりなどなく、直接本人が海や川に浸かって「みそぎ」を行います。例年なら旧暦3月3日は4月上旬で、今年だとまだ少し肌寒さが残っていました。しかし、今年はユンヂチのおかげで旧暦3月3日は新暦4月22日で4月の下旬です。
現時点の予報でその日の最高気温は26度なので、海へ出るのに寒さを感じることはないでしょう。当日、海に出てどんな「みそぎ」を行うのでしょうか? 実は何か特別な事をする必要はありません。
体の一部を潮水に浸せばいいので、一般的には弁当などを用意して、家族単位で海に出向き、潮干狩りをしたり軽く泳いだり。それだけでいいのです。楽しみながら海水に触れれば、それで「みそぎ」をしたことになるのです。
シーミーは家族でご先祖様のお墓へ出向いてご馳走を食べたりするピクニック的な行事と捉えられる事がありますが、浜下りもまた家族で海へ出向くピクニック的な行事なのです。
毎年沖縄県内の旧暦3月3日のニュースでは、子ども達が潮干狩りしている様子や海に出向いた家族にインタビューする様子が放送されています。沖縄ではこの時期の風物詩とも言える行事、それが「浜下り」なのです。
今年の「浜下り」で海へ出向く予定の皆さんは是非
マルキヨ製菓の「三月菓子」や「よもぎもち」も持って行って下さい。
「三月菓子」がこの行事用お菓子としても有名ですが
「よもぎもち」も行事用お菓子の1つなので、よろしくお願いします。
「浜下り」の儀式
「浜下り」はピクニック気分で潮干狩りなどをすればいいと言いましたが、地域によってはしっかりとした儀式を行うところもありますので、それも紹介しておきましょう。
うるま市にある平安座島(へんざじま)では旧暦3月3日、地域の人が浜辺に集まります。琉装した人々が音楽を演奏し、海産物を捧げたり、魚の御神輿をかついで海を渡り、近くの島まで練り歩きます。
これは「みそぎ」というより、海に向かって琉球舞踊を奉納する事で、ニライカナイに島の繁栄と大漁を祈願する豊漁祈願の儀式です。これは「サングヮチャー」(三月遊び)と呼ばれ、旧暦3月3日から3日にわたって行われます。
「サングヮチャー」は宜野湾の一部地域でも行われていますが、こちらは公民館に集まった女性が歌に合わせて踊りを踊ったりします。地域によって、いくつか形式の違った「サングヮチャー」があります。
近年はコロナによる影響で、「サングヮチャー」が中止になるケースが多かったです。今年はどうなるか、気になる方は調べてみましょう。
サニツィ
「浜下り」の事を宮古では「サニツィ」、八重山では「サニズ」、竹富島では「サニチヨイ」、黒島では「サニジ」と、地域によって色々な呼び方があります。
宮古島の北側にある池間島、その北側には「八重干瀬(ヤビジ)」という巨大なサンゴ礁群があります。周囲が25kmもある広大な場所で、ダイビングやシュノーケリングのスポットとしても有名な場所です。
この珊瑚礁群は普段海面下にあり、海に潜らないと見る事は出来ませんが、旧暦3月3日ごろは海面上に姿を現します。ごく一部の時期しか現れないため、「幻の大陸」とも呼ばれています。その「幻の大陸」でも「浜下り」(サニツィ)が行われます。
「幻の大陸」が現れると、「みそぎ」を行う女性が上陸。海水を全身に浴びて体を清め、ニライカナイにいると言われる海の神様に感謝の祈りを捧げます。その後、海産物を採り、潮が満ち始めると再び体を清め、神様に感謝してその場を離れます。
数年前までは『八重干瀬まつり』という名称で、平良港から八重干瀬に向けての観光船が出航したり、八重干瀬でのダイビングや浜下り体験ツアー的なものがありましたが、コロナの影響などもあり、現在は色々と状況が変わっているようです。
『八重干瀬まつり』や「ダイビングツアー」に興味ある方は、自分が訪れたい時期にそれらが開催されているのか調べておきましょう。
海へ出向けない場合の「浜下り」
高齢者や病人など、体が不自由などの理由で直接海に出向く事が出来ない人達でも、浜下りを行う事ができます。海に出向いた人が砂や潮水を持ち帰り、家から出る事が難しい人達にそれらを触れさせる事で、「みそぎ」を行った事にすればよいのです。
今年(2023年)は、コロナに対する行動制限がかなり緩和されてますので、沖縄各地で浜下りを行う人が多くなるでしょう。その日の天気が良くなる事を願うばかりです。
浜下りを行う方は是非
マルキヨ製菓の「三月菓子」をよろしくお願いします。次回ブログでは、この「三月菓子」をピックアップする予定なのでお楽しみに。
「シーミー」に「浜下り」、もうしばらくすると「子どもの日」もやってきます。それらの行事用お菓子を作るため、マルキヨ製菓は日々頑張っていますので、店頭でマルキヨ製菓の商品を見かけたら是非、手に取って下さいね。
今回はこの辺で。
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