旧暦12月8日
2022年01月7日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今日は最高気温21度ですが、午前中は天気もパッとしないせいか、気温以上に肌寒く感じました。お昼になると太陽の光も差し込み、外を歩くとけっこう暖かく感じますよ。
気が付けば今日で2022年も1週間。その1週間を積み重ねて、今年もあっという間に過ぎて行くのでしょう。
3日後の1月10日は「ムーチー」という大きな行事がやってきます。マルキヨ製菓は土日もその対応で頑張りますよ。
ムーチー(餅)は賞味期限が短いため、まだ店頭には並んでいません。もうすぐ県内各スーパーで販売される予定ですので、今しばらくお待ち下さい。
前回はムーチーにまつわる伝説をお話ししました。
⇒【ムーチーにまつわる伝説】
鬼と化した兄を退治するため、妹は鉄入りの餅を用意。最終的には兄を崖から突き落とすという、なかなか派手な鬼退治を決行。首里城近くには
実際に鬼が突き落とされた場所もあります。鬼をやっつけた日が旧暦12月8日にあたり、その日に厄払いとして餅を食べる。それが「ムーチー」という行事でした。
今回のブログでは「ムーチー」という行事が行われる「旧暦12月8日」について、お話ししてみたいと思います。
国王が旧暦12月8日にムーチーを食べるよう指示
西暦1735年、当時の琉球国王・尚敬(しょうけい)王が、「旧暦12月8日に、ムーチーを食べるよう」指示を出した記録が残っています。尚敬王は名君としても知られる国王です。
「この年から、十二月庚午(かのえうま)の鬼餅を八日に改定す」
という記録が残っていて、この中に「十二月」「八日」という言葉が見えます。同時に「改定す」という言葉も見える事から、元々ムーチーは旧暦12月8日以外の日に食べられていた事もわかります。
伝説上では旧暦12月8日に鬼退治をした事になっていますが、資料を見る限り、本当は別の日に鬼退治がなされた可能性が高そうです。後々、為政者の都合で旧暦12月8日に行事を行いたいから、鬼退治した日もその日にしようと、情報が書き換えられたのかもしれませんね。
「旧暦12月8日」ですが、実はかなり大きな意味を持つ重要な日となっています。
旧暦12月8日
旧暦12月8日は「事納め(事八日・ことようか)」と呼ばれる日です。いわゆる「仕事納め」という意味ですが、それは人間にとっての話。そこら辺、くわしくみていきましょう。
年を司る神様「年神様(としがみさま)」は、正月に合わせて人間界に降りてきます。この正月に向けて「年越し」や「元日」の準備を始めるのが旧暦12月8日と言われており、その日は「神様にとって事始め」になります。
旧暦12月8日から年を越す準備を始め、年末から年始にかけて色々な神事を執り行い、年越しに関する全ての業務を終えるのが旧暦2月8日。その日は「神様にとっての事納め」となります。
一方で人間にとっては、年末年始は神様を迎え入れるための期間であり、その間は自分達の事は横に置き、神様を丁重におもてなしするための期間となります。旧暦2月8日に神様が人間界を去ると、ようやくそこから自分達の日常が始まります。
つまり、人間にとって旧暦2月8日は「事始め」となります。そして旧暦12月8日になると、再び神様をおもてなしするため、自分達の事はいったん休止。つまり、人にとっての「事納め」が旧暦12月8日というわけです。
旧暦12月8日:「神様にとっての事始め」=「人にとっての事納め」
旧暦 2月8日:「神様にとっての事納め」=「人にとっての事始め」
このようになっていますが、「人間にとっての事納めは神様にとっての事始め」であり、「神様にとっての事納めは人間にとっての事始め」というのも面白いところです。
個人的には人間の活動期間と神様をおもてなしする期間に共通部分があってもいい気はしますが、やはりそれは神様に対して失礼な事なのでしょう。
旧暦12月8日にムーチーを食べる
旧暦12月8日にムーチーを食べるという事は、人間としての事納めの日に「厄払い」をするという事でもあります。神様がやってくるのに、厄払いをする必要があるのかと思う人もいるかもしれません。
実は神と鬼は表裏一体の面もあります。というのも、「鬼」は「荒ぶる神」という側面を持っているのです。旧暦12月8日に神様がやってくるわけですが、荒ぶる神がやってきてしまうと、鬼がやってくる事になるのです。
「鬼」というと、筋肉ムキムキで金棒を持ち、角を生やしているビジュアルをイメージするかもしれませんが、それは仏教における地獄に居る鬼のイメージ。日本には八百万(やおよろず)の神がいて、一部は荒ぶる神、すなわち鬼と化しているかもというわけです。
旧暦の12月8日は中国でも邪気を払う日とされており、琉球のムーチー伝説と結びつけて、「この日にムーチーを食べて厄払いの行事とする」となったのでしょう。
尚敬王が「旧暦12月8日にムーチーを食べる」よう指示をだしたのが、西暦1735年。約300年経った今も、沖縄でこの行事が残り続けているのは面白いですね。
マルキヨ製菓では、今日も朝からフル回転でムーチー作りを頑張っています。店頭にお目見えするのは1月9日の日曜日になります。毎年何万個ものムーチーを作っていますが、今年もたくさん作っています。
とはいえ、売り切れ御免の期間限定商品。コロナウィルス感染者もかなり増加していますので、お買い求めの際はマスク着用や手指消毒など、出来る事はしっかりやってお買い求め下さい。
毎週火曜・金曜更新の本ブログですが、次回更新は1月10日の月曜日になります。ムーチー当日に、2022年バージョンのムーチー各種を紹介する予定です。お楽しみに。
それでは皆さん。コロナに気をつけ、ムーチーを食べて厄払い出来るよう土日月をお過ごし下さい。
今回はこの辺で。
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