トゥシヌユル
2021年02月9日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。先週は「ウガンブトゥチ」という行事でかなり忙しかったマルキヨ製菓ですが、今週は旧正月の準備で忙しくしています。
この記事は2月9日(2021年)に更新していますが、旧暦の世界ではまだ2020年の12月28日です。そう、今は年末の時期なのです。
旧暦の12月は30日までしかないので、2日後の木曜日が大晦日で「トゥシヌユル」と言ったりします。年末・大晦日で連想されるものといえば「大掃除」や「年越しそば」ですよね。
大晦日の大掃除は夕方までに済ませるようにと言われているのをご存じでしょうか? そして、正月飾りの「門松」や「注連縄(しめなわ)」はある神様に由来しているのをご存じでしょうか? 今回はそんなお話をしてみたいと思います。
門松の由来は歳神様
大晦日にやる大掃除は、夕方までに済ませるのが基本となっています。夕方以降に掃除すると、家の中にある福まで掃除すると言われているからです。
掃除するのは禍(わざわい)だけでよいので、旧正月をお祝いする家庭は、大晦日の夕方までには掃除を済ませておきましょう。
大掃除を終えた後は正月飾りを用意します。門松・注連縄(しめなわ)・鏡餅など、家の玄関や仏壇に飾ったりして新年に備えます。
門松の起源は中国と言われ、歳神(としがみ)様と関係しています。恵方巻の関連記事でも登場する歳神様は、その年の福徳を司る神様です。お正月の行事は、歳神様を招き入れ、この1年が良いものになるように願うための行事なのです。
その神様がやってくる方角を恵方と呼び、節分の日にはその方向に向かって巻き寿司を食べる。それが恵方巻でした。
また、歳神様がやってくるのが正月・・・ではなく、実は大晦日。その神様をを迎え入れるための道具が門松というわけです。平安時代には門松を置く習慣があったようですが、それは貴族の間での事。庶民に広まるのは江戸時代になってからだそうです。
そうそう。門松は大晦日でなく、もっと早めに飾っておくこと。大晦日の朝に歳神様はやってくるので、その日に飾るのは失礼になります。前日の29日は9という数字が「苦」を連想させ、縁起が悪いそうです。
なので、今日の28日あたりに門松は飾っておいた方がいいようです。
注連縄の由来は天照大神
門松が歳神様由来なら、注連縄は日本神話に出てくる天照大神(あまてらすおおみかみ)が由来です。
神話によれば、天照大神の弟である須佐之男命(すさのおのみこと)の乱暴ぶりにぶち切れて、天岩戸(あまのいわと)に隠れてしまいました。太陽の女神である天照大神が閉じこもってしまった事で、世界は暗闇で満たされてしまいます。他の神々が天照大神を天岩戸から出そうと、策を講じるわけです。
天照大神が外に出てきて世界に光が戻ると、彼女が再びそこへ入っていかないよう、封印のために岩戸を縛ったものが「注連縄」なのです。
一方、「注連」という言葉は中国由来。中国では、亡くなった方が再び家に入ってくることがないように、縄を水で清めたものを家の入り口におく風習がありました。
天照大神由来の「しめ縄」と、中国のこの風習で使われていた縄が似ていた事から、日本でも「注連」という文字をあて「注連縄」と書いて「しめなわ」と呼ぶようになったのです。
そこから正月飾りの「注連縄」は「悪いものを家にいれないように」という意味を持つようになったのです。門松を立てる事で歳神様を迎え入れ、注連縄をする事で悪いものをよせつけない。
シーサーのそれと同じような意味合いを持っているわけですね。
もう1つ注連縄について。飾る事で「この場所は神様を迎えても良い場所です」という記しにもなっています。「しめ」という言葉は「占(しめ)」から来ているとも言われ、「神様の占有する場所=聖域」を表すのです。
他にも蓬莱(ほうらい)飾りや鏡餅など、いろいろな正月飾りがありますが、それぞれに特有の意味があります。
そしてもう1つ気になるのが「年越しそば」ですよね。沖縄といえば「そば粉」を使わない「沖縄そば」が一般的なそばであり、沖縄県民の多くは年越しそばとして「沖縄そば」を食べたりします。
細長い麺を食べる事で、「幸せが長く続きますように」という縁起を担いでいます。沖縄で「年越しそば」を食べる家庭が増えたのは、本土復帰してからだそうです。そう考えると「沖縄における年越しそば」は、意外と歴史が浅いですね。
ちなみに私は北海道に住んでいた事がありますが、札幌で年越しする時は沖縄そばを食べました。雪の降る北海道で、沖縄そばを食べて年越しをする。機会があれば、またそういう体験をしてみたいものです。
「ナントゥもち」と「紅白巻もち」
というわけで、先月の新暦における正月から約1ヶ月となるこの時期もリリースします。
「ナントゥもち」と
「紅白巻もち」です。正月用の期間限定お菓子ですが、旧暦で行事を行う沖縄なので、もちろん旧正月にもリリースします。
ちなみに沖縄は「正月は年に3回やってくる」と言われています。この旧正月が2回目。3回目も近いうちにやってきますが、その時にまたお話ししましょう。
旧暦では年末という事で、マルキヨ製菓は今週も大忙しです。もう1回言いますが、本当に忙しいです。行事用お菓子だけなら全然問題ないのですが、それと平行して平常のお菓子も作るのが大変なのです。
どうしてもお菓子を作る機械の稼働状況は限られてきますので、その中でどうやってうまく行事用お菓子と平常のお菓子を作っていくか。そこに頭を悩ませつつ、作業を進めていくのです。
美味しいお菓子を届けるため、そして沖縄の行事を支えるため、マルキヨ製菓は今日も頑張っています。
旧暦2020年のブログは今回が最後。次回は2021年元日のブログでお会いしましょう。
今回はこの辺で。
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