シバサシの由来
2015年09月28日
こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。昨日の十五夜、綺麗なお月様を愛でましたか? 沖縄本島では台風の影響が多少ありはしましたが、綺麗なお月様を見ることが出来ました。今日28日も満月となっていますので、夜は天空を見上げて美しくも妖しい月を眺めましょう。
ちなみに私は月を愛でた後、ふちゃぎを食べましたよ。おかげさまでふちゃぎの方も、かなり売れ行き好調でした。シバサシ・お彼岸・十五夜と、わずか1週間で訪れた3つの行事を終え、今はほっと一息している所です。
今回のブログでは、行事ラッシュのため「書こうと思っていたけど、書けなかった」シバサシの由来をお話ししたいと思います。シバサシという行事については、まずこちらを参照にして下さい。
→【 【旧暦8月9日~11日】 シバサシ 】
昔々、沖縄本島南部の南風原(はえばる)の兼城(かねぐすく)という地域に安平田(あひだ)という名前のお百姓さんがいました。ある日、農作業を終えた帰り道の途中、大雨が降ってきました。彼は雨宿りをしようと、近くにあった岩穴の中に入りました。
その岩穴の少し奥にはお墓があり、そのお墓に背を向けて雨がやまないかと待っていた時… 突然、後ろから彼の髪の毛を引っ張るものがいました。何と、奥にあったお墓の石垣から手が伸び、その手が髪の毛を引っ張っていたのです。
驚いた安平田(あひだ)は、すぐにその手を振り払いますが、恐ろしさのあまり、声も出せず、そこから動く事も出来ませんでした。ふと
「驚かしてすいません」
若い女性の声が、お墓の中から聞こえてきました。
さらに驚いて逃げようとする彼に、声は語りかけます。
「私は兼城(かねぐすく)按司(あじ)の娘です。病気で寝ていたのですが、死んだものと思われてしまい、お墓に葬られてしまいました。幽霊ではありません。どうか助けて下さい」
※ 按司(あじ) = 地域の支配者
安平田(あひだ)は、恐ろしいと同時に、ふりほどいたその手に温かさを感じていました。そこで彼は
「わかった。すぐに人を呼んでくる。もう心配しないで」
と言って、兼城(かねぐすく)按司(あじ)のお屋敷へと走っていきました。
屋敷に着くとすぐに事情を説明。話を聞いた(あじ)がお墓へ行き、墓石をどかすと、そこには生きた娘がいました。按司(あじ)は娘を抱きしめると、ススキと桑の枝を束ねた「シバ」を作り、魔除け・厄除けの効能があると言われるそれでお墓の周りをお祓いしました。
娘を助けた按司(あじ)は、その夜、小豆入りの強飯(カシチー)を炊き、死んだと思っていた娘の無事を盛大に祝いました。さらに今後、このような事がないようにと、ススキと桑で作った魔除けの「シバ」を屋敷の四隅や門にさし、マジムン(悪い物)が入ってこないようにしました。
そして百姓の安平田(あひだ)は、助けた事をきっかけにその娘と結婚。娘の命の恩人として、按司(あじ)の婿養子として迎えられました。
娘を助けた日が旧暦の8月10日。それ以来、ススキと桑で作った魔除けの「シバ」を家の周りにさして行う行事「シバサシ」や、小豆入りの強飯(カシチー)を炊を炊いて神仏のお供えし、家族の健康を祈願する行事「八月強飯(カシチー)」が、沖縄本島を中心に広まっていった…
これが「シバサシ」、そして「八月強飯(カシチー)」という行事の由来だと言われています。
ススキや桑は厄除けの効果があるという事は昔から知られていましたが、それが「シバサシ」という行事へ昇華するにいたったエピソードが、今回紹介したお話です。
しかし、お墓から手が伸びてきたら… 自分なら、真っ先に逃げる自信があります。笑
今回はこの辺で。
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