ガジャンビラ
2015年07月13日
こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。先週は台風による影響で、県内の学校や一部施設が休校・休業となりました。週末は多少の風の強さはあれど、台風一過。とくに大きな被害もなく、何よりです。
昨日の日曜日には、甲子園の沖縄予選準々決勝4試合が無事に行われ、ベスト4が決定しました。今度の土曜日は準決勝、そして日曜日に決勝。全国で一早い甲子園出場校が決定します。
この沖縄県予選の行われている球場「セルラースタジアム」から空港に向けて少し歩くと垣花(かきのはな)という地域があり、そこから安次嶺(あしみね)へと抜ける所に「ガジャンビラ」と呼ばれる坂があります。
沖縄の言葉で「ガジャン」というのは「蚊」、「ビラ」というのは「坂」を表しますので、「ガジャンビラ」は「蚊の坂」という意味になります。「蚊の坂」とは、これいかに?
もともとこの一帯にに住んでいた「我謝(がじゃ)」さんという名前から、その坂を「我謝坂(ガジャビラ)」と呼んでいた。そこから転じて「ガジャンビラ」という俗称になった… という説もありますが、「ガジャンビラ」にまつわる面白い伝説がありますので、今回はそれを紹介したいと思います。
昔むかし、沖縄がまだ琉球と呼ばれていた時代。ある時、琉球の貿易船が中国に到着した時の事です。どこからともなく「ブーン…」という音が聞こえてきました。琉球の船乗りが「珍しい音だ」と思い、辺りを見渡すと蚊が飛んでいて、その羽音が「ブーン」という音の正体でした。「これは珍しい虫だ」と思ったその船乗りですが…
今でこそ、沖縄のあちこちで見かける蚊(=ガジャン)ですが、実は当時の琉球には1匹もいなかったと言われています。なのでその船乗りは、中国に来て初めて蚊という虫を目にしたわけです。そこでその船乗りは、琉球への手みやげに、たくさんの蚊を木箱に入れて持ち帰ったのです。
木箱に耳をあてると「ブーン、ブーン、…」という音が聞こえ、船乗りにとっては心地よい音でした。帰りの船の中では、その木箱を耳元に当てては「ブーン、ブーン…」という音に癒されていたそうです。ちなみに私がブーンという音を身近で聞いたら、イライラしますけどね。笑
那覇港に船が到着すると、その船乗りは蚊のたくさん入った木箱を持って、南にある自分の村へと向かいます。垣花(かきのはな)の長い坂道の途中で休憩を取った時、木箱から音が聞こえない事に気づきました。「どうしたんだろう?」と思い、木箱をそっと開けてみました。すると…
「ブーン、ブーン…」と、一斉に蚊が木箱から飛び出していったのです。あわてて木箱を閉じるも、時すでに遅し。これまで琉球には存在しなかった蚊は、こうして国中へと広まっていったというわけです。
それ以来、この坂の事を「ガジャンビラ(蚊の坂)」というようになった…
とまぁ、こういう伝説があるわけです。ちなみにその伝説を裏付けるかのように、1877年に刊行された「沖縄志」という著書の那覇港図には「蚊坂(ガジャンビラ)」という記載があるそうです。
このガジャンビラの近くには、その名も「ガジャンビラ公園」という公園があります。高台にあって那覇を一望できる、なかなかの絶景ポイント。
公園自体も広く、外灯もちゃんと設置されているため、昼だけでなく夜の那覇を見渡せる「夜景スポット」の1つなんです。昼は犬の散歩をする地元の方も多いですが、夜はカップルが多いとか?
近くに来たら、1度はよってみてはいかがでしょう? 「沖縄の蚊は、ここから広まったんだなぁ…」と思うもよし、綺麗な夜景を堪能するもよしです。
来週の今頃には、甲子園出場校が決まっています。実は私の母校もベスト4に残っているので、今度の準決勝・決勝が楽しみなのです!
というわけで、甲子園出場をかけた熱投が繰り広げられているセルラースタジアム、その近くにある沖縄の伝説を紹介してみました。
今回はこの辺で。
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