鬼退治した娘
2022年12月20日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。日曜日は最高気温16度、月曜日は最高気温17度だった沖縄。寒かったですね~。今日は最高気温21度まで上がっているので、相対的に温かく感じている人も多いのではないでしょうか?
木曜日以降はまた、最高気温17~18度と冷え込む日が続くので、体調管理はしっかりしていきましょう。アチコーコーの飲み物を飲んで、体を冷やさないように心がけるといいでしょう。
マルキヨ製菓三大忙しい行事
実は来週、マルキヨ製菓にとって大きな行事があります。それは「ムーチー」。「シーミー」「旧盆」と並び、マルキヨ製菓三大忙しい行事の1つにも数えられている「ムーチー」のため、12月はスタッフ一同フル回転で行事の準備をしています。
旧暦12月8日に行われるこの行事ですが、新暦で言うと今年の12月30日、大晦日前日になります。当然ですが元日には正月用のお餅なども用意する必要があり、かなりタイトなスケジュールゆえスタッフもかなり大変な日々を送っています。
カーサの洗浄、水分の拭き取り、餅をのせた後は丁寧にカーサで包む作業など。これらは全て手作業で行い、それを何万個分もやるので手足や肩・腰、全身に疲労が回ってくるのです。
あまりに大変な行事のため、撤退する業者もいます。実は今年、マルキヨ製菓は過去最高のムーチーの注文数をいただいています。毎年、ギリギリで行事をこなしていますが、今年はこれまで以上にギリギリなのです。
来週は、多くの人にマルキヨ製菓のムーチーを食べてもらうため、スタッフ一同全力で作りますので、行事の日は是非ともよろしくお願いします。
というわけで今回はムーチーにまつわる伝説を紹介したいと思います。毎年、ムーチーの時期にはお話ししてますが、行事前に復習しておきましょう。過去記事に加筆修正してお送りします。
ムーチー伝説
昔むかし、首里の金城という所に兄と妹の2人兄妹(きょうだい)がいました。ある年、妹は結婚して久高島へ渡る事になりました。妹が出て行った後、兄は大里村という所に引っ越していきました。
仲の良かった妹と離れたせいか、兄は大里に移ってしばらくすると鬼になってしまいます。村の家畜や子どもを捕まえては食べてしまうという恐ろしい鬼です。
やがて久高島にいる妹にも「兄が大里で鬼になり、家畜や子どもを食べている」という噂が耳に入ってきました。最初こそ「ただの噂」と思いましたが、気になった妹は噂の真偽を確かめるため、兄の住む大里まで出向きました。
兄が住んでいるという洞窟の中へ入って行くと、家畜の骨が散乱し、鍋の中には人間の子どもが入れられていました。そしてその側には、口が裂け、目は赤く輝き、牙を生やし、赤黒い毛に覆われ、まさに鬼の姿になった兄の姿がそこにあったのです。
お互いの視線が合うと、兄は妹を認識し、妹は恐怖を感じました。しかし、ここで走って逃げてしまえば、捕まって食べられると直感した妹は、兄に向かって「用を足してくる」と言って外に出ようとします。
しかし、兄は「ここでやれ」と言います。「いくら兄妹とはいえ、兄の目の前で用をたす事は出来ない」として、そのまま外へ出ようとします。そこで兄は妹の手首に縄をつけて逃がさないようにしたあと、妹を外へ出しました。
「このまま洞窟に戻ったら、食べられる」。そう確信した妹は外に出て縄をほどくと、大きな石にそれを結び付け、すぐにその場から走り去りました。
洞窟の中で待ってる兄は、縄が石に巻かれてるとも知らず、手ごたえのある縄をひいて「戻ってきたら、食べてやろう」と思っています。しかし、いつまで経っても妹が戻ってこないため、兄は洞窟の外へ。妹が走り去って行く姿が見えたので、すぐに追いかけました。
追いつかれそうになった妹は、サバニ(船)をひっくり返してその中に隠れます。兄はそのサバニの上に立って妹を探しましたが、見つけられずに洞窟へと戻って行きました。
なんとか逃げのびた妹は、鬼になった兄に対し「これ以上、人様に迷惑をかけさせてはいけない」として、自らの手で退治する事を決意します。とはいえ、相手は怪力の鬼。非力な妹が力で勝てるはずもありません。
そこで妹は兄が好きだった餅の中に、鉄を入れて食べさせるという作戦を考えます。「鉄入りの餅」を作った妹は、昔兄妹で一緒に住んでいた金城に兄を呼びよせました。
「スキあらば妹食べてやろう」とたくらむ兄に対し、妹は「綺麗な景色が見える所で、一緒に餅を食べましょう」と、言葉巧みに崖の上へ誘います。そこで妹はまず、自分用の普通の餅を取り出し、パクパク食べます。
そして、兄には「鉄入り餅」を差し出しました。兄はそれを手に取ると、口の中に放り込みました。鉄入りで、なかなか噛み切れない餅に悪戦苦闘する兄。突然妹は着物の前をはだけさせ、陰部が兄に見えるようにしました。
それに気づいた兄は「お前の下はなんだ?」と問うと、妹は「上の口は餅を食べる口。下の口は鬼をかみ殺す口」と言って着物をまくりあげ、下がはだけた状態で兄に迫っていきました。
かつて目の前で用を足すことをこばんだ妹ゆえ、突然の事に動揺する兄。妹はそのまま兄を崖の上から突き落としました。崖から転落した兄は鬼の姿のまま死亡。大里の村には平和が戻りました。
妹が鬼を退治したのが12月8日。沖縄ではその日を「厄払いの日」として、鬼餅(ムーチー)を作って食べるようになりました。
鬼を突き落とした崖は実際にある
首里城から歩いて10分もしない所に、妹が鬼退治をした崖が存在します。
石畳のメインストリートから、横道に入っていくと、突然異世界に入ってしまったような感覚を覚える不思議な場所
そこに、鬼退治の舞台が存在します。そこは内金城御獄(うちかねぐすくうたき)と呼ばれる場所で、妹が兄を突き落とした崖や、兄妹が住んでいた住居跡もあります。
付近は神が宿ると言われる大きなアカギが群生しており、パワースポットとしても知られています。霊感のある人は色々感じるものがあるそうです。私は霊感が全くないので、何も感じませんが。
もし、首里城を訪れる機会があれば、是非、こちらにも足を運んで欲しいですね。首里城からの行き方はこちらのブログを参考にするといいでしょう。
というわけで、今回はムーチーにまつわる伝説をお話ししました。来週はそのムーチーを紹介する予定なのでお楽しみに。
今年も残り11日となりました。年内で出来る事はしっかりこなしておきましょう。マルキヨ製菓は大晦日までお菓子を作ったり、各店舗へ配送したりします。正月の三が日は休業予定なので、よろしくお願いします。
今回はこの辺で。
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