【一日を「ついたち」と読むのは「月立ち」から】 旧暦とユンヂチ(第2回)
2017年06月29日
こんにちは、マルキヨ製菓広報担当の仲宗根です。今回は6月最後のブログ更新、そして明日で6月も終わり。すなわち今年の半分が終わりです… 早いですねぇ。
さて、今回はその続き。月の動きに関連した「旧暦」、そして「ユンヂチ」についてお話ししましょう。
現在、一般に使われている「新暦」と呼ばれる暦は、太陽を基準にしています。それに対して「旧暦」は「月」を基準にして刻まれる暦です。
月について、もう少しだけくわしく解説します。
地球は太陽の周りを回っている(公転している)「惑星」です。水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の8つが、いわゆる「太陽系惑星」と呼ばれる天体です(冥王星は「惑星」からハズれました)。
そして、惑星の周りを回る天体を「衛星」と言います。つまり、月は地球の衛星というわけです。ちなみに水星と金星には衛星がありません。
地球の衛星は月のみで、火星にはフォボスとダイモスという2つの衛星があります。木星にはどれぐらい衛星があるかご存じでしょうか?
【マルキヨ製菓 CM①】
木星は太陽系最大の惑星であり、その重力で引き寄せる衛星は、何と70個近く。次に大きな土星にも65個以上の衛星が存在します。
太陽系全体で衛星の数は170個以上とも言われ、観測技術の発達により、これからも増える可能性があります。
170近くある衛星の中でも、月は非常に特異な衛星となっています。母星である地球に対する大きさの比率が、圧倒的に大きいのです。
170近くある衛星の中でも、月は非常に特異な衛星となっています。母星である地球に対する大きさの比率が、圧倒的に大きいのです。
単純に「大きさ」だけなら、月よりも大きい衛星はいくつかあります。例えば土星の衛星「タイタン」は月の大きさの2倍近くあります。
しかし、タイタンは母星である土星に対する比率は非常に小さく(20分の1以下)、月は地球の大きさの約4分の1もあり、その比率は太陽系惑星の衛星の中では1番となっています。
地球に対して大きな衛星ですから、地球に与える影響も大きくなります。月のDATAを見てみると、地球から月までの平均距離は約38万km。
光の速さが秒速約30万kmですから、地球から月へ行く「光」は1秒以上はかかります(ちなみに、光は1秒で地球を7周半する程の速度です)。
月も地球同様自転をしています。その月の自転周期が約27.3日で、地球のそれ(約24時間)と比べれば非常に長いです。
月も地球同様自転をしています。その月の自転周期が約27.3日で、地球のそれ(約24時間)と比べれば非常に長いです。
我々の住む地球における「1日」というのは、地球の自転(さらに公転)により、地球から見て太陽が同じ位置にくるまでの期間のことであり、約24時間となっています。
我々が月面にいたと仮定すれば、ある時太陽が現れ、やがて沈む。そしてまた、太陽が現れるといった形になります。
月面から見て太陽が同じ位置に現れるまでの期間は、月が27.3日かけて1回転する間に、さらに地球と一緒に太陽の周りを回っている(公転)分も含めることになり、それが約29.5日となっています。
これが「月の1日の長さ」といえるでしょう。
【マルキヨ製菓 CM②】
ここで旧暦の話に戻ります。旧暦は「月の満ち欠け」を基準として、暦を刻んでいます。そして「月の満ち欠け」というのは、これもちょっとややこしいのですが、地球から見て「太陽の光が月に反射して見える領域」となります。
地球と太陽の間に月が入ってくると、地球からは月の陰の部分しか見えませんし(これが新月)、地球から見て月が太陽と反対方向にあると、地球からは月の部分が全て太陽に照らされます(これが満月)。
この「新月 → 満月 → 新月 → 満月 → …」の繰り返されるサイクルにおいて、新月から次の新月までを1ヶ月とするのが旧暦です。従って旧暦の1日は、必ず新月、月がほとんど見えない日なのです。
ちなみに、この新月を「朔(さく)」と言います(満月は「望(ぼう)」)。月の始まりを「月立ち(つきたち)」と呼び、それが転じて「ついたち」と言うようになりました。
この「新月 → 満月 → 新月 → 満月 → …」の繰り返されるサイクルにおいて、新月から次の新月までを1ヶ月とするのが旧暦です。従って旧暦の1日は、必ず新月、月がほとんど見えない日なのです。
ちなみに、この新月を「朔(さく)」と言います(満月は「望(ぼう)」)。月の始まりを「月立ち(つきたち)」と呼び、それが転じて「ついたち」と言うようになりました。
そこで、新月の日にあたる「朔日」を「ついたち」と読むようになります。かつて旧暦を採用していた日本で、月の始めを「一日(ついたち)」と呼ぶのは、「朔日(ついたち)」から来ているのです(「ついたち」で漢字変換すると「朔日」と出ます)。
旧暦をチェックしてみれば分かると思いますが、旧暦における1ヶ月は29日か30日となっています。これは月の太陽に対する位置関係が、先ほど述べた29.5日周期となるからです。
旧暦をチェックしてみれば分かると思いますが、旧暦における1ヶ月は29日か30日となっています。これは月の太陽に対する位置関係が、先ほど述べた29.5日周期となるからです。
地球から見る月は太陽の光の当たり具合で決まりますから、こうして旧暦の1ヶ月が29日、または30日で刻まれていくのです。1ヶ月が29日の月を「小の月」、30日の月を「大の月」と呼びます。
1ヶ月の平均が旧暦では29.5日となりますが、これに12をかけると354日となります。一方、新暦では1年365日。約11日の差が出てしまいます。
3年ぐらいその差が積み重なると、約1ヶ月分のズレが生じることになります。そこで、その差をなくすようにと、「閏月(うるうづき)」という特別な「月」を設定するのです。
約3年に1度、閏月の1ヶ月を加え、1年を13ヶ月にしてしまいます。今年(2017年)の6月23日が旧暦5月29日で、翌日が閏(うるう)5月1日となっています。
その前は3年前の2014年に、旧暦9月の翌月が閏9月となっていました。
私たちが感じる「季節感」は「月」でなく「太陽」からとなります。この作物はいついつに種をまき、いつ回収する。この季節にはこういう行事を行い、あの季節には例えば入学や新学期といった節目がくる。
月も身近な存在ですが、太陽もまた実に大きな存在なのです。その月と太陽の刻む暦を調整するのが「閏月(うるうづき)」であり、これを沖縄の言葉で「ユンヂチ」と言うのです。
宇宙好きな私ゆえ、だいぶ細かく「月の刻む旧暦」についてお話ししてしまいました。「旧暦とユンヂチ」は全3回を予定しています。次回は宇宙を離れ、「ユンヂチに仏壇仏具セールをするのはなぜなのか?」などのお話をしていきます。
最近は暑い沖縄ですが、先日、30分ほど家を出て歩いていた直後に大雨にやられました。たった10分で道路が冠水するほどの大雨でビショビショになっちゃいましたが、家に戻ってくる頃には雨は完全にやんでいました。
沖縄でよく見られる局所的に降る雨で、沖縄の言葉で「カタブイ」と呼ばれます。ホント、少し家を出た時に限って「カタブイ」にやられる…。沖縄の人は「うんうん」とうなずく「沖縄あるある」ですね。
今日は「カタブイ」にやられませんように。笑 今回はこの辺で。
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