生き返る女達
2015年09月7日
こんにちは、ブログ担当の仲宗根です。今朝は雨が降った沖縄、昼はムワッとした感じです。なかなかスカッとしない天気に、気分もちょっと曇りがち。そして9月後半には、一気に行事がやってきます。シバサシに十五夜にお彼岸… ん~、大変だ!
これらの行事については、また来週あたりからブログでお話をしたいと思っています。今日は1つ、琉球史の中で面白いミステリーを紹介しましょう。
エイサーの起源は、袋中上人(たいちゅうしょうにん)という浄土宗の僧が広めた念仏踊りである… という話を、以前のブログで紹介しました。
→ 【 【旧暦7月13~15日】 旧盆② 盆踊りとエイサー 】
その袋中上人(たいちゅうしょうにん)は1603年から3年間、琉球に滞在しました。その滞在記として彼は『琉球神道記』という書物を書き残しています。その中には「神の声を聞く」と言われる女性達の話が書かれています。
その女性達は神々と交信し、神の言葉を伝え、国の安定を祈る役割を担ったと記されています。恐らく琉球王朝に伝えていた「ノロ」という役職の女性達だろうと思われ、まぁ今でいう国家公務員にあたります。
『琉球神道記』の中では「託女」と記され、王府の役人として組織化され、身分も保障され給料も貰っていました。その「託女」達、上は60歳(当時ではかなりの高齢)から、下はなんと7歳までの子がいたと言います。儀礼の際、彼女たちは水を一滴も飲まず、食事を絶ちます。
神聖な儀礼とはいえ、飲まず食わずで数日間を過ごします。にも関わらず、記録では「体は非常に健やかなり」と記されています。恐らく霊的な能力を身につけていたであろう「託女」達は、どんな道を裸足で駆け抜けてもケガをする事なく、そして水に入っても濡れなかった… と記録されています。
数日間、飲まず食わずで儀式を行う彼女達。「数日満ちて神になりたまい、女達死す」と書かれています。これは神がかった彼女達が神を憑依させて儀式を行い、最期死ぬ事によって儀式が終わる… という事です。
命をとして国の安寧を願い、神との交信をする儀式を行う「託女」達は、死んで儀式が終わり… 確かに儀式はそれで終わるのですが、何と彼女たちは「赤土、水にわして飲ましむれば、しばらくありて活す」、すなわち「赤土を水で薄めて飲ませれば、しばらくして蘇生する」のです。
つまり、死んだはずの彼女たちは生き返るのです! 生き返って1~2日ほどはウタキで安静にし、その後は自分の足で立って帰っていく… と記録に残っているそうで、何とも不思議な話であります。
この記録を信じるなら、かつての琉球には自分の命を捧げてまで国家安寧の儀式を行う女達(託女)がいた。水に濡れない不思議な彼女たちは、死んだ後も生き返る… というわけです。
この話とは別に、私はある日、TVのバラエティ番組を通して、興味深い話を聞きました。その番組に出てた男の人は「死後の世界」を研究していて、意外と人は死んでも「死んだことがわからない」ほど、ありのままの自分が存在するそうです。
では、どうやって「自分は死んだのか」がわかるかと言うと、死んだ人は「けして水に濡れない」というのです。だから水に手を浸してみて、濡れていればあなたは生きていますし、濡れなかったらあなたは死んでいる… という事らしいです。
そしてあなたが死んでいる場合、どこからともなくお婆さんが現れて、何か飲み物を差し出すそうです。その飲み物を飲んだら、次に生まれ変わるときには前世の記憶がない状態で生まれ、飲み物を飲まなかった場合は前世の記憶を引き継いで生まれ変わるのだとか。
その研究者は特に琉球の話はしておらず、中国でこれらの情報を集めたと言っていました。このTV番組を見た時、私はすでに「託女」達は濡れずに儀式を行い、死んで生き返るという話は知っていましたので、非常に興味深かったです。
ひょっとしたら「託女」達は、すでに死んだ状態で儀式を執り行っていたのかも…? それだけでなく、生き返る術(すべ)も知っていた。それが「赤土を混ぜた水」なのでしょうか…?
別々の方向から聞いた話が繋がるって、興味深いですよね。果たして、本当に死後の世界はあるのでしょうか? 死んだ人は水に濡れないのでしょうか?
信じるか信じないかは… あなた次第です。笑
今回はこの辺で。
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