スタッフブログ

上に立つ者に必要なもの

2016年12月12日

今年も残すところ、わずかですね。夜、帰り道で見かけるクリスマス・イルミネーションに心を癒やされる毎日です。

 

さて、今回は琉球史に出てくる人物の話を1つ。沖縄の人なら、まず「聞いた事がない」という人はいない「尚巴志(しょうはし)」。15世紀、北山・中山・南山を統一し、琉球に統一王朝を築いた人物です。

 

しかし、今回は尚巴志のお話ではありません。尚巴志によって滅ぼされた,南山最後の王「他魯海(たるみい)」についてのお話です。マルキヨ製菓スタッフブログ版の「しくじり先生」だと思って、学ぶものがあると思いますよ。

 

【マルキヨ製菓 CM①】

 

まずは他魯海(たるみい)が南山王となった経緯から。彼の父・汪応祖(おうおうそ)も南山の王でしたが、実兄(すなわち他魯海のおじさん)・達勃期(たふち)によるクーデターにより、殺されてしまいます。

 

しかしこの達勃期も、因果応報というべきか、南山の按司連合によって滅ぼされてしまい、汪応祖の子であった他魯海が新たな南山王として就任する事になりました。

 

※按司(あじ)=各地域を 治める長

 

他魯海は自ら王位を勝ち取ったのでは無く、按司連合に前政権が滅ぼされた後「他魯海の父は王だったから」という理由で王位につかせてもらった、いわゆる「担がれた王」とでもいうべき存在でした。

 

王様になった他魯海は、南山グスク(城)に入り、そこを拠点とします。記録によると宴会が好きで、毎日のように贅沢な暮らしを繰り広げ、家臣の忠告など無視、政治には関心を示さなかったそうです。

 

そして、後に滅ぼされてしまう事になる尚巴志に対しても、こんなエピソードが残っています。非常に物欲の強かった他魯海は、尚巴志の持っていた金の屏風がどうしても欲しくなりました。

 

その旨を尚巴志に伝えたところ、「嘉手志(かでし)川を差し出すなら、屏風を差し上げよう」という返事が。嘉手志川は、南山グスクのそばを流れており、周辺の田畑を潤す非常に重要なものでした。

 

ところが他魯海は金の屏風欲しさに、あっさり了承。嘉手志川を手に入れた尚巴志は、南山の人間がこれを利用する事を禁止してしまいました。当然、これに激怒したのが南山側の農民達。

 

彼らの恨みの矛先は、自分達の王である他魯海へと向けられました。ほどなく南山王・他魯海の家臣や領民達の心は離れていき、南山の按司達はグスクへの出仕を拒み始めます。

 

他魯海は出仕しない按司達に対してその罪を問い、兵を差し向ける事になります。その動向を見た南山の按司達は、何と中山王である尚巴志の元へ助けを求めたのです。

 

これらの動きを見ると、南山王・他魯海は、よっぽど人望のない王様だったのでしょう。

 

南山側の按司が中山王の尚巴志と通じた事を知った他魯海は、残った兵を集め中山討伐へと動き出します。その情報を察知した尚巴志は「(琉球統一の)時が来た!」と、こちらも軍を編成し、自らを総大将として南山グスクへと出向きました。

 

外部(中山)の軍勢が自分たちの領地である南山に入ってきたにも関わらず、領民達は喜んで尚巴志達を迎え入れたと言います。よほど他魯海という人物は嫌われていたのでしょう。しかし、想像以上に嫌われている事がわかる話が続きます。

 

尚巴志率いる中山の軍勢を迎え撃つも、大敗を喫した南山側の他魯海陣営。南山グスクへと逃げ帰るのですが、なんと自分の家であるグスクは門が閉められ、王を迎え入れる気配はありません。

 

それどころか、城内から矢が放たれ、他魯海を狙ってきたのです。結果「前門の虎、後門の狼」がごとく、前門から矢を放たれ、後門から中山の軍勢に攻撃された他魯海。その最期は中山側の兵士に捕まり、処刑される事になりました。

 

時に1429年。すでに北山を支配下に治めていた尚巴志は、これにより三山統一、すなわち琉球国における天下人となったわけです。

 

【マルキヨ製菓 CM②】

 

中国・唐の玄宗皇帝も楊貴妃の虜になったあと、政治をおろそかにしてしまい(楊貴妃に会う前は、善政をしいて唐を繁栄させた)、国を混乱させました。大規模な乱が起こり(安史の乱)、自らも国を追われる事になりました(寵愛していた楊貴妃も殺害)。

 

室町幕府8代将軍・足利義政は趣味に興じ、興味の無かった政治をほったらかしにして応仁の乱、すなわち戦国時代の幕開けを引き起こしました。後に、室町幕府は滅亡に追いやられます。

 

いつの世も、どの国も、君主が政治をほったらかしにしたら国は乱れるわけです。

 

上に立つ者に必要なもの… 「人望」でしょうね。他魯海のように、領民からも家臣からも見捨てられるようになっては、文字通り「お終い(おしまい)」です。

 

とはいえ、これらの話はあくまでも「歴史の勝者が書いた記録」によるものであり、「記録に残る他魯海」がどこまで「実際の他魯海」に近いのかは、今となってはわかる術(すべ)もありません。

 

勝てば官軍、負ければ賊軍。ひょっとしたら他魯海は、賊軍にされるため悪いエピソードが盛り込まれたのかもしれませんね。

 

真実はさておき、これらのエピソードを持った他魯海ですから、「しくじり先生」に出演したら、かなりの視聴率が取れそうだなと思ったりしました。笑

 

さて、すでに年末年始に向けて、慌ただしくなってきているマルキヨ製菓。外に出ると、昼夜問わず、車や人の往来がいつもより多い気がします。

 

来年あたまには「ムーチー」という、非常に忙しい行事がありますので、とにかく「体調管理だけはしっかり」といった感じです。

 

個人的には、大晦日までの仕事の準備はもちろん、来年に向けても着々と計画を立て、動いている段階です。来年もまた、いい年にしたいですからね。

 

皆さんも、鬼が笑おうとも来年の事を見据えて、しっかりと準備をしていきましょう!

 

今回はこの辺で。

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